2013年9月10日火曜日

HIROSHIMA×ミナ ペルホネン「ふしとカケラ」発表

マルニ木工東京ショールームにて、「ふしとカケラ」と題したプレス発表会が9/2(月)に開催された。
「ふし」とは、木材のフシのこと。製品の製造過程で板の表面に現れる枝の断面で、そこだけ黒ずんで見えたり(上の画像:椅子では背の左下部分、下の画像:テーブルの天板上に2カ所現われている)、そのまま使うと欠損する場合もある。材によっても異なるが、おおよそ40脚に1脚の割合で発生するといい、その時点で排除されてきた。
「工芸の工業化」をモットーに、木工加工技術をいかした家具の製造・販売を行なっている(株)マルニ木工では、この「ふし」は「木が生きてきた証」であり、ふたつとないチャーミングな魅力として捉え直すことにした。深澤直人氏をデザイナーに迎えて2008年に発表したHIROSHIMAシリーズのアームチェアをより個性のあるHIROSHIMAとして採用、2011年に伊勢丹新宿店で限定販売したところ、1週間で30脚が完売したという。

この「ふし」をもつアームチェアが、ミナ ペルホネンの デザイナーを務める皆川明氏によるファブリックの「カケラ」を座面に配し、伊勢丹新宿店で今秋開催されるデザインイベントISETAN MITSUKOSHI DESIGN WEEK 2013「HAND MADE BY/ FOR ME」のメインコンテンツである「ふしとカケラ MARUNI COLLECTION HIROSHIMA with minä perhonen」にて展開する。
「カケラ」とは、ミナ ペルホネンのオリジナルテキスタイルを裁断した際に出る余り布(はぎれ)を指す。青山の直営店では、これまでも余り布をパッチワークにしたバックなどのアイテムを販売している(テーブル上のバッグは今回のイベント「ふしとカケラ」のために作られ たHIROSHIMAアームチェアの座面の形をした特別商品)。
「ふし」や「カケラ」と聞くと、やや中途半端な印象を受けるが、不均一な自然素材のありのままの姿を味わいある個性として受け入れ、資源を無駄に捨てることなく、魅力あるオリジナルプロダクトに生まれ変わらせようという、今回のプロジェクトに参画した関係者が一貫して掲げる理念が、この「ふしとカケラ」というタイトルには凝縮している。
紙をテープで切り貼りしたような、ハンドメイド感あふれるロゴマークは、皆川氏がデザインした。
今回のプレス発表会では、深澤直人氏、皆川明氏、マルニ木工の山中社長、2008年に発表されたHIROSHIMAを早い段階から取り扱ってきた三越伊勢丹 リビング商品部商品部長相馬氏によるトークイベントも開催された(トーク風景の画像提供:マルニ木工)。
深澤氏と皆川氏のコラボレーションは今回が初めてで、「やっと念願が叶った」と両氏。深澤氏は「ファッション領域云々は関係なく、皆川明というひとりのマルチなデザイナーとのコラボだった」と語り、皆川氏は「ゼロから積み上げていく普段の作業とは異なり、今回は『ふし』が前提にあった。ネガティヴだったものを、ポジティヴに変換するスイッチを探すような作業は、デザイナーとして楽しい経験だった」と今回のプロジェクトを振り返った。
今回のプロジェクトで皆川氏は、プロダクトが必然として背負う経年変化にも挑んでいる。
黄色の座に、小さな青い蝶々が配されたチェアは、座面の生地が二重(接結ダブルフェイス)になっており、使っていく過程で擦り切れると、隠れている青い糸が見えてくるデザイン。
「ふしとカケラ MARUNI COLLECTION HIROSHIMA with minä perhonen」は、伊勢丹新宿店本館1 階=ザ・ステージにて、10/23(水)~10/29(火)の7日間限定で開催される。HIROSHIMAアームチェアは合計100脚の限定販売の予定。

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