2019年9月30日月曜日

Small Factory Ring Exhibition Vol.9

KOCA(コーカ)にて9月21日(土)から開催中の「Small Factory Ring Exhibition Vol.9」へ。

KOCAは、今年4月1日に開業した京急梅屋敷駅高架下「梅森プラットフォーム」内にあるインキュベーションスペース
内覧会の様子はこちらで紹介しているので参考のこと。


本展は町工場の技術を駆使して作られているSmall Factory Ring(スモールファクトリーリング)の初の展覧会。東京都大田区はその本拠地である。


Small Factory Ringとは 
東京都大田区を中心とする町工場が連携して製作するアートジュエリー。機械産業品向けの精密加工をする町工場が大田区には多数あることをヒントに、アーティスト田添かおりが企画、デザインを手がけている。特徴は、リングのパーツとヘッドのパーツが、ネジ式によって組み立て、完成させる仕組みとなっていて、ヘッドパーツを多く保有することにより、付け替える楽しさや、自分だけのオリジナルの組み合わせをカスタマイズできることが魅力。

今回、年に一度発表されるステンレスボックスシリーズの新作「WADAYAMAモデル」を発表。金属加工技術でギザギザした滑り止めとして一般的に知られるローレット加工をテーマに、リングやドローイングなどを中心に展示する。


また、過去4シリーズの展示や、パーツも大量に展示販売。



会期中無休で展示は10月6日(日)まで。
13:00-18:00(最終日17:00)


詳細はこちら

2019年9月27日金曜日

New Nature/御手洗龍展

プリズミックギャラリーにて9月7日(土)から開催中の「New Nature/御手洗龍展‐ 新しい幾何学でつくられる小さな生態系としての建築 ‐」へ。




住宅から公共まで様々なプロジェクトが進行する中、本展覧会を通し、今考えていることを切り取ってかたちにしてみました。自然と人工が融和し、さらにそれ自身が生きた新しい環境をつくり出していく、そんな建築をめざします。そこに生き生きとした場をつくり出す新しい幾何学を発見していきます。
――展覧会HPより
個人住宅「Stair」からコンペ応募案「みらいの図書館」5作品
皮付きの丸太をイメージしたインスタレーションの柱にはQRコードが添付されており、スマホやタブレットで読み込むことで仮想の展示空間が現れる
「松原児童センター」 進行中
模型のそばにiPadが置いてあり、AR(拡張現実)技術を用いて模型の中に仮想の人を歩かせることができる
「The New Nature」 架空プロジェクト
御手洗氏の夢を描いた美術館、図書館、音楽ホール、体育施設、児童館からなる目黒川沿いの複合文化施設

会期は10月26日(土)まで。入場無料。
会期期間中にテークイベントも予定されているので、詳細はこちらを参照のこと。

2019年9月26日木曜日

第13回キッズデザイン賞 受賞作品発表


特定非営利活動法人キッズデザイン協議会[会長:山本正已(富士通株式会社取締役シニアアドバイザー)]は、子どもの安全・安心と健やかな成長発達に役立つ優れた製品・空間・サービス・活動・研究などを顕彰する「第13回キッズデザイン賞」受賞作品263点の中から、以下最優秀賞、優秀賞、奨励賞、特別賞など、優秀作品33点を決定した。
 
今回は保育・教育関係の施設や、保育従事者の負荷軽減につながる製品やサービスの応募が増加傾向にあり、また、暮らしや働き方が多様化する中で、個々の生活に合った新たな視点のサービスや、防災対策に関する応募が多数みられた。



<受賞作品>
内閣総理大臣賞/最優秀賞 : フライングディスク運動型STEAM教育プログラム  Terada3DWorks

3Dプリンターを活用した運動型教育プログラム。自分でフライングディスクを3Dモデリングし、3Dプリンターで制作し、実際に自分で投げることで、デジタルとアナログの両方を体感できる教育プログラム。 


他、建築・空間デザインとしては、以下が受賞した。


キッズデザイン協議会会長賞/奨励賞 : 九品寺こども園
震災後、新たに移住する人々を迎え、変容する地域において、子ども園をコミュニティ再構築の拠点とした子ども園。

