ラベル 村野藤吾 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 村野藤吾 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2026年2月12日木曜日

【ディスカバー・ジャパン】2026年3月号「訪ねる建築 暮らす建築」が2月6日に発売

ディスカバー・ジャパンが発行する月刊誌『Discover Japan』2026年3月号「訪ねる建築 暮らす建築」が発売された。近年、全国各地で近現代建築の再生や活用が注目を集め、価値ある建築を次世代へ継承するための法整備も議論が進むなか、建築文化に新たな広がりが見えはじめている。今号では建築の記憶を大切にしながら、時代や地域の個性に沿って新たな役割を得た建築を訪ねる企画と、心地よさを追求した住まいの姿を紹介する特集が組まれ、旅や暮らしの中にある建築の豊かさを読み解く内容となっている。
巻頭では、全国で再生や新たな活用が行われている建築を「訪ねる建築」として取り上げる。さらに「暮らす建築」では、心地よさを追求した最新の住宅事例や、名建築家の自邸などを通じて理想の住まいのかたちを紹介。旅の愉しみから日常の暮らしまで、建築を軸に未来のヒントを探る構成となっている。
モデルで俳優の菊池亜希子が訪ねたのは、東京・豪徳寺に立つ「旧尾崎テオドラ邸」。1888年に尾崎三良男爵が日本と英国の血を引く令嬢テオドラのために建てた水色の洋館で、2020年に取り壊しの危機に直面したが、漫画家たちが保存会を組織し、現在は喫茶とギャラリーとして再生を遂げた。建築と喫茶を愛する菊池が、建物にこもる記憶や魅力を体感する様子が紹介されている。

建築家・堀部安嗣の自邸も取り上げられている。「竹林寺納骨堂」や船のような客船施設「ガンツウ」などで知られ、風土を生かし居心地のよさを追求する堀部が、自身と家族のために設計した住まいを詳しく紹介。生身の人間が感じる心地よさを追求した工夫が随所に見られ、住まいが“実験の場”として機能してきた様子が語られている。あわせて、一般公開されている名建築家の住まいとして、藤井厚二の「聴竹居」、土浦亀城の「土浦亀城邸」、前川國男の「前川國男邸」、池田武邦の「邦久庵」も掲載されている。

「ニッポンの建築をめぐる旅」では、その土地の魅力を映す建築を訪ねる旅を特集。山口・下関では関門海峡を望む「リゾナーレ下関」を紹介し、村野藤吾の名作に滞在できる「ザ・プリンス 京都宝ヶ池」「ザ・プリンス 箱根芦ノ湖」を取り上げる。さらに「アート県かがわ」を巡り、丹下健三設計の香川県庁舎や、画家・猪熊弦一郎の精神を継ぐ丸亀市猪熊弦一郎現代美術館を訪ねる旅も案内。福井県敦賀・若狭地域の風土に触れる旅も収録し、建築を通して地域の魅力に出合う時間を提案している。

沖縄の首里城正殿の復興状況にも焦点を当てる。アジア諸国との交易で栄えた琉球王国の象徴である首里城は、2019年の火災で9棟が被災したが、現在は復元工事が進み、今秋には正殿の完成が予定されている。特集では復元工事の現場に迫り、独自の建築様式から琉球王国の歴史文化を読み解いている。若い世代へ伝統技術を継承する取り組みも紹介し、ユネスコ無形文化遺産登録を目指す沖縄の伝統文化についても、伝統工芸、琉球料理、伝統芸能、空手・古武道、しまくとぅばの五分野から解説が加えられている。

近現代建築の再生や活用をテーマにした「ニッポンの近現代建築 再生・活用案内」では、用途変更を含むコンバージョンを取り上げ、歴史や文化と現代の営みが重なる空間に滞在することで地域の風土に触れられる建築の魅力を紹介。監修・文は建築史家の倉方俊輔が担当。北野メディウム邸(兵庫県)、半田赤レンガ建物(愛知県)、弘前れんが倉庫美術館(青森県)、PORT ART&DESIGN TSUYAMA(岡山県)、札幌市資料館(北海道)、敦賀市立博物館(福井県)、さらさ西陣(京都府)、墨会館・小信中島公民館(愛知県)、ガーデンオリエンタル大阪(大阪府)、笠間の家(茨城県)、nimbus(福井県)、ある町医者の記念館、南の家(鹿児島県)、明治安田CAFE 丸の内(東京都)など、全国の建築が幅広く紹介されている。




ディスカバー・ジャパン

2025年8月12日火曜日

村野藤吾設計のモダニズム建築がレガシーホテルとして2026年春開業

株式会社竹中工務店、東急株式会社、京急電鉄株式会社、星野リゾートがホテル事業を進める「旧横浜市庁舎行政棟」が、戦後の建造物として初めて「横浜市認定歴史的建造物」に認定された。同建造物は、「OMO7横浜 by 星野リゾート」(以下、OMO7横浜)として2026年春に開業予定。

「旧横浜市庁舎行政棟」は、開港100周年記念事業の一環として建てられた日本近代屈指の建築家・村野藤吾設計のモダニズム建築。優れた意匠的特徴を持つとともに、横浜の戦後建造物として高い価値を有している。

横浜旧市庁舎・行政棟

今回、横浜市の認定を受けるにあたり、横浜国立大学・吉田鋼市名誉教授より、「⻑きにわたり地域のシンボルであった旧横浜市庁舎⾏政棟の保全と活⽤により新旧が融合した新たな都市のランドマークが形成され、地域の歴史を継承し、地域の景観形成上の重要な要素となる」と評価した。

元市民広間大階段
再製作した大階段を中心に形成されるホテルロビー(イメージパース)


