2026年2月10日火曜日

東京大学発AIスタートアップ・燈、TSUCHIYAと構造計算ソフト「SS7」連携の新システムを共同開発

東京大学発AIスタートアップの燈が、TSUCHIYAと共同で、構造計算ソフト「SS7」への入力作業をAIで自動化する新システム「構造設計支援ツール」を開発した。建築図面を読み取り、構造計算に必要な要素を自動抽出する仕組みを備え、設計者の負担を大幅に軽減する構成となる。

本システムは、平面図や断面図などの建築図面をアップロードするだけで、AIが情報を解析し、構造計算に必要なパラメータを抽出する仕組みを採用。抽出したデータを構造計算ソフト「SS7」に取り込み可能な形式で自動生成し、従来の手入力中心の作業にかかっていた工数を削減する役割を担う。

建設業界では、深刻な人手不足が続き、生産性向上が急務となっている。特に構造計算業務では、図面からスパン長、階高、部材位置などの情報を読み取り、構造計算ソフトへ手動入力する作業が大きな負担となる状況が続いてきた。燈はAIによる図面解析技術を保有し、一方TSUCHIYAは建築実務で蓄積したノウハウを持つ。両社はそれぞれの技術を融合する形で新システムの開発に着手し、業務効率化を目指す取り組みへと結び付けた。

「構造設計支援ツール」の特徴
1. 地域情報(積雪量・風速)の自動反映
プロジェクトの住所を入力するだけで、AIが地域ごとの垂直積雪量や基準風速を自動探索し、システムに反映する仕組みを用意。設計者が個別に調査していた作業の負担が軽減される構成となる。
 2. 図面からの高精度情報抽出
AIがレイヤー情報を解析し、利用者が柱・通り芯・梁などの属性を指定することで、階高、符号、スパン長、外壁や床、柱などの部材配置を自動抽出する方式を採用。図面読み取りにかかる時間削減を目指す。
 3. 構造計算ソフト「SS7」へスムーズに連携
抽出データは「SS7」に取り込めるエクセル形式で自動生成され、入力ミスの防止につながる。3Dでのモデル確認や、HELIOSやArchicadなどのBIMソフトとの連携にもつながりやすい構成となる。

入力の自動化により、図面読み取りと構造計算ソフトへの反映作業を中心に、約半分の業務時間削減が可能という。構造計算後は3Dモデルでの確認やBIM連携が容易となり、建築設計全体の効率向上にも寄与する。



燈株式会社(Akari Inc.)
https://akariinc.co.jp/

2026年2月9日月曜日

MUJI×UR「団地をみんなで考える研究所」の始動、「無印良品 東京有明」店舗内に 新モデルルームがオープン

独立行政法人都市再生機構(以下、「UR都市機構」)と「無印良品のリノベーション」を展開する株式会社MUJI HOUSE(以下、「MUJI HOUSE」)は、「MUJI×UR 団地リノベーションプロジェクト」において、団地や暮らしの新しい価値創造とリノベーションの更なる展開を目指す新プロジェクト「団地をみんなで考える研究所」の始動、及び全国で初めてとなる屋外空間を再現した新モデルルームが、2月6日(金)、「無印良品 東京有明」店舗内(東京都 江東区)にオープンした。

モデルルームは、団地暮らしの本質的な魅力を体感できる空間として、建替えのため除却されることとなった東中神団地等から梁や玄関扉、マンホールなどの資材を取り寄せて制作。また、無印良品の家具を使用することで、新築にはない温かみや味わいを残しながらも、現代的で洗練された暮らしを提案している。

UR都市機構とMUJI HOUSEは、平成24年6月「MUJI×UR 団地リノベーションプロジェクト」を立ち上げ、平成25年1月に大阪でリノベーション住戸の供給を開始。令和7年11月末までに累計で79団地まで拡大し、供給戸数は約1,500戸に達している。また、令和3年から、団地住戸だけでなく団地外観、屋外広場、商店街区にもリノベーションの対象を拡大し、新たに地域コミュニティの形成にも取り組む事業として、「MUJI×UR団地まるごとリノベーション」を開始。これまで全国4団地で展開している。 

新プロジェクト「団地をみんなで考える研究所」では、新プロジェクトに賛同・参加する方々を、年間で2万人集めることを目指し、店舗内モデルルーム(オフライン)とWEB(オンライン)の両方で、顧客からの声を幅広く収集し、従来の提案型の枠を超え、顧客との対話を通じて、団地や暮らしに関する商品やサービスを共創する新しいプロセスを確立していく。

 モデルルーム概要:https://www.muji.net/ie/mujiur/modelroom/ariake

MUJI×UR団地リノベーションプロジェクト:https://www.muji.net/ie/mujiur/

MUJI×UR 団地まるごとリノベーションプロジェクト:https://www.muji.net/ie/mujiur/whole_renovation/ 


【トーヨーキッチンスタイル】名作チェアをソフトなアームチェアへと進化させる専用クッション

トーヨーキッチンスタイルは、日本総代理店を務めるイタリアのインテリアブランド Kartell から、新たに名作チェアをソフトなアームチェアへと進化させる専用クッション「アリスズフラワーズクッション」の取り扱いを開始した。花をモチーフにしたこのクッションは、バレンタインの贈り物や新生活を迎える人へのエール、さらには日々の感謝を伝えるギフトとして、暮らしの中に心地よい安らぎを届けることを目指している。

