2026年4月3日金曜日

【中村キース・ヘリング美術館】建築家・北川原温氏特別イベントを開催

中村キース・ヘリング美術館は、同館の設計を手がけた建築家・北川原温氏による展覧会「北川原温 時間と空間の星座」の閉幕を前に、建築と展示をより深く体験できる特別イベントを、4月にかけて開催する。同美術館の開館記念日にあたる4月27日を中心に、建築家本人の解説による一般非公開建築の特別ツアーや、約40年に及ぶ創作活動を振り返るギャラリートークなどが企画されている。
同展は、北川原氏の建築思想を「星」、建築作品群を「星座」に見立て、2007年に開館した同美術館を核に、その方法論や生成過程を読み解く内容となっている。展示後半では、設立者である中村和男氏との出会いを起点に、美術館完成に至るまでの対話や試行錯誤の過程を、ドローイングや模型、建築家自身の言葉によって紹介している。会期は2025年6月から2026年5月17日までと長期にわたり、その総括として今回の特別企画が位置付けられている。

最大の見どころとなるのが、4月12日に実施される「建築家・北川原温と巡る『一般非公開建築』特別ツアー&トーク」である。中村キース・ヘリング美術館を中心に、周囲の森に点在する《スパ・キーフォレスト》《ホテルキーフォレスト北杜》《ヴィラ・キーフォレスト》といった建築群を、北川原氏自らの案内で巡る内容で、通常は宿泊者以外立ち入ることのできない建築を含む。八ヶ岳の自然や縄文文化から着想を得たこれらの建築について、設計意図や空間構成を直接聞くことができる貴重な機会となる。定員は約15人で、予約優先。参加費は無料だが、当日の美術館入館券が必要となる。

続いて4月26日には、北川原氏によるギャラリートーク「『時間と空間の星座』展から紐解く40年の軌跡」を開催する。1978年竣工の《ナジャの家》から、1980年代の《ライズ》、1990年代の《アリア》、さらには《ミラノ国際博覧会2015日本館》に至るまで、代表作の模型やドローイングを前に、自身の建築家としての歩みを語る。2025年には北川原温建築都市研究所を株式会社METへ改組し、新たな立場に就いた同氏が、これまでの活動と現在の視点を来館者と共有する場となる。事前予約は不要で、参加費は無料(入館券別途)。



また、4月12日、19日、26日、27日の4日間には、展覧会をより深く理解するための解説リーフレットを来館者に無料配布する。建築を「星」、それらを結びつける構想を「星座」として整理した図版をもとに、代表作を10項目で解説する内容で、展示室内の模型やテキストを読み解く手助けとなる。配布数には限りがあり、チケット購入者が対象。15歳以下の来館者にはジュニア向けガイドも用意されている。


中村キース・ヘリング美術館
https://www.nakamura-haring.com/exhibition/13607 

2026年4月2日木曜日

【NOT A HOTEL】BIGが日本で初めて完成させた建築作品「NOT A HOTEL SETOUCHI」が4月1日に開業

 世界的建築家ビャルケ・インゲルス率いる建築設計事務所BIG(Bjarke Ingels Group)が日本で初めて完成させた建築作品「NOT A HOTEL SETOUCHI」が、4月1日、瀬戸内海に浮かぶ広島県三原市の佐木島で開業した。開発・運営を手がけるNOT A HOTEL株式会社によると、本施設は単なる高級別荘にとどまらず、建築、自然、移動、食、体験を一体として設計することで、オーナーの滞在価値を立体的に拡張する拠点となることを目指している。

「NOT A HOTEL SETOUCHI」は、穏やかな海と多島美が広がる瀬戸内海の風景に着想を得て計画され、敷地内には視界の広がりをテーマにした三つのヴィラ「180」「270」「360」が配置された。佐木島の岬や丘陵の地形と呼応するように設計されたこれらの建築は、それぞれ異なる角度から風景を切り取り、円形を基調とした構成によって自然と建築が溶け合う空間体験を生み出している。設計には、日本の平屋建築や障子、畳の思想を現代的に再解釈した要素を取り入れると同時に、現地の土を用いたラムドアースの壁など、土地の風土を感じさせる素材も積極的に用いられた。

