2026年10月29日木曜日

【梓設計・梓総合研究所・MESON】木の循環と設計思想を体感するXRギャラリー「Immersive Wood Gallery」を共創

株式会社梓設計(東京都大田区、以下梓設計)、同社のシンクタンクである株式会社梓総合研究所(東京都千代田区、以下AIR)と、AIとXRを掛け合わせた空間インテリジェンスの研究・実装に取り組む株式会社MESON(読み:メザン、以下MESON)とともに、梓設計の80周年記念事業の一環として、Apple Vision Proを活用したXRギャラリー「Immersive Wood Gallery」を共創した。

▲(写真1)「Immersive Wood Gallery」

「Immersive Wood Gallery」は、梓設計が大切にしてきた木造・木質建築への思想や設計力、森から木材、そして建築へとつながる循環を、梓設計本社であるHANEDA SKY CAMPUSを歩きながら体感できるMRウォークスルー体験である。MESONは、企画編集、体験設計、演出表現、3DCGデザイン、アプリケーションの実装、運用計画を担い、梓設計が持つ思想や空間資産を、空間コンピューティングによるブランドコミュニケーションへと翻訳された。

■「Immersive Wood Gallery」体験概要

▲(動画)「Immersive Wood Gallery」体験概要


「Immersive Wood Gallery」は、Apple Vision Proを装着してオフィス空間を巡りながら木の物語を体感するロケーションベースのMRウォークスルー体験である。木の循環というテーマから着想を得た「こもれび」の演出が体験者を導く。苗木が森になり、伐採・製材を経て建築へとつながっていく木の循環を、現実空間に重畳された表現とともに辿ることができる。


■体験の要素

〇Wood Entrance/創業者の想いに触れる導入演出

▲(写真2)梓設計創業者・清田文永氏のメッセージを通じて、
「Immersive Wood Gallery」の世界観が描かれる。

〇Gate Forest/一株の苗木から木材へ至る森の3D表現

▲(写真3)木材が製材になるまでの時間雄流れや山仕事の数々が、
舞台演出を参照したCGアニメーションによって表現される。

〇Archi Runway/木造・木質建築の実践を描くトンネルギャラリー
▲(写真4)梓設計本社のランウェイ空間を活用し、
梓設計の木造・木質建築のビジョンと実践を紹介。

■体験を支える演出


「Immersive Wood Gallery」での体験では、ナレーションやサウンドスケープなどに加え、使用するApple Vision Proを持つためのオリジナルの木製ハンドルが作成されるなど、体験者の五感に作用するような体験設計により、実空間や素材感を含めて木の存在を感じられる体験が目指された。

■ 会社概要

■株式会社梓設計

代表:有吉 匡
所在地:東京都大田区羽田旭町10-11 MFIP羽田3F
事業内容:建築設計・監理/調査・企画・コンサルタント/都市計画・地域計画/プロジェクトマネジメント/環境デザイン/コンピューテーショナルデザイン
 梓設計 Webサイト:https://www.azusasekkei.co.jp/
AX-team  Webサイト:https://ax.azusasekkei.co.jp/

■株式会社梓総合研究所

代表:墓田 京平
所在地:東京都千代田区大手町1-6-1 大手町ビル3F
事業内容:調査・研究・コンサルティング事業/ プロジェクト創造事業/政策提言・出版事業/DX・AI・IoT戦略的活用事業 等
AIR Webサイト:https://azs-air.co.jp/

三百年木造構想 特設Webサイト:https://azs-air.co.jp/regenerative/wood

■株式会社MESON

代表:小林 佑樹

所在地:東京都中央区 銀座8-17-5 THE HUB 銀座 OCT 317号

事業内容:拡張現実(AR)、及び仮想現実(VR)、人工知能(AI)技術を用いたサービス/プロダクトの企画、デザイン、開発

Webサイト:https://www.meson.tokyo/

取組事例一覧:https://www.meson.tokyo/cases/

▼「Immersive Wood Gallery」事例掲載ページ

https://www.meson.tokyo/cases/immersive-wood-gallery/


■本件に対するお問合せ

株式会社梓総合研究所

担当:住田 百合耶(すみだ ゆりや)

MAIL:info@azs-air.co.jp


2026年10月28日水曜日

【2026年度 国際交流基金賞受賞式】 福武 總一郎、SANAA、ユディツィウム出版社が受賞

(写真)今年度の受賞者
左から、エメー・マリー・ドルニエル氏、
福武 總一郎氏、SANAAの妹島和世・西沢立衛氏


 令和8(2026)年度「国際交流基金賞」授賞式が21日、グランドプリンスホテル高輪で開催された。

「国際交流基金賞」は学術、芸術その他の文化活動を通じて、国際相互理解の増進や国際友好親善の促進に特に顕著な貢献があり、引き続き活動が期待される個人または団体を顕彰する事業である。

