2013年7月17日水曜日

高松宮殿下記念世界文化賞25周年記念シンポジウム

高松宮殿下記念世界文化賞」とは、日本美術協会の創立100周年を記念し、1988年(昭和63年)に創設された顕彰制度。全世界の芸術家を対象とし、絵画、彫刻、建築、音楽、演劇・映像の5部門から毎年1名が選ばれ、歴代受賞者は24カ国・124人におよぶ。

四半世紀・25年間の業績を振り返るシンポジウムが、毎年受賞記念講演会が行なわれている「鹿島KIビル」大会議室で開催された(7/17)。
コーディネーターを浅田彰氏(京都造形芸術大学 大学院学術研究センター所長)が務め、5部門の選考委員などを務めている関係者や過去の受賞者がパネリストとして壇上に並んだ(画像左から、進行役の浅田氏、スクリーンを挟んで、高階秀爾氏、杉本博司氏、馬場璋造氏[安藤忠雄氏欠席の為]、安倍寧氏、品田雄吉氏)。
シンポジウムは、写真家として世に名が知られていると自己分析していたので、2009年(第21回)の「絵画部門」での受賞に大変驚いた、という杉本氏の話からスタート。「海景」(1980)や「ヘンリー8世」(1999)などの自身の作品を例に、絵画と写真の境界、歴史的な関係性を紐解いた話の流れを受けた美術史家の高階氏は、建築や文楽作品も手掛け、N.Y.を拠点に活動を続けている杉本氏のような人物が受賞したという4年前の事実こそが、同賞の審査が国籍を問うものではなく、越境的になってきていることを示していると指摘。さらに高階氏は「芸術は異文化を相互理解する装置・媒体である」と位置づけた。まさに、「世界の文化・芸術の普及・向上に広く寄与したい」と願っていた高松宮のご遺志を受け継ぐ顕彰制度といえよう。
各界を代表する識者による話は尽きず、それをまとめる浅田氏の進行も見事だったが、その浅田氏曰く、各パネリストの発言が一巡してまさにここからという場面で時間切れとなった。已む無し。

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