施設では滞在そのものを物語として設計する考え方のもと、島へ向かう移動時間も体験の一部と位置づけている。広島本土側には出航前に利用できる専用ラウンジ「NOT A HOTEL CLUB HOUSE SETOUCHI」を整備し、そこから専用クルーザーやヘリコプターで島へアクセスする仕組みを用意。到着後はヴィラ滞在に加え、海に開かれたプライベートビーチやレストランを通じて、陸と海が緩やかにつながる時間を演出する。
食の体験にも力を入れており、瀬戸内の食材を生かしたプライベートディナーや鉄板焼き、ビーチに面したレストランでの食事、滞在スタイルに合わせたミールキットなど、多様な選択肢を整えた。さらに、プライベートクルーズやシーカヤック、SUPといった海のアクティビティに加え、周辺地域の工房や寺院、アートの島々を巡る体験プログラムも用意し、瀬戸内という土地の魅力を多層的に味わえる滞在を提案している。

BIG創業者のビャルケ・インゲルス氏は、「日本で初めて完成した本プロジェクトは、自身の建築観に大きな影響を与えてきた日本文化と真正面から向き合う機会だった」とコメントし、伝統と現代、内向性と開放性といった相反する要素を統合した“ホスピタブル”な建築を目指したと語っている。アートや建築の発信地として存在感を高める瀬戸内に、新たな象徴的建築が誕生した形だ。




NOT A HOTEL
https://notahotel.com/

2026年4月1日水曜日

【リベラルアーツ協会】伊東豊雄氏監修、子ども建築模型展をミラノ・サローネ2026で開催

一般社団法人DESIGN ASSOCIATION リベラルアーツ協会は、世界最大級のデザインイベント「ミラノ・サローネ(Salone del Mobile.Milano)」の会期中に、建築家・伊東豊雄氏の総合監修による「国際子ども建築模型展—One Earth こころの家」を開催すると発表した。
本展は、日本、イタリア、ポルトガル、フィンランド、スウェーデンの5カ国から、約100人の子どもたちが参加し、「こころの家」をテーマに制作した建築模型を展示する国際的な教育・文化プロジェクト。展示空間では各国の児童作品が連結され、象徴的なランドスケープ「PEACE ISLAND(平和の島)」を形成するというもの。

プロジェクトの原点は、伊東氏が2011年に東京・恵比寿で始めた「伊東豊雄 子ども建築塾」にある。DESIGN ASSOCIATIONはその理念を受け継ぎ、これまで弘前、愛媛、札幌、東京・青山などでワークショップを開催。今回の「One Earth - こころの家」は、その活動を国際的に拡張した位置づけとなる。
日本では2月21日から23日にかけて、東京大学本郷キャンパスでワークショップを実施。全国から公募で選ばれた小学5・6年生20人が参加し、千葉学・東京大学教授らの指導のもと模型制作に取り組んだ。最終日には参加児童が伊東氏に直接プレゼンテーションを行った。

子どもたちは各国の大学生(ティーチングアシスタント)とペアを組み、建築家や教授陣の指導を受けて作品を制作。参加大学は、東京大学(日本)、Politecnico di Milano(イタリア)、ESAD Arte & Design(ポルトガル)、Umeå School of Architecture(スウェーデン)、Aalto University(フィンランド)の5校。

参加建築家
会場では、子どもたちの集合作品「PEACE ISLAND」を囲むかたちで、6組の建築家による同テーマの模型も展示される。参加は、伊東豊雄、妹島和世、千葉学、藤本壮介、クラインダイサムアーキテクツ、大西麻貴+百田有希(o+h)。

開催概要
名称:国際子ども建築模型展
テーマ:One Earth - こころの家
会期:2026年4月21日(火)~26日(日)
会場:Superstudio(Via Tortona, 27, 20144 Milano MI, Italy)
参加国:日本、イタリア、ポルトガル、フィンランド、スウェーデン
展示:子ども建築模型 約100作品
総合監修:伊東豊雄
企画・会場構成:川崎健二(クリエイティブディレクター)
主催:一般社団法人DESIGN ASSOCIATION リベラルアーツ協会
後援:外務省
協賛・寄付:エイブル&パートナーズ、佐藤茂、JT、TDW、ローソン、ベネッセコーポレーション、アジア経営研究機構、大林組、鹿島建設、清水建設、竹中工務店、森浩生、川崎健二



