2012年5月30日水曜日

サポーズデザインオフィス《江古田の集合住宅》オープンハウス

5/27(日曜日)に開催されたオープンハウスへ。設計は谷尻誠氏が率いるサポーズデザインオフィス、事務所のブログ「サポーズ日和」で《江古田の集合住宅》とアナウンスされていた作品。賃貸物件としての建物名は《La Torretta》。

新青梅街道沿いの三角地(敷地面積144.71平米)に建つ6階建て、計8戸の集合住宅。上にいくほど6面体のボリュームが少しずつ小さくなっていく、バベルの塔のような外観。外壁はRC打ち放しで、一部が鉄骨造の鉄筋コンクリート造。(構造設計:オーノJAPAN)。

「三角形の敷地に、行為が新しい性格の空間を造り出す、そんなことを考えながら集合住宅を設計しました。

出来るだけ大きく開口を設けた外壁で囲まれた空間には光が入り、風が通るため、外で感じることができるような雰囲気がそこには生まれます。
その中に新しい壁で小部屋をつくることで、空間を2つに分割しました。
そうすると、分割したひとつは外のような空間、もうひとつは小部屋の中(外壁の中のさらに壁の中)になるため、とても包まれた空間になります。
そんな外と中という、2つの性格をもつ部屋を8戸用意した建物です。」――以上、会場配布資料より転載。

今回見学可能だった5戸のうち、401、502、501(オーナー室)の画像を掲載する。

南東に面した共有階段。こちらの開口も大きく、明るい。なお共有廊下の床は石張りであった。

401号室の玄関。
12時のスタート時から大勢の見学者が詰め掛けたが、これは未だ靴が少ないほう(開催翌日の谷尻さんのツイッターによれば、来場者は500人以上)。

フローリングの内部屋から、北西に面した"外の空間"の眺め。

 キッチンは内部屋に。赤い花がさりげなく飾られた右手開口部の向こうは水まわり空間。

 洗面カウンターをガラスの仕切りの外に出した水まわり。奥に空調機が付属している。

今回は見学対象外だったが、下階201は同じ間取り。

402は"内"と"外"の概念は同じだが、間取りはやや異なる。以下の画像は1つ上の階の502のもの。

こちらのタイプはキッチンは"外の部屋"に出ている。内部屋は上部に収納付き。

隣の部屋タイプの"内部屋"と同様に、家の中、かつ水まわり空間に対して開口を設けている。立つ位置によっては2つ向こうの開口から外の景色が見える。

内部屋との堺の開口に並んでいるのは、洗面用の鏡。

北東に面した開口から、街道を見下ろす。けっこうコワイ。音は全く気にならなかった。

501(オーナー室)は、5階、6階とロフトを専有。 
501共有廊下の石張りから連続したように、501の"外空間"の床は石張り。右手の2つ並んだドアの1つはバルコニーへ、もう1つはトイレ。


501(5階)の内部屋。床はフローリング。

鉄板のステップを上がり、上の6階へ。

6階部分は、中央部にリビングダイニングを配し、その上はロフトに(見学者が入れ替わりたちかわり昇っては降りていた)。リビングの周囲をグルっと"外空間"が囲んでいる。

501・6階の"外空間"の床も石張り。奥はガラス扉で仕切られた、ナイスビューの寝室。

寝室から、内部屋の振り返り。

501のリビングダイニング。

バスルームの床、浴槽エプロンも石張り。


 「街の中の建物にあって、住む人の行為によって色々な性格のテラスが建物の中に存在する、そんなことを考えながら設計した集合住宅です」という配布資料に書かれた最後の文章は、今春刊行された谷尻氏の著書『1000%の建築』にも類似表現があったと記憶している。
本ブログでは説明の都合上、"内部屋"や"外部屋"といった表現を使ったが、配布資料には「内部屋」以外の表記はない。設計側が「〇〇部屋」と指定することを避けている。これから此処に住まう人にさまざまな可能性を預けた住宅である。

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