2013年7月8日月曜日

東京都現代美術館にて「オバケとパンツとお星さま」展 開催中

東京都現代美術館(MOT)で6/29(土)より企画展「オバケとパンツとお星さま こどもが、こどもで、いられる場所」が開催されている。
この風変わりなタイトルは、下記の設定を前提とする(斜字は企画展概要より抜粋)。

こどもたち の興味を引き付けるもの −「オバケ」と「パンツ」と「お星さま」− をキーワードとした5人(組)のアーティストの作品で構成されます。「オバケ」は、見えないものを見る力=“想像力”“好奇心”であり、恐怖に打ち勝つ力=“勇気”を象徴し、「パンツ」は、大切なものを守るものであり、オムツからパンツへと いう“成長の過程”を象徴します。「お星さま」は、“ファンタジーの世界”を表し、光、希望、未来を象徴するものです。

大人の常識でいえば、美術館とは、心静かにアート作品を鑑賞する空間である。だが企画展サブタイトルにもうたっているように、本展では「はしらない」「さわらない」「さわがない」というルールを特別に解放している。会場配布物などに書かれているルールを守れば、会場内では写真撮影も可能だ。
会場は大きく5つの部屋から構成される。

来場者を迎えるひとつめの部屋は「変身コーナー」、出展作家はゼロゼロエスエス。ファッションブランド HISUI(翡翠:ヒスイ)を立ち上げたデザイナーの伊藤弘子氏と、、アーティストの松岡武氏によるユニット。
壁に架かっているのは、二人がデザインした布で出来たオブジェ。来場特典としてひとつだけ手に入れることができ、気に入ったものを身に着けて、会場内を巡る。帰路そのまま館外に出れば、街に「オバケ」が溢れ出すことに。


続いて第2室は、アニメーション作家の松本力氏が考えた「オバケはどこにいるか」の部屋。
身のまわりにあるものを使って、「オバケ」だと思われているものについて、大人も子供もいろいろと想像力を働かせてみよう。ダンボールの中を穴から覗くと、さて何が見えるかな?
参考:作家公式サイトはこちら。

デタラメ星座協会(代表:村井啓哲、システム担当:筒井真佐人)による、インタラクティヴなプラネタリウム「お星さま」の部屋。
テントの下で、名前もかたちも無作為につくられた星座が、「星座」となって「空」にあがる。壁に投影された架空の空は、MOTが建つ土地の緯度と同じ傾きがつけられ、東の空から星座がのぼってくる空の動きを想定している。
参考:作家公式サイトはそれぞれこちら:「村井啓哲」、「筒井真佐人

本展のポスターやチラシのメインビジュアルを描いた、はまぐちさくらこ氏が本展の「パンツ」を担当。出展は、壁に架かった布に描いた作品と、床に置かれた巨大なオブジェは「はだかちゃん」。
参考:作家公式サイトはこちら。
プレス向け内覧会の時は静かな、いかにも現代美術館らしい光景だったが、招待された子供たちが入場するや、作家が意図していた「はだかちゃんとぱんつのくに」へと変貌を遂げた。

トラフ建築設計事務所による「オバケ屋敷」。
薄暗い展示室の中央に据え置かれた白い箱、壁には美術館でみるような額縁付きの絵が複数架けられている。 近付いて、絵をよく見てみると・・・・・・?
描かれている中世時代風の人物の目玉がギョロリと動いたり、絵だと思っていたら歪んだミラーシートに写った自分の姿だったり、空っぽの額縁の中にオバケのような影が現れたり、白いライトの中に恐ろしげな顔が浮かび上がったり、名画モナリザから腕がニュウッと生えて絶世の美女の目鼻まで変わったりする。
そして部屋の隅に座っていた監視員は「透明人間」!
プレスカンファレンスには、トラフの鈴野浩一氏と禿真哉氏が揃って出席。 「ただのオバケ屋敷をハコとして据え置くのではなく、美術館の中でこそ可能な、美術館の形式に則ったものを考えた。美術館ときいて、長い壁の両側に見知らぬ肖像画などが延々と続いていく光景がひとつ浮かぶが、見ようによっては、ちょっと怖い光景ではないか。来場者は白い箱の内部に自由に入ってもらい、外を通る人を化かし、自分も化かされる、そんな楽しい『オバケ屋敷』であり、『化かし屋敷』です」

壁には鈴野氏と禿氏の肖像画も架かっているのでお見逃しなく。これらの絵画は四層のインクジェット印刷を施し、表面に微妙な凹凸を出し、油絵のように見せている。
常駐の監視員を除く、プレカン時の「オバケ」はトラフ建築設計事務所のスタッフが熱演。
子供らが入場すると、こちらも一転して阿鼻叫喚の「オバケ屋敷」に。子供にとって、此処は暗くて最初はドキドキするけれど、そんなことなどすぐに吹き飛んで、大冒険の場なのだろう。大人の常識を凌駕する「使い方」「使われ方」を瞬時に考え付き、実行する子供の姿に、設計者の鈴野さんも驚きながらも思わずニッコリ。

「化かし屋敷」を一歩出ると、最後の展示室に続くブリッジにも仕掛けが。
木の床とガラスの腰壁に無数の目玉が張り付いていて、下から横から、来場者を追いかけるように目玉の黒目が動く。タネ明かしをすると、前述「化かし屋敷」にも使われていた3Dレンズシートを応用したもの。

最後の部屋は、ゼロゼロエスエスによる「変身コーナー」の第二弾。
実演するゼロゼロエスエスの松岡武氏。
最初の部屋で身に着けたオブジェと記念撮影も。色んな布や裁縫セットまであるので、自分だけのオリジナル衣装も手作りできる。

館内ミュージアムショップ[NADiff contemporary]もお見逃しなく。
トラフ建築設計事務所がデザインした「コロロデスク」と「コロロスツール」に、デタラメ星座協会を除く4組のグッズがレイアウトされている。

会期は9/8(日)まで。本日を含む月曜日は休館(但し、7/15(月)開館、翌日7/16(火)休館)。
会期中、出展作家によるMOT美術館講座やワークショップも開催される(要予約)。詳細はMOT公式サイトのイベントページを参照のこと。

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