2025年11月18日火曜日

【日本ウッドデザイン協会】「ウッドデザイン賞2025」最優秀賞ほか上位31作品が決定

一般社団法人日本ウッドデザイン協会は、木材を活用した優れた建築・空間、プロダクト、活動・研究を表彰する「ウッドデザイン賞2025」の最優秀賞をはじめとする上位賞31作品を発表した。表彰式および受賞作品展示は、2025年12月10日(水)より東京ビッグサイトで開催される「エコプロ2025」内で実施される。

▲最優秀賞  農林水産大臣賞
「2025年日本国際博覧会 大屋根リング」
設計:大林組・竹中工務店・清水建設・藤本壮介・ 東畑梓設計共同企業体
内周直径約616m、円周約2kmにわたる圧倒的なスケールの世界最大の木造建築物として、ギネス記録に認定されるなど、万博来場者のみならず広く国内外日本の木の文化と技を発信することに成功している。日本の伝統的な貫接合を採用し、「つくりやすく・解体しやすく・リユースしやすい」架構形式とし、環境負荷を低減する循環型建築である。
▲最優秀賞  国土交通大臣賞
「エバーフィールド木材加工場」
設計:小川次郎/アトリエ・シムサ+小林靖/kittan studio+池田聖太/3916
地域工務店の木材加工場として計画された。熊本県産の小国杉を使い材長5m以下の小中径製材が互いにもたれかかるように支え合う「木造レシプロカル構造」により、新しい木造無柱空間が実現した。木造建築産業のさらなる活性化のためや地域における大工の育成や技術力の向上を図るためのスペースとしても構想されている。

▲最優秀賞  環境大臣賞
 「美郷町カヌー艇庫 カヌーパークみさと カヌーレIMAI」
設計:STUDIO YY
同施設は江川水系県立自然公園内に位置し、平時は地元中・高生のカヌー部の部室として使用されるほか、大学の合宿地として招致にも成功し、スポーツ振興が始まっている。美郷町ではバリフェスティバルという行事を行っており、地域経済の起爆剤として、国際文化交流の中心地としても機能しており、木造建築の認知を広めることに寄与しているほか、自然公園来訪にも貢献する施設となっている。


■審査委員長総評(
赤池 学氏)
「今年も新たな木の時代の到来を予感させる作品に出会えた。建築・空間分野では用途の多様化が進み、地域工務店から大手ゼネコンまで担い手の幅が広がっている。プロダクト分野では木の成り立ちやディテールへのこだわりが評価され、コミュニケーション分野では新たな協業やビジネスモデルの提案が目を引いた。木材利用の新たな担い手の登場を期待したい。」

■展示・表彰式概要(エコプロ2025内)
受賞作品展示
日時:2025年12月10日(水)~12日(金)10:00~17:00
会場:東京ビッグサイト 東6ホール「森と木で拓くSDGsゾーン」
内容:上位賞作品展示、受賞作品(現物・パネル・映像)展示
表彰式

日時:2025年12月10日(水)午前
会場:東京ビッグサイト 東ホール 特設ステージ
内容:最優秀賞ほか上位賞の表彰、審査委員長コメント
一般社団法人ウッドデザイン協会


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