学校法人明照学園/株式会社アトリエ9建築研究所/株式会社ジャクエツ/有限会社イガラシデザインスタジオ/株式会社粟辻デザイン

  
審査委員長特別賞/特別賞 : TCC Therapy Park 
引退した競争馬の居場所「ホースシェルター」と、支援が必要な地域の子どもたちへの「ホースセラピー」の施設を一つに統合した施設。

株式会社日本サラブレッドコミュニティクラブ/株式会社三東工業社/公立大学法人滋賀県立大学金子尚志研究室/明星大学小笠原岳研究室


13回のキッズデザイン賞受賞作品は、1025日(金)に公開予定。

キッズデザイン公式サイト 



2019年9月20日金曜日

「造形遺産054-067」展

KYOTO Design Lab 東京ギャラリーにて開催中の「造形遺産054-067」展へ。


本展では、京都工芸繊維大学の建築学生が取り組んだ設計課題の成果を「造形遺産001-025」「造形遺産026-035」「造形遺産036-043」「造形遺産044-053」に引き続き、「造形遺産054-067」として紹介する。

日本にはさまざまな理由で未完成となり、そのままの姿で時代から置き去りにされた道路やダム、高架橋、トンネル、擁壁、土手、掘削跡などが数多く存在している。
これらの対象を「造形遺産」と呼び、その未来として完成でも取り壊しでもない第3の可能性を考えた。


<造形遺産No.54 旧九条山浄水場> 長坂研究室
既存敷地模型
増改築を重ねながら京都の水事情を支えた通称「めがね池」。今も九条山の中腹からひっそりと市内を見下ろす。昨年疎水の通線事業が始まりふもとのポンプ室周辺のみの再開発事業が決定した。そこを入り口とし、続く山全体を美術館として蘇らせることで、文化地域岡崎の一角に新たなランドマークを創出する。

<造形遺産No.55 武智丸> 角田研究室
 戦中の鋼材不足により開発されたコンクリート船が現在では防波堤となっているが、釣り客のごみが散乱することから立ち入り禁止となっている。船体内部に防水処理を施すことで浴場として利用し、これまで海の中へと沈んでいた空間を湯の溜まる空間へと転換する。

<造形遺産No.56 豊洲貯木場跡> 木下研究室
木材の流通の変化によって使われなくなった豊洲運河に位置する水中貯木場を、水上キャンプ場に転用する。丸太で埋め尽くされた当時の風景を、水流によって関係が変化するテントサイトによって蘇らせ、開発が進む東京臨海部に新たな風景を作る。


上記3作品以外の12作品のプレゼンボード
機能は個人住宅から宿泊施設、合葬墓までさまざま



建築設計やランドスケープデザインのスキルを生かし、当初の目的に囚われずに造形遺産を有効活用するアイデアを提案する本展は10月20日(日)まで。来場無料。

詳細はこちら

2019年9月19日木曜日

「第31回高松宮殿下記念世界文化賞」受賞者発表

世界の優れた芸術家に贈られる高松宮殿下記念世界文化賞(公益財団法人 日本美術協会主催)の第31回受賞者が発表され、建築部門では、米ニューヨークを拠点に活動する、トッド・ウィリアムズ氏とビリー・ツィン氏(Tod Williams Billie Tsien Architects)の建築家夫妻が受賞をした。
トッド・ウィリアムズ & ビリー・ツィン 
Tod Williams & Billie Tsien

両氏は、1977年から協働、1986年にパートナーとなり、研究所や博物館、学校など営利目的ではない建物の設計を多く手掛ける。建築物の価値や利用方法を重視しながら、素材や構造を緻密に分析。環境に溶け込み、“手造り感”のあるデザインは穏やかで温かみのある空間を創り出す。米カリフォルニアの『神経科学研究所』(1995)で注目され、香港やインドなど国内外で多数のプロジェクトを成功させた。代表作の米フィラデルフィアの『バーンズ財団美術館』(2012)は自然を取り入れたデザインで、旧館の邸宅美術館の荘厳な雰囲気をに再現。オバマ前大統領とミシェル夫人により、米シカゴの『オバマ大統領センター』(2022年完成予定)の設計者に選ばれ、話題となっている。
 『バーンズ財団美術館』2012年
The Barnes Foundation, 2012 

