2013年6月15日土曜日

進化する高岡銅器、ギャラリーヨルカ「折井宏司展」本日最終日

中川ケミカル CSデザインセンターが運営するスペース「MATERIO base」1F ギャラリーヨルカで開催中の『折井宏司展 400年の伝統~現代に進化させた「発色の小宇宙」』へ。「素材のちから」をコンセプトにさまざまな展示を行ない、日本各地の作家を紹介してきた同ギャラリーならではの企画展。
出展作家の折井宏司氏は、漆工・金工の町として知られる富山県高岡市で昭和25年創業の折井着色所の三代目。同社はその名が示す通り、原型(モデルづくり)、鋳造・鋳金、仕上げ、着色・表面処理という高岡銅器の製作工程のうち、最後の「着色」を専門としている。「着色」 とは、色々な薬品と技法を用いて、素材(金属)の表面に化学反応を起こし、腐食(錆び)させる技法なのだが、煮たり焼いたり、大根おろしの汁を用いたりと驚くほど実に多様。江戸時代から培われてきたこれら伝統の技に、折井氏が開発した独創的な着色技法が加わって、従来にないオリジナルのマテリアルが誕生、進化は今も続いている。
会場では、折井氏が立ち上げ、2008年より正式稼働した「モメンタムファクトリー・Orii」の作品が並ぶ。壁に掛けられた写真パネルは、「此処はOriiの仕上げで」と指定されて製作した個人邸の壁など、建築・インテリアの場面に応用された施工例。杉本貴志 / SUPER POTETOが2006年に手掛けた《ハイアットリージェンシー箱根 リゾート&スパ》では、リビングルームの暖炉のダクトフードの着色を担当したとのこと。

右手前の時計は「time and space アラウンド」。円の内側が斑紋ガス青銅色、外側が斑紋純銀色という仕上げ。
孔雀、純銀、茶褐、緑青、硫化色など多彩な色。また同じ色でも銅や真鍮など素材によって色目が異なり、同じ模様も二度と出ない。完全なるオンリー・ワン。
ブログではとても作品の美しさは出ないので、会場にて確認を。
会場2F。手前は花器「いちりん」。奥の壁パネルは、高岡の名刹「瑞龍寺」門前のレストラン《やすらぎ庵》の看板に使われた事例(第5回景観広告とやま賞において景観広告優秀賞を受賞)。
会期は本日6/15(土)が最終日。入場無料、開廊は12〜19時まで(※誤記訂正:最終日は搬出作業のため17時閉場でした。訂正してお詫び申し上げます)
展示協力:アーバンスタイル研究所(公式サイト>研究員メンバー>折井宏司紹介ページ)

注 / 本文作成にあたり、下記サイトおよび冊子の掲載情報から工程などの用語を引用し、文中からリンクを設定した。
たかおか素材・技術百科、高岡銅器協同組合>高岡銅器について、会場配布物「モメンタムファクトリー・Orii」パンフレット


参考リンク:ニッポニズム(Nipponism)>作り手と出会う> Professional Interview 15 高岡銅器 モメンタムファクトリー・Orii 折井宏司

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