一般社団法人DESIGN ASSOCIATION リベラルアーツ協会

2026年3月31日火曜日

架空のミュージアム[MINA/ミーナ]4月1日オープン

東急株式会社は現代美術ユニット L PACK.(エルパック)と協働し、カフェを中心にアーティストの展覧会、作品販売・コレクション等、様々な活動を展開する場として、架空のミュージアム[MINA/ミーナ]を4月より渋谷にオープンする。

MINAはカフェを併設。日常使いのカフェとして、また、展示会ごとに限定メニューを楽しめる場となっている。

MINAではL PACK.のキュレーションのもと、ラーニングプログラムや季刊誌「COFFEE TABLE BOOK」とも連動しながら季節ごとの内覧会を開催する。


MINA/ミーナ:https://mina-shibuya.org/


2026年3月30日月曜日

【川口商工会議所】BASE TIMES kawaguchiのミラノサローネ出展を発表

川口商工会議所は2026年3月16日、ものづくりの街として知られる埼玉県川口市の金属加工業5社で構成される「BASE TIMES kawaguchi」と、共立女子大学建築・デザイン学部教授でデザイナーの石田和人が、世界最大級のデザインイベント「ミラノデザインウィーク2026」に2年連続で出展することを発表した。会期は4月21日から26日までで、会場は昨年に続きミラノの歴史的建築「Palazzo Litta(パラッツォ・リッタ)」となる。
今回の展示コンセプトは「変容-ZEN METAL GARDEN」。金属加工の高度な技術を持つ町工場5社が、一枚の金属板から無数の形状を生み出す職人技を、禅の美意識と融合させたインスタレーションとして提示する計画が語られている。繊細で美しい加工表現を軸に、金属が持つ素材の変容をテーマ化し、西洋宮殿建築との対話を試みる構成が特徴で、昨年の展示でも注目を集めたmetal interior「kawaguch-air」の椅子コレクションも引き続き紹介される。日本ならではの自然の移ろいを感じ取る感性をデザインへ取り込み、周囲に映り込む風景までも造形の一部として捉える独自の考え方が反映されているという。

展示はMoscaPartnersが主催する総合展「Variations 2026」の一角を占め、今年のテーマ「Metamorphosis(変容)」と呼応する内容となる。会場全体は建築家リナ・ゴットメが手がける中庭のインスタレーション「Metamorphosis in Action」を中心に構成され、現代デザインが変化や適応をどのように解釈し、未来像を描くかを問うものとなる。





BASE TIMES kawaguchi

2026年3月27日金曜日

建築家・坂牛卓と卓袱会が紡ぐ、第二回建築展

建築家・坂牛卓が教鞭を執った信州大学、東京理科大学。その門下生たちが集い、世代を超えて建築の今とこれからを語り合う場として立ち上がったOBOG会「卓袱会」。昨年スタートしたその建築展が、今年ふたたび東京・神楽坂に戻ってくる。
会場となるのは、歴史ある町並みにしっとりと溶け込む文化財貸ギャラリー「AYUMI GALLERY」。4月17日から22日にかけて開催される第二回卓袱会建築展では、住宅、集合住宅、公共施設、家具、マテリアル研究…と、多様な領域に取り組む10組による約13点の作品が一堂に会する。
今回のサブテーマは「多様性」。模型、図面、写真、ドローイングなど、表現手法も実にさまざまだ。若い建築家たちがそれぞれの視点で建築の現在地を照射し、坂牛卓が長年提示してきた建築思想に呼応するように、新たな問いを投げかける。

さらに今年はオンライン企画が充実。坂牛が近況や建築への関心を語るレクチャーに加え、出展作品を題材にしたレビュー形式のオンラインゼミも開催される。ゲストクリティークには、建築思想史・デザイン論の研究者であり青山学院大学准教授の天内大樹が登壇し、議論に一層の厚みをもたらす。神楽坂散策とともに気軽に立ち寄れる建築展でありながら、作品群はどれも各チームの確かな実践と探究心が息づくものばかり。坂牛卓の名から一字を取って生まれた「卓袱会」という名が掲げる“人が和する場”として、今年もまた新たな出会いと学びの場が生まれそうだ。