 『バーンズ財団美術館』の展示室
Gallery of The Barnes Foundation

『アジアソサエティ香港センター 』2012年
Asia Society Hong Kong Center, 2012
Courtesy of TWBTA
© Michael Moran

『オバマ大統領センター』予想図  2022年完成予定
 Architectural rendering of The Obama Presidential Center  
 (Scheduled for completion in 2022)
Courtesy of TWBTA, The Obama Foundation

他、各部門の受賞者は下記の通り。
第31回 高松宮殿下記念世界文化賞 受賞者
■ 絵画部門    ウィリアム・ケントリッジ (南アフリカ)
■ 彫刻部門    モナ・ハトゥム (イギリス)
■ 建築部門    トッド・ウィリアムズ & ビリー・ツィン (アメリカ)
■ 音楽部門    アンネ=ゾフィー・ムター (ドイツ)
■ 演劇・映像部門 坂東 玉三郎 (日本)
第23回 若手芸術家奨励制度 対象団体
■ デモス(フィルハーモニー・ド・パリ)= フランス

授賞式典は、日本美術協会総裁の常陸宮殿下、同妃殿下ご臨席のもと、10月16日(水)に東京・元赤坂の明治記念館で行われ、5部門の受賞者には、それぞれ顕彰メダルと感謝状、賞金1500万円が贈られる。若手芸術家奨励制度の対象団体には、9月17日(火)、パリでの発表記者会見の席上、奨励金500万円が贈られた。

10月17日(木)には、トッド・ウィリアムズ&ビリー・ツィンの受賞者記念建築講演会が鹿島KIビルにて行われる。詳細はHPにて。

「アーキテクテン・デ・ヴィルダー・ヴィンク・タユー展」内覧会

TOTOギャラリー・間にて2019年9月13日(金)から開催中の
アーキテクテン・デ・ヴィルダー・ヴィンク・タユーの展覧会「アーキテクテン・デ・ヴィルダー・ヴィンク・タユー展 ヴァリエテ/アーキテクチャー/ディザイアへ。

人間・時間・空間それぞれの間合いという、日本特有の概念を表象する「間」の一字を名称とした「TOTOギャラリー・間(ま)」は、社会貢献活動の一環としてTOTOが運営する、建築とデザインの専門ギャラリー。
1985(昭和60)年10月の開設以来、国内外の建築家やデザイナーの個展にこだわり続け、今回、ベルギーのゲントを拠点に活動し、世界的な注目を集めつつある建築家ユニット アーキテクテン・デ・ヴィルダー・ヴィンク・タユー(以下ADVVT)の日本で初めての展覧会「アーキテクテン・デ・ヴィルダー・ヴィンク・タユー展 ヴァリエテ/アーキテクチャー/ディザイアを開催。

内覧会当日はヤン・デ・ヴィルター氏とヨー・タユー氏から20分間の趣旨説明が行われた後、実際に展示を見て回る20分間の会場ツアーが行われた。

ヨー・タユー氏(左)・ヤン・デ・ヴィルター氏(右)

教育も設計活動の重要な一部分と考えているADVVTは、本展覧会のために今春、東京工業大学においてワークショップを実施。ADVVTの作品のコンセプトを学生が読み解き、そのコンセプトを再解釈し、日本というコンテクストに挿入する際にどのように設計に反映されるかを探究することで、ベルギーと日本のコンテクストの相違だけでなく、普遍的な建築のエッセンスを抽出しようと試みた。

ヤン氏は「本展覧会では二つのテーマがある。一つはADVVTの作品を紹介するということ。二つはベルギー・フランダースの文化を伝えることだ」とし、「タイトルのヴァリエテは多様性、アーキテクチャーは建築、ディザイアは欲求という意味。11の島にそれぞれ4つの模型を置いている。東京工業大学の学生と行ったワークショップは、単純に形態をつくるのではなく、日本とベルギーの二つの文化をどのように融合させるかというテーマである」と話す。

