TOTOギャラリー・間(乃木坂)と東京オペラシティアートギャラリー(西新宿)で開催中の展覧会「田根剛|未来の記憶」。本イベントは本展の関連書籍として発行される書籍『TSUYOSHI TANE Archaeology of the Future―田根 剛建築作品集 未来の記憶』、『田根 剛 アーキオロジーからアーキテクチャーへ』(TOTO出版刊)の2冊の発行記念として行われた。
展覧会の紹介をする田根剛氏 |
田根氏と中野信子氏 |
場所に愛着を感じる人間の脳について「特別な人と一緒に行った・生まれ育った場所は安全であると感じる、そこに愛着が生まれる」という中野氏に対し「場所に愛着がついても空間には愛着はつかない」とする田根氏は現代の都市空間を批判。「空間とは近代の発明だと思っている。高層建築により生まれた空間はどの環境やどの地域でも成り立ち、都市において空間は生まれたけれど場所は失われた。建築家はもう一度場所を作らなければならない」と意思を表明した。
これからどんな未来が待っているのかという問いには「近代的思想により便利になったが、これからは古代と同じくらい環境に向き合わなければなれない」と問題提起し「建築に限らず一つの意識として大事なのは化石燃料を使わないこと。エネルギーの鎮静化が求められている」と今年は異常気象の一年だったとまとめた。
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