今年度の受賞者として、福武 總一郎(公益財団法人 福武財団 名誉理事長)、SANAA(サナア)[日本]、ユディツィウム出版社(Iudicium Publishing GmbH)[ドイツ]の3者に決定した。


■受賞者スピーチ

〇 福武 總一郎(公益財団法人 福武財団 名誉理事長)

(写真)福武 總一郎(公益財団法人 福武財団 名誉理事長)

福武 總一郎氏は今回の受賞について、「瀬戸内海の直島という小さな離島に、世界から多くのお客様に来ていただける「自然」と「アート」と「建築」が共生するアートサイトを作るという強い目的を持っておりましたので、この度の受賞は大変嬉しく思います。」と喜びを述べた。

スピーチでは、これまでの直島などのベネッセアートプロジェクトや中国の桃花島での地域再生のや取り組みについて「現代アートは国境や言語を超える力をもっていると信じ、アジアを中心とする世界各地との交流を重視し、現代社会に対してメッセージを発信し続けてきた」と語り、これからの自身の活動について「地域の魅力を引き出し、世界中に発信し続けていくことで、文化芸術を通じた国際交流の懸け橋になっていきたい」と抱負を述べた。

〇 SANAA(サナア)[日本]

(写真) SANAA (サナア)
妹島和世(中央)・西沢立衛(右)

SANAAの妹島和世氏、西沢立衛氏は今回の受賞にあたり、「国際交流基金が日本の建築や建築家を世界に紹介し、私たちの活動を国際的な舞台へと繋いで下さいました。」と語った。

SANAAとして設計活動を始めて以来目指してきた「公園のような建築」について、「内部と外部をつなぎ、さらにそれらが、周りの多様な環境に呼応し、複数の関係が重なりあうことで、より豊かな場所が生まれる建築」であると語り、そのような建築を実現するうえで、「建築は、多くの人と共に、そして多くの人のために実現されるのではないかと思います」と、プロジェクトへ関わる多くの人への感謝を伝えた。

また、これからの設計活動について「建築と環境、そして人と人との新しい関係を考えながら、建築を通して新たな可能性を開拓していきたいと思います」と抱負を述べた。

〇 ユディツィウム出版社(Iudicium Publishing GmbH)[ドイツ]

(写真)ユディツィウム出版社(Iudicium Publishing GmbH)の
エメー・マリー・ドルニエル氏

ユディツィウム出版社(Iudicium Publishing GmbH)のエメー・マリー・ドルニエル氏は、受賞についてついて、「ドイツの学術出版社である、ミュンヘンのユディツィウム出版が、受賞団体として選ばれたのは最高の喜びであり、感謝の気持ちでいっぱいになりました」と喜びを語った。

また、今回受賞の要因となった『和独大辞典』の刊行について、国際交流基金の厚く深い支援と、プロジェクトにかかわる執筆者、編集者、校正者、財政支援者への感謝を述べた。

出版に携わる活動の理念について「私たちの書籍プロジェクトは確かな知識を伝えることを目指しています。インターネット、フェイクニュース、ソーシャルメディア、AIがあふれる時代であっても、人々が書いたものを互いに読み継ぎ、他者の残した、アイデア、経験、研究、知識、そして想像力に触発され、鼓舞され続けることを願っています。」と述べた。




■ 国際交流基金賞 概要

国際交流基金賞は国際交流基金設立の翌年である1973(昭和48)年から始まり、2026年度で53回目を迎えます。 本賞では、学術、芸術その他の文化活動を通じて、国際相互理解の増進や国際友好親善の促進に特に顕著な貢献があり、引き続き活動が期待される 個人又は団体を顕彰しています。

国際交流基金賞HP:https://www.jpf.go.jp/j/about/award/


2026年10月27日火曜日

建築家・小嶋一浩のデジタルアーカイブを公開  ―没後10 年、スケッチとノートから創作の過程をたどる― 

 一般社団法人小嶋一浩アーカイブは、建築家・小嶋一浩(1958–2016)が遺したスケッチやノートなどを探索・閲覧できるデジタルアーカイブ「小嶋一浩アーカイブ」を開発し、没後10 年にあたる2026 年10 月13 日に公開された。

▲(写真1)「小嶋一浩アーカイブ」 探索画面

「小嶋一浩アーカイブ」は東京大学大学院情報学環の渡邉英徳教授、同大学史料編纂所の中村覚准教授らが、開発協力と学術支援を行い、261 件の資料情報と11,552 画像を収録される。