このクッションは、おとぎ話に登場する語りかける花々から着想を得て誕生したもので、デザインを手がけたのはティツィアーノ・グアルディーニとルイージ・チュフレーダ。Kartell を象徴する名作チェアに花びらを思わせるフォルムを組み合わせることで、身体をやさしく包み込むような快適な座り心地を実現した。実際、花びらのように立体的な形状は座る人をそっと支え、ポリカーボネート製チェアの硬さを和らげることで、まるで新たなアームチェアに生まれ変わったかのような使用感を与えてくれる。

素材にはペットボトルなどを再利用した100%再生ポリエステルを採用し、接着剤や異素材を用いない単一素材設計により、使用後も再リサイクルしやすいサステナブルな構造となっている。サイズは Kartell の名作チェアに合わせて設計されており、Masters や Louis Ghost をはじめ、A.I.、ヴェニス、ハイレイチェアアーム、ジェネリックA、ジェネリックC など計7種類のチェアと互換性があるため、既存の家具を買い替えることなく、新鮮な座り心地や表情をプラスできるのも魅力だ。

カラーは豊富な10色展開で、パイピングとのコントラストが際立つ5色のソリッドカラーに加え、遊び心あふれるストライプ2色とポルカドット3色をラインナップ。コンテンポラリーからナチュラルまで幅広いインテリアにアクセントを添えることができる。価格は税込58,900円で、再生ポリエステル繊維を用いた環境配慮型のプロダクトとしても注目される。




トーヨーキッチンスタイル
https://www.toyokitchen.co.jp/

2026年2月6日金曜日

【広浜】端材を活用したサステナブルチェア「バンナ」を発売

広浜が、畳の製造工程で発生する「い草の端材」を再利用した椅子「バンナ」を1月27日に発売した。これまで廃棄されてきた素材に新たな用途を与える取り組みとして、サステナブルなものづくりを志向する同社の新たな展開となる。

本製品は、畳に使われるい草の端材を紐状に加工し、座面として編み上げた点が特徴。天然素材ならではの風合いと香りを生かし、軽さや通気性、適度な弾力を備えた座り心地を持つ構造で、長時間でも蒸れにくい仕様となっている。畳の上に座る感覚に通じる自然な心地よさが残る仕上がりに整えられている。
・開発の背景:製造現場の「もったいない」から始まった挑戦
畳づくりの現場では、畳表を裁断する際に質に問題のない端材が大量に生まれる。しかし畳としては使用できないため、長年にわたり廃棄される状況が続いてきた。広浜株式会社は、これらの端材を資源として活かせないかという視点から再利用の可能性を探り、「い草を最後まで使い切る」という理念のもと製品化に取り組んだ。
椅子の製作では、自社で製造したフレームに職人がい草の紐を手作業で編み込む工程を採用。廃材を用いながらも手仕事による丁寧な仕上げを行い、新たな価値を持つ家具として成立させた。

・天然素材ならではの機能性と空間性
い草は軽さや通気性の高さに加え、優しい弾力を持つ素材。編み込み構造の座面は体を柔らかく受け止め、湿気がこもりにくい特徴を備える。い草特有の自然な香りが空間に穏やかな落ち着きを与え、住宅や店舗、公共施設などさまざまな空間に馴染むデザインを形成している。今回の椅子はアップサイクルの観点に留まらず、日本の暮らしと深く結びついてきた「畳文化」の新たな可能性を示す製品として位置付けられている。今後は別デザインの展開も予定されている。

2026年2月5日木曜日

DICと国際文化会館のアート・建築分野を起点とする 協業本格始動・深化フェーズへ

DIC株式会社と公益財団法人国際文化会館とのアート・建築分野を起点とする協業プロジェクト本格始動記者発表が2月5日国際文化会館にて行われた。

(左からDIC池田氏、ロスコ・チャペル アンテプリ氏、国際文化会館近藤氏)

DIC と国際文化会館は、アメリカ・ヒューストンにあるロスコ・チャペルと各々が新たにパートナーシップ提携を締結。DIC川村記念美術館に展示していたマーク・ロスコの<シーグラム壁画>7点すべてを国際文化会館が建設する新西館に移設し、新設する「ロスコ・ルーム」を共同運営していくにあたり、アメリカのマーク・ロスコの中核拠点であるロスコ・チャペルと連携し、海外との文化的ネットワークを形成する。

国際文化会館の新西館に開設する常設展示室「ロスコ・ルーム」の設計は建築ユニットSANAAが手掛ける。

(建築ユニットSANAA:右から妹島和世氏、西沢立衛氏)