■開催概要 
タイトル: 第二回卓袱会建築展
会期: 2026年4月17日(日)~4月22日(水)
会場:AYUMI GALLERY (〒162-0805 新宿区矢来町114)

■開催時間
2026年4月17日(金) 15:00~19:00
    4月18,19日(土,日) 11:00~19:00
    4月20,21日(月,火) 11:00~20:00
    4月22日(水) 11:00~15:00
 
◾ 会期中開催イベント
○坂牛卓レクチャー @zoom
2026年4月18日(土) 18:00~19:30
坂牛卓が近況や建築への関心について語るオンラインレクチャーです。
昨年半年チリで教鞭を執った際のエピソードや、近日出版される書籍についても語られる予定です。
○オンライン作品レビュー @zoom
2026年4月19日(日) 14:30~19:45
建築展に出展されている作品群を、坂牛卓によりレビュー。
また、ゲストクリティークとして、青山学院大学総合文化政策学部准教授の天内大樹氏が登壇します。作品レビューのほか、出展者を2チームに分けたトークタイムも開催予定。
オンラインレクチャー及び作品レビューのご参加お問い合わせは下記まで。
shippokukai@gmail.com(卓袱会2026年幹事宛)

 

2026年3月26日木曜日

【KANADEMONO】「 インテリアから“緑”を読み解く」AND PLANTS と協業したコーディネート提案を開始

KANADEMONO」は、観葉植物・花のD2Cブランド「AND PLANTS(アンドプランツ)」と協業し、2026年3月12日より「家具と一緒に考える、グリーンのある空間づくり」をテーマに新たな提案をスタートした。本協業の核となるのは、家具・素材・色調と植物のあり方を同列に考え、空間全体を「自然のレイヤーと調和させる」というアプローチを行ない、「ECOPOTS(エコポッツ)」へ丁寧に植え替えられた状態で届く観葉植物や、購入後の専門的なサポートなど、植物に不慣れなユーザーでも安心して迎え入れられる体制が整えられている。

・ECOPOTS と独自サポートがもたらす植物の“入り口
AND PLANTSが選び抜いた植物は、ECOPOTSに植え替えた上で出荷される(※一部商品を除く)。開梱後すぐに空間へ馴染む仕様は、家具と植物を同時に検討する本提案の理念とも呼応する。また、購入後の相談はKANADEMONOのカスタマーサポートが一元対応。
裏側ではAND PLANTS専門スタッフが連携し、植物のケアに関する実践的なアドバイスを行う。この「伴走型サポート」はグリーン初心者にとって大きな安心材料となる。

・家具と植物を“同時に選ぶ”。~空間起点のバイオフィリック提案へ~
住まいにグリーンを取り入れる人は増加しているが、「部屋の雰囲気に合わない」「大きさのバランスが難しい」といった悩みも顕在化している。KANADEMONOは、植物の知識よりも先に“インテリアの雰囲気”を出発点にした新しい選び方を提示する。
さらに同ブランドの人気アイテムである「穴付き家具」に収まる鉢サイズの植物も提案。家具ブランドとしての視点を生かし、自然と調和する空間=バイオフィリックデザインを一層わかりやすくしている。

提案1:インテリアスタイル別に導く“調和の植栽”
KANADEMONOが定義するインテリアスタイルに合わせて、AND PLANTSから最適な植物をセレクトした特集を公開。
▼特集「家具と調和する観葉植物のコーディネート」


提案2:「穴付き家具」の魅力を引き出す最適なグリーン
KANADEMONOの象徴的アイテムである、天板に鉢を収める“穴付き家具”。
省スペースでありながら卓上で豊かな緑を育むこの形式に合う植物を厳選。
▼穴付き家具ラインナップ
※家具と植物は別売り




特別インタビュー公開中
家具と植物が調和した暮らしを紹介する特別記事を、両社サイトにて公開。