施設概要

施設名:OMO7横浜(おも)by星野リゾート

所在地:神奈川県横浜市中区港町1丁目1番1ほか

アクセス:JR根岸線「関内」駅徒歩1分、横浜市営地下鉄ブルーライン「関内」駅徒歩1分、

横浜高速鉄道みなとみらい線「日本大通り」駅徒歩7分

客室数:276

設計:

当初設計…村野、森建築事務所

改修基本設計・実施設計…株式会社竹中工務店

ホテルFOH(*1)部インテリア基本設計・インテリアデザイン監修…株式会社成瀬・猪熊建築設計事務所

ホテルFOH部造作家具実施設計…アイリスオーヤマ株式会社、I.P.Mプロジェクトマネジメント合同会社

ホテルサインデザイン…UMA/design farm

数字フォントデザイン…村野、森建築事務所・MURANO design

FFE(*2)設計・監理…株式会社成瀬・猪熊建築設計事務所

施工:

当初施工…免震改修工事:戸田組(現・戸田建設株式会社)

改修施工…株式会社竹中工務店

開業日:2026年春

OMO7横浜 公式サイト:https://hoshinoresorts.com/ja/brands/omo/sp/omo7yokohama/

2025年5月19日月曜日

第34回村野藤吾賞授賞式および受賞記念パーティ開催

第34回村野藤吾賞*の授賞式および受賞記念パーティが村野藤吾の生誕記念日賞の5月15日(木)に国際文化会館にて開催された。
受賞した「シェルターインクルーシブプレイス コパル (山形市南部児童遊戯施設)」を設計した大西麻貴氏(所用により欠席)と百田有希氏に賞状と村野藤吾の肖像を刻んだ銀製のメダルが村野藤吾記念会代表の古谷誠章氏より授与された。
*村野藤吾賞は日本現代建築に多大な功績を残した建築家・村野藤吾を記念し、建築界に感銘を与えた建築作品を設計した建築家を毎年ひとり選んで与える賞。
▲左:百田有希氏、右:古谷誠章氏
▲受賞者に授与された賞状と記念メダル

大西氏のビデオメッセージと百田氏の挨拶では、「シェルターインクルーシブプレイス コパル (山形市南部児童遊戯施設)」は、PFI方式のチームとして取り組んできたプロジェクトなので自分たちだけでなくチームで受賞した賞だと話し、百田氏より当日来場していた建設・運営・維持管理に関わる方を紹介し、それぞれのエピソードが語られた。
▲大西麻貴氏からのビデオメッセージ
▲百田氏とコパルのプロジェクトに関わった方々

また、6月7日(土)には、村野藤吾のゆかりの地である宝塚の「宝塚市庁舎(1980年竣工)」にて、受賞記念講演会が行われる。参加無料で事前申込なしの定員先着順。詳細は公式サイトに記載。

2025年5月16日金曜日

「OMO7横浜」デザインイメージを一部初公開~横浜市旧市庁舎を活用し「レガシーホテル」へ~

「OMO」は、神奈川県横浜市に「OMO7横浜 by 星野リゾート」を2026年春に開業する。
ホテルは「BASEGATE横浜関内(横浜市旧市庁舎街区活用事業)」と呼ばれる、JR関内駅前の横浜市旧市庁舎跡地を活用した開発プロジェクトで、日本の近代建築を支えた昭和を代表する建築家「村野藤吾」氏が手掛けた横浜市旧市庁舎を「レガシーホテル」として活用する。ホテルのデザインは横浜市旧市庁舎の意匠を一部活用、再解釈し設計される。
OMO7横浜」外観イメージ(上) 横浜市旧市庁舎・行政棟(下)

横浜市旧市庁舎は横浜開港100周年記念事業として1959(昭和34)年に竣工し、60年以上にわたり横浜市政を支えてきました。行政棟を手掛けたのは日本の近代建築を支えた昭和を代表する建築家「村野藤吾」氏。2020年12月に実施された旧市庁舎の最後の見学会でも多くの市民が集い、閉庁を惜しむ姿がみられました(*1)。
*1タウンニュースより https://www.townnews.co.jp/0117/2021/01/07/557675.html

「OMO7横浜」は、市民に親しまれた旧市庁舎の景観を継承するために、行政棟を現位置に残し、観光の賑わいを生み出すホテルとして活用する「レガシーホテル」というテーマを選択することで、建物の意匠で残せるものは残し、老朽化等で取り壊さざるをえない部分に関してもコピーではなく、新たなホテルとしてふさわしい意匠に生まれ変わるような再解釈を行い、横浜の発展の歴史を象徴する記憶と風景を継承していくことを目指す。

横浜市旧市庁舎の意匠をそのまま受け継ぐ事例



施設概要
施設名 :OMO7横浜(おも) by 星野リゾート
所在地 :神奈川県横浜市中区港町1丁目1番1ほか
客室数 :276室
当初設計…村野、森建築事務所
     
株式会社竹中工務店改修基本設計・実施設計)
     株式会社成瀬・猪熊建築設計事務所ホテルFOH(*5)部 インテリア基本設計)
     株式会社成瀬・猪熊建築設計事務所インテリアデザイン監修
     アイリスオーヤマ株式会社ホテルFOH部 造作家具実施設計)
     UMA / design farm(ホテルサインデザイン)
     村野、森建築事務所・MURANO design
数字フォントデザイン)
     株式会社成瀬・猪熊建築設計事務所
FFE(*6)設計・監理)

施工      :当初施工…免震改修工事:戸田組(現・戸田建設株式会社)
         改修施工…株式会社竹中工務店
開業日   :2026年春


OMO