アーカイブの特徴として、手書きの一次資料(写真2)に付与された注釈と、複数の視点から資料を探索する仕組み(探索画面)(写真1)が組み合わされ体系化された点である。

同じプロジェクトに関する記述を複数のノートから探したり、時期や地名を手がかりに記録を読み比べられることが可能となり、建築史研究や設計教育において、完成作品とその創作過程をあわせて学ぶための資料基盤としての活用が期待される。


■人手とAI の注釈を手がかりに資料をつなぐ

収録資料には、1979 年から2016 年までのスケッチブックやノートなどが含まれ(写真2)、それらに、東京理科大学小嶋研究室の卒業生による手作業とAI で22,605 件の注釈が整備された。

注釈には、資料の日付、地名、プロジェクト名が関連付けられることで、一つのトピックから様々な資料を時間軸や場所に合わせて横断的に探索することが可能である。

また、探索画面は3D 空間での俯瞰と個々のページの詳細閲覧が可能することが可能な仕様であり、建築家の創作過程を一次資料から読み解くための基盤となることが期待される。

▲(写真2)収録資料の例
画像提供:小嶋一浩アーカイブ

資料の公開範囲は権利関係と個人情報を確認した資料に限り、一般閲覧と会員向け閲覧を設けられる。会員向けの詳細閲覧では、画像共有の国際標準であるIIIF(トリプルアイエフ)(注1)に対応したビューアで、筆跡や描線の細部まで拡大して閲覧することが可能である。

(注1)IIIF (トリプルアイエフ)はInternational  Image  Interoperability  Framework の略称で、デジタル画像などを共通の仕組みで公開・利用するための国際的な標準規格です。対応する閲覧ツールを通じて画像の拡大や比較などが可能である。


■「小嶋一浩アーカイブ」公開・利用について

〇名称:小嶋一浩アーカイブ(Kazuhiro Kojima Archive)

〇URL(アーカイブ・法人公式サイト):https://kojima-archive.jp/ 

                   (日本語・英語)

〇開発・運営:一般社団法人小嶋一浩アーカイブ

一般の利用者は資料や注釈の全体像を見渡し、選ばれた一部の資料画像を閲覧できます。賛助会員向けには170 件・6,991 画像を提供します。賛助会員は、2026 年11 月に受付を開始する予定です。

収録画像のすべてが閲覧対象ではありません。公開するのは、所蔵資料のうち権利関係と個人情報を確認したものに限ります。また、小嶋が関わったすべての資料を網羅するものではありません。資料の利用は、ウェブサイトに掲載する利用条件に従ってください。


小嶋一浩について

小嶋一浩(1958–2016 年10 月13 日逝去)は、大阪府生まれの建築家。1984 年に東京大学大学院修士課程を修了し、博士課程在学中の1986 年に建築設計事務所「シーラカンス」を共同設立しました。東京理科大学、横浜国立大学の教授を務め、建築設計と教育の両面で活動しました。


2026年10月26日月曜日

【日建設計】新社長に勝山太郎氏が就任 グラングリーン大阪などを担当

▲勝山太郎次期社長(左)と大松敦社長

日建設計は21日、勝山太郎取締役常務執行役員(61)が2027年1月1日付で次期社長に昇格する人事を発表した。大松敦社長(66)は代表権のある会長に就く。社長交代は21年以来、6年ぶりになる。

勝山太郎氏は1990年に日建設計に入社後、設計部門に所属し、グラングリーン大阪をはじめ、梅田中之島、御堂筋などでの多くの大阪都心部の開発プロジェクトに携わりながら、オフィス、キャンパス計画、地域の交流拠点など幅広い建築設計を手掛けてきた。

会見で、勝山次期社長は「組織設計事務所として培ってきた豊富な知識や経験、新たな分野を開拓していく精神を引き継ぎながら、人とAI(人工知能)の協創に取り組み、経営ビジョンの実現を力強く推し進めたい」と抱負を述べた。

大松敦社長

大松敦社長は、近年の建設産業の動向を、「デジタル化やAI活用などが求められ、建築生産のプロセスそのものが大きく変わる"歴史的変革期"」とした上で、「この歴史的変革期の中にどう先手を打つかが問われる局面にあり、これからの時代に向けて変革を力強く進める体制へ移行することが最善だと考えた」と述べた。