「ロスコ・ルーム」へは、新設される緑豊かなエントランス庭園に囲まれたエントランスホール、自然光を感じることのできる地下のメディテーションスペースからアプローチ。国際文化会館新西館建設計画(仮称)のメインコンセプトの一つである親自然空間体験と、「ロスコ・ルーム」の単独的な空間体験のふたつを両立させ、ひと続きの体験となる構成を目指す。

「ロスコ・ルーム」は、地下の展示室内に設けられる。他の展示と連続しながらも、独立した場となるように計画される。「ロスコ・ルーム」自体が明確な存在感を持ち、訪れる人に象徴的な体験をもたらす空間を目指す。 

© 1998 Kate Rothko Prizel & Christopher Rothko / ARS, New York /JASPAR, Tokyo G4115

建築ユニットSANAAのコメント

「このたび国際文化会館の新西館建設計画の一環として、シーグラム壁画を展示するロスコ・ルームの設計に関わる機会に恵まれ、たいへん光栄に思います。静かな展示環境の中、そこを訪れる人々が作品と深く向き合える場となるよう、設計を進めてまいります。」 

国際文化会館HP:http://dic-ihj.org/ 

【鹿田産業】業界初の防炎製品に対応した「ココモザイクタイル」を発売 

鹿田産業が、天然素材内装カタログ「鹿田室礼ナチュラルマテリアルコレクション」に新製品「ココモザイクタイル」を加え、1月27日に発売した。廃棄されるココナッツ殻を再利用したアップサイクル素材による装飾用モザイクタイルで、一般空間向けの非防炎仕様に加え、防炎製品として認定された仕様を選択できる点が特徴となる。天然素材を用いた装飾用モザイクタイルとして防炎対応が可能な仕様は業界初としている(同社調べ)。

ココモザイクタイルは、家具・建具・間仕切りなどの装飾用途を想定し、天然素材が商空間の“意匠として成立すること”を目的として開発された。原材料はココヤシの実から取り出され、通常は廃棄されるココナッツ殻。これをチップ化して再利用し、手作業でタイル状に加工している。鹿田産業は竹すだれメーカーとして培ってきた天然素材の扱いと防炎技術を背景に、未活用資源を内装材へ転換する取り組みを進めてきた。今回の製品化も、環境配慮型素材の需要と商空間における防炎性能の両立を目指す中で生まれたものとなる。

商空間の防炎要件と素材選定の課題に対応
ホテル、商業施設、飲食店などの商空間では、環境配慮素材の採用が進む一方で、防炎基準への対応が求められる場面も増えている。天然素材やアップサイクル素材は意匠性の高さが評価される一方で、防炎性能の確保が難しい点が課題となるケースが多かった。
鹿田産業は、天然素材内装で培ってきた防炎加工技術を活用し、ココナッツ殻というアップサイクル素材を、防炎対応も可能な商空間向け素材として再構築した。

製品概要
製品名:ココモザイクタイル
用途:家具、建具、間仕切りなど屋内造作向け装飾材
素材:ココナッツ殻をチップ化したアップサイクル素材
ラインナップ:6種
カラー:ナチュラル、ブラウン、ブラック
形状展開:細長など複数形状を展開

製品カタログ:「鹿田室礼 ナチュラルマテリアルズコレクション」
サンプル帖:6cm角の実素材サンプル



鹿田産業

2026年2月4日水曜日

【新保浴場】内装設計は永山祐子が担当 老舗銭湯「黄金湯」が新宿に2号店を開設

墨田区で銭湯・サウナを運営する新保浴場が、築50年の「金沢浴場」(東京都新宿区)をリニューアルし、新たに『黄金湯 新宿』として2026年5月末に開業する。錦糸町で長年愛されてきた老舗「黄金湯」の2号店として、新宿の街に新しい温浴体験を提供する。

ブランディングは、黄金湯東京店も手がけたアーティストの高橋理子氏が担当し、内装設計は東急歌舞伎町タワーや大阪・関西万博のパビリオンなどを手がける建築家・永山祐子氏が担う。従来の銭湯文化を尊重しつつ、多様な人が行き交う新宿の特性を取り込み、現代的にアップデートした空間づくりを目指す構成となる。

クラウドファンディングは 2026年2月末よりキャンプファイヤーで開始 される予定で、新しい銭湯づくりを応援する参加機会も用意する。
『黄金湯 新宿』では、新たな試みとして 民間企業として初めて東京都助成承認を受けた太陽熱給湯設備 を導入。太陽熱で温めたお湯を浴槽やシャワーに利用し、CO₂排出量の38%削減を見込む。太陽光発電の3倍の熱量効果を持つとされる太陽熱導入によって、環境負荷の低減と効率的な湯利用を両立する計画が進められている。


■ 施設概要
施設名:黄金湯 新宿
住所:東京都新宿区新宿7-22-11 金沢マンション1F
料金:大人550円(サウナ代別途)
Instagram:https://www.instagram.com/koganeyushinjuku
X:@koganeyu2