2013年6月19日水曜日

ギャラリー ル・ベイン「内田繁 祈りのかたち展」開催中

西麻布のギャラリー ル・ベインで「内田繁 祈りのかたち展」が始まった。
会津の仏壇・仏具などの製造・販売を行なっているアルテマイスター(アルテマイスターグループ傘下、株式会社保志との統合会社)が培ってきた職人技術と、内田氏がこれまで提唱してきた思想とが融合、現代にふさわしい祈りの装置はどうあるべきかを問い、新しいデザインの仏壇や厨子が会場に並ぶ。
会場内のテキストに拠れば、仏壇が今日のように様式化したのは江戸時代のこと。ともすれば居住空間から和室が消え、ライフスタイルや室内での立ちふるまいが変容した現代において、人の心の拠り所となるもの、今の時代にふさわしい祈りの空間とは何か、目にみえない「カタチ」のデザインに内田氏と同社は取り組んできた。2002年に発表された「デザイン厨子」、続く新作、そして本展では、新たにデザインした仏壇「白紅(はっこう)」が会津以外では初めて披露されている。

新作仏壇の「白紅(はっこう)」は、高さ75cmの卓上タイプと、背の高い125cmのフロアタイプの2種類。色はそれぞれ紫檀と墨黒の2種。
「白紅」フロアタイプ(カラー:墨黒)の扉が閉まった状態。

観音扉は左右のスペースにすっきりと収納される。
内陣(内部)は金箔仕上げ。
手前に置かれた仏具(具足)は、小泉誠氏がデザインした高岡銅器製(制作:株式会社能作)。まるであつらえたかのようにしっくりくる。
奥にはLED照明が配置されていて、金箔に反射した光が美しい。とはいえ、光量の強いLEDを使って、こうも淡い光を表現するのはなかなか難しい。この「光のまわりかた」には特に気を配ったそうだ(内田デザイン研究所 担当鈴木学氏談)。
なお、 「白虹(はっこう)」とは、雨が降った後などに太陽や月のまわりに白い虹が浮かんだように見える気象現象を指し、瑞兆の意味もある。

2009年発表の「デザイン厨子(Zタイプ)」。
会場での説明に拠れば、厨子とは元は何か大切な物を入れておく箱だったとのこと。
左:内陣(内部)のアップはfacebookを参照

2002年発表の「デザイン厨子」。
内田氏が1994年にミラノサローネで発表した作品が、デザインの原型になっている。
「心と向き合う特別な瞬間を感じ取るための装置」(会場内 作品解説パネルより)。
2009年発表のデザイン厨子、共に栓紫檀色仕上げの「タイプZ-1」、左のみ扉ステンレス赤色仕上げ。

また本展では、アルテマイスターが提案する、現代作家による現代的な仏具も展示、一部は販売している。仏具としてではなく、普段使いができそうなデザインの器も。
展示は定休日の6/24(月)を除く6/30(日)まで、開廊時間は11-19時(最終日は17時まで)、入場無料。

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