また、勝山次期社長を任命した理由として、「設計部門のプロフェッショナルである建築家として、多くの専門家をまとめてきた実績が十分にあること」に加え、「プロジェクトにおいて、エンジニアや施工者など多くの人たちのモチベーションを作り出したこと」など建築設計の専門家であること、またマネージャーとしての手腕を高く評価。「組織の屋台骨である建築設計についての深い経験と知識を持っている」ことも決め手とした。

今後、大松氏は代表取締役社長に就任し、業務執行は新社長に引き継いだうえで、新体制を後方から支援することに専念される。

勝山太郎次期社長

大松氏の後任となる勝山氏は、組織の指針として、「多様な専門性を結集し、社会課題の解決に挑むことで、社会への新たな価値提供と組織の成長」を掲げ、そのために自身の役割として「社員一人ひとりのビジョン成長意欲と組織の志や未来像を共鳴させることが重要である」と述べた。

また設計監理とコンサルティング業の比重について「双方に重きを置く」ことを強調し、「設計監理というコア事業を遂行することで、コンサルティングの価値が生まれる。両軸を推進し好循環を生み出せる組織を目指していく」とした。

■代表取締役社長社長執行役員 プロフィール

 
勝山 太郎 (かつやま たろう)
 一級建築士

1990年  早稲田大学大学院修士課程終了後、同年日建設計に入社。
2020年  執行役員設計グループマネージャー、
2022年  執行役員大阪代表 兼設計部門 設計グループプリンシパル
2024年  常務執行役員大阪オフィス代表 兼
      設計監理部門設計グループ代表 
2025年  取締役常務執行役員大阪オフィス代表
      現職に至る

主な実績として、中之島フェスティバルタワー・ウエスト、コンラッドタワー大阪を手掛けたほか、グラングリーン大阪(うめきた2期地区開発事業)などにも携わった。京都府出身。65年7月29日生まれ、61歳。


■ 会社概要

株式会社 日建設計

本店            東京都 千代田区飯田橋2丁目18番3号
創業            1900年[明治33年]6月1日、
設立            1950年[昭和25年]7月1日
資本金         4億6,000万円[株主:役職員100%]
URL         https://www.nikken.jp/ja/
事業内容 建築の企画・設計監理、都市・地域計画およびこれらに関連する調査・企画コンサルタント業務

2026年10月23日金曜日

TOKYO MIDTOWN DESIGN LIVE 2026開催

「TOKYO MIDTOWN DESIGN LIVE 2026」が東京ミッドタウンにて10月16日より開催された。

今年で2回目となる当イベントは、グラフィックデザイナーの佐藤卓氏をクリエイティブディレクターに迎え、「あたりまえの日常が、おもしろくなるデザインイベント。」をスローガンにデザインの魅力や価値を再発見するデザインの祭典。
今年のテーマは「みつめる」
テーマについて説明する佐藤卓氏
膨大な情報やイメージが絶えず行き交う現在において、じっくりと何かを「みつめる」時間や体験を通じて、新たな思考や創造に出会うきっかけを提案する。

会場では国内外で活躍するクリエイターによる作品の展示や音楽ライブ、全国から個性豊かな書店や文具店が集結。来場者にとって身近な視点からデザインに触れ、その魅力を発見できる機会を提案する。
屋外にはTOKYO MIDTOWN DESIGN TOUCH 2022にて展示された永山佑子氏デザインの「うみのハンモック」が再び展示される。

11月4日(水)まで
TOKYO MIDTOWN DESIGN LIVE

https://kenchiku.co.jp/event/evt20261021-2.html

【NOT A HOTEL】 Ateliers Jean Nouvelの手がける「NOT A HOTEL YAKUSHIMA」最新ビジュアルを公開

 NOT A HOTELを手掛けるNOTAは「NOT A HOTEL YAKUSHIMA」についても、新たに最新ビジュアルを公開した。世界自然遺産として知られる屋久島を舞台に進められているプロジェクトで、「光の魔術師」とも称されるヌーヴェル氏ならではの建築表現が、より具体的な姿として示された。
計画地となる屋久島は、豊かな生態系と原生的な自然環境を有し、年間を通じて多雨な気候に特徴がある。公開されたビジュアルでは、建築は大地から隆起するように現れる岩とガラスによって構成され、周囲の森や地形と一体化するような佇まいを見せている。建築そのものを風景に対置するのではなく、自然の一部として融合させる考え方がうかがえる。

デザインの核となるのは、ジャン・ヌーヴェル氏が長年追求してきた光と自然現象の演出だ。ガラス面には森の気配や雨による陰影が映し出され、降り注ぐ雨や流れる水の音までも空間体験の一部として取り込む構成となっている。屋久島特有の気候条件を制約ではなく建築体験の重要な要素として捉え、自然環境と建築を密接に結び付ける計画としている。