3階と4階の展示室には、ADVVTが設計したベルギーのフランダース地方の11の住宅を、図面と模型を制作することで理解を深めた、日本の学生とのコラボレーションの結果が展示。
BERN HEIM BEUK|ベルン・ハイム・ベークの4種類の模型
①ADVVT作品模型:ADVVTがベルギーで制作したオリジナル作品の模型「ベルン・ハイム・ベーク」
②近隣作品模型:「ガエハウス」(設計:アトリエ・ワン)
③エッセンス模型:ADVVTオリジナル作品のエッセンスを表す部分模型(模型製作:東京工業大学)
④日本バージョン模型:東京工業大学学生による設計作品の模型「ベルン・ハイム・ベーク東京」
個別の空間とのバランスでフリースペースの配分を再定義する世界において、「間」の概念は重要な鍵になる。このことは「ベルン・ハイム・ベーク」、「ガエハウス」、そして「ベルン・ハイム・ベーク東京(設計:東京工業大学)」で同じようなやり方で共有されている。構造体としての木、あるいは少なくとも材料としての 木という捉え方は、しばしば樹木の形態に関連している。「ベルン・ハイム・ベーク東京」では長く引き伸ばされたプランに沿って、このテーマを探究している。
――展示中の作品解説テキストより 

模型を置いている台は、運送の際に使用した木箱

中庭には、大きな白いドローイングボードが置かれる。これは来場者参加型の作品で、スタンプやペンが用意されている。展覧会期間に新しい村や世界を作り上げようという試みだ。ADVVTが日本で関わった初めてのプロジェクト伊東豊雄氏らの“みんなの家”から着想を得ている。
ADVVTオリジナルスタンプは2種類

ヤン氏は本展覧会の試みについて、「建築家の作品をプレゼンテーションする展示もいいものだが、今回のようにワークショップによってサポートされている展示もまたいいはずだ。日本とベルギーの文化をより知るにはいい形になった」とし、「建築界は今新しい時代に来ている。すぐに手に入る答えよりも、疑問を投げかける時代だ。サステナビリティはエネルギーや生態系と結びつけられるが、文化も付随できると思っている。文化という観点を通じて本展示がサステナビリティに貢献できていたらいい。また、私たちは未来をつくる職業についているが、本展示も東京工業大学の学生のキャリアに役立てばいい」と思いを語った。

会場ではワークショップで制作した模型やドローイングを交え、柔軟な発想で与条件をポジティブに転換するADVVTの作品と、彼らのまなざしを見られる。展示は11月24日(日)まで。入場無料。

TOTO出版より刊行される『アーキテクテン・デ・ヴィルダー・ヴィンク・タユー建築作品集』も要チェック。 
詳細はこちら

2019年9月12日木曜日

インゴ・マウラー展「INGO MAURER 詩情とハイテック」

松屋銀座7Fデザインコレクションで、第758回デザインギャラリー1953企画展として、「INGO MAURER(インゴマウラー)詩情とハイテック」が9/11より開催中。
本展は、「光の詩人」と賞賛されるインゴマウラーの仕事を紹介する展覧会で、照明デザイナー・面出薫氏が起案・ディレクションし、Ingo Maurer社及び日本で取扱いをするスタジオ ノイが賛同・協力して実現。2006年にヴィトラ・デザイン・ミュージアムによって企画された日本初個展以来、13年ぶりのアート・デザインギャラリー主催のインゴ・マウラー展となる。
インゴマウラーは、1932年ドイツ生まれ、1966年には、自身のデザインスタジオを開設し、初めての作品「Bulb」を発表、以来、情感たっぷりとアーティスティックで美しく、機能的なデザイン。時にはユーモラスなデザインで50年以上もの間、世界中の人々を魅了続けている。
 コンパクトな展示ながら、1966年に最初の作品として発表した「Bulb」、代表作のワイヤー照明「YaYaHo」、4月のEuroluceで発表したばかりの新作「La Festa delle Farfalle」までもみることが出来、マウラー氏の光に対する思いを垣間見ることができる内容。
会期は10/7までで、入場無料。9/18には関係者によるデザインサロントークも開催。詳細はHPにて。