船谷ホールディングスグループが、三重県伊賀市の市指定文化財で、重厚なモダニズム建築と伊賀地域の豊かな文化を融合させた唯一無二の空間である旧上野市庁舎(南庁舎、1964年竣工)を再生したスモールブティックホテル『泊船(はくせん)』を、2025年7月21日(祝)にグランドオープンする。
客室イメージ
旧上野市庁舎 建築家・坂倉準三が設計し1960年代に完成
■特徴とコンセプト
『泊船』は、建築家・坂倉準三氏が設計した旧上野市庁舎(1964年竣工)を再生した、全19室のスモールブティックホテル。
歴史あるモダニズム建築の魅力をそのままに、現代の快適さを融合させ、地域と旅人に開かれた新たな場として生まれ変わります。建物は、自然光が降り注ぐ中庭を中心に設計され、東西南北に広がる回廊の先に客室がレイアウトされている。
各客室からは、伊賀上野城を望む街並み、古い城下町の風情、周囲の山々など、方角ごとに異なる景観を楽しむことができる。なかでも、かつて市政を司った旧市長室を改装したスイートルームは、特別な存在です。重厚な歴史を感じさせる空間に、上質な寛ぎを加え、ここにしかない滞在体験を提供します。さらに『泊船』は、2026年春開業予定の伊賀市中央図書館と同一施設に位置し、宿泊しながら本と触れ合える新しい体験も可能となっている。
■伊賀の文化的背景と建築再生の意義
『泊船』が位置する伊賀市上野丸之内は、伊賀上野城公園に隣接し、俳聖・松尾芭蕉の生誕地、そして伊賀流忍者発祥の地として知られる歴史と文化の薫るエリア。古くから京都・奈良・伊勢を結ぶ交通の要衝として栄え、豊かな自然とともに独自の文化を育んできました。さらに、今回再生する旧上野市庁舎は、坂倉準三氏の「建築は生きた人間のためのもの」という信念を体現した歴史的建造物。土地の高低差を巧みに活かした水平に伸びる建築は、周囲の自然に溶け込むように設計され、市民に開かれた心地よい公共空間を形作ってきました。今回の再生計画では、そうした思想を受け継ぎつつ、現代にふさわしい滞在空間へと昇華させる試みを行っています。文化財建造物の保存と活用を両立し、地域の新たな知と憩いの拠点となることを目指す『泊船』は、旅人にとっても、地域にとっても、心豊かな時間と出会いを紡ぐ存在となることを目指します。
泊船(はくせん)
https://hakusen-iga.com/
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