また、建築を構成する岩とガラスの対比も大きな特徴となる。重厚な地形の力強さを感じさせる岩の存在と、光や風景を映し込む透明なガラスが共存することで、自然と人工、物質性と透明性といった相反する要素を同時に表現。時間帯や天候によって刻々と変化する光景が、滞在者に多様な感覚体験をもたらす空間として構想されている。
※掲載しているCGパースは全て完成予想図です。上記仕様は変更になる場合があります。


【ジャン・ヌーヴェルによる「NOT A HOTEL YAKUSHIMA」コンセプト】
最も洗練されたものは、自然の中にある。風景や小径、起伏、そしてふと現れる眺め。それ以外は、何もない。
このプロジェクトは、単に住まう場所をつくることではない。一本の木、ひとひらの草の葉、ひとつの石と恋に落ちることなのだ。
まるで現代美術の収集家のように、石や庭、むき出しの大地の中にこそ、この島を体験する理想的な方法を見出すことができる。
それは自然であり、場所であり、芸術作品であり、雨であり、水の音だ。
その根底にあるのは石。時間や雨風によって形作られ、歳月の記憶をまとう永遠の存在。
その周囲には岩や石壁が、まるで昔からここに存在していたかのように配置される。
この島はまるで宝物のような場所だ。
現れては消え、すべてが変化しうる場所でありながら、それでも常に、静かに想いに耽る喜びを与えてくれる。
ここでは時間は不変で、静謐は絶対的、瞑想的でなければならない。
ガラスのように最もシンプルな素材が選ばれるのは、雨への感覚を研ぎ澄ますため。
水の透明性や、その向こうに広がる空を映し出し、そこから湧き上がる根源的で自然な感情を呼び起こすためだ。




NOTA
https://nota.com


2026年10月22日木曜日

【NOT A HOTEL】ヘルツォーク&ド・ムーロン(Herzog & de Meuron)とのプロジェクトを発表

NOT A HOTELを展開するNOTA は、スイスを拠点とする世界的建築家ユニット〈Herzog & de Meuron〉が設計を手がける沖縄の新プロジェクトを発表した。計画地は海に面した崖地で、ランドスケープそのものを主役に据えた1棟のヴィラを整備する。沖縄で豊富な開発実績を持つ株式会社ASAKAとの共同開発となり、地域性や自然環境を生かした滞在体験の創出を目指す。
建築の特徴は、崖から海へ向かって大胆に張り出す2枚の水平スラブにある。水平線へと視線を導く構成によって海への眺望を最大限に引き出すとともに、シンプルながらも力強い建築表現を実現した。さらに、海と連続するように設けられた3枚目のスラブにはインフィニティプールを配置し、テラスとしても機能させることで、陸地と海の境界に立つ特別な体験を生み出す計画となっている。

ヘルツォーク&ド・ムーロンは本計画について、「建築はランドスケープと競い合うのではなく、ランドスケープそのものを強調し、その体験をより鮮明なものにする」と説明する。傾斜する海岸の岩場に最小限の建築的介入として3枚のスラブを挿入することで、沖縄の豊かな自然環境をより強く感じられる空間を目指したという。
※掲載しているCGパースは全て完成予想図です。上記仕様は変更になる場合があります

外観は極めてミニマルな構成となる一方、内部には多様な空間体験が用意される。主要なリビング空間は高い天井高を確保し、開放感に満ちた伸びやかな空間とすることで、構造システムの明快さとモニュメンタルな存在感を際立たせる。さらに、丁寧に仕上げられたオーク材の壁が建物を貫くように配置され、スクリーンのような役割を果たしながら、プライベート空間と共用空間を緩やかに分節する。

内部では、ベッドルームやシャワールーム、バスルーム、キッチンなどの機能空間を、巨大な構造体の中に彫刻的なオブジェとして組み込む計画だ。広がりのある共用空間と、変化に富んだ私的空間との対比によって、多層的な体験を生み出すことを狙う。建築全体はミニマルな構成でありながら複雑な空間性を内包し、周囲の自然や時間の移ろいと呼応するよう設計される。


【ジャック・ヘルツォーク コメント】
「この建築が立つ敷地は、信じられないほど壮観であると同時に、繊細で傷つきやすい自然の一部でもあります。この特別な場所のための私たちの建築には、その自然に対する敬意と、そこから受ける高揚の両方が反映されています。
目で見て、手で触れることのできる多様な素材を用い、スケールやプロポーションが変化していく空間の連なりを展開することで、ここを訪れる人々の感覚的な体験をより豊かなものにしていきます。」




NOTA
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