2026年2月6日金曜日

【広浜】端材を活用したサステナブルチェア「バンナ」を発売

広浜が、畳の製造工程で発生する「い草の端材」を再利用した椅子「バンナ」を1月27日に発売した。これまで廃棄されてきた素材に新たな用途を与える取り組みとして、サステナブルなものづくりを志向する同社の新たな展開となる。

本製品は、畳に使われるい草の端材を紐状に加工し、座面として編み上げた点が特徴。天然素材ならではの風合いと香りを生かし、軽さや通気性、適度な弾力を備えた座り心地を持つ構造で、長時間でも蒸れにくい仕様となっている。畳の上に座る感覚に通じる自然な心地よさが残る仕上がりに整えられている。
・開発の背景:製造現場の「もったいない」から始まった挑戦
畳づくりの現場では、畳表を裁断する際に質に問題のない端材が大量に生まれる。しかし畳としては使用できないため、長年にわたり廃棄される状況が続いてきた。広浜株式会社は、これらの端材を資源として活かせないかという視点から再利用の可能性を探り、「い草を最後まで使い切る」という理念のもと製品化に取り組んだ。
椅子の製作では、自社で製造したフレームに職人がい草の紐を手作業で編み込む工程を採用。廃材を用いながらも手仕事による丁寧な仕上げを行い、新たな価値を持つ家具として成立させた。

・天然素材ならではの機能性と空間性
い草は軽さや通気性の高さに加え、優しい弾力を持つ素材。編み込み構造の座面は体を柔らかく受け止め、湿気がこもりにくい特徴を備える。い草特有の自然な香りが空間に穏やかな落ち着きを与え、住宅や店舗、公共施設などさまざまな空間に馴染むデザインを形成している。今回の椅子はアップサイクルの観点に留まらず、日本の暮らしと深く結びついてきた「畳文化」の新たな可能性を示す製品として位置付けられている。今後は別デザインの展開も予定されている。

2026年2月5日木曜日

DICと国際文化会館のアート・建築分野を起点とする 協業本格始動・深化フェーズへ

DIC株式会社と公益財団法人国際文化会館とのアート・建築分野を起点とする協業プロジェクト本格始動記者発表が2月5日国際文化会館にて行われた。

(左からDIC池田氏、ロスコ・チャペル アンテプリ氏、国際文化会館近藤氏)

DIC と国際文化会館は、アメリカ・ヒューストンにあるロスコ・チャペルと各々が新たにパートナーシップ提携を締結。DIC川村記念美術館に展示していたマーク・ロスコの<シーグラム壁画>7点すべてを国際文化会館が建設する新西館に移設し、新設する「ロスコ・ルーム」を共同運営していくにあたり、アメリカのマーク・ロスコの中核拠点であるロスコ・チャペルと連携し、海外との文化的ネットワークを形成する。

国際文化会館の新西館に開設する常設展示室「ロスコ・ルーム」の設計は建築ユニットSANAAが手掛ける。

(建築ユニットSANAA:右から妹島和世氏、西沢立衛氏)

「ロスコ・ルーム」へは、新設される緑豊かなエントランス庭園に囲まれたエントランスホール、自然光を感じることのできる地下のメディテーションスペースからアプローチ。国際文化会館新西館建設計画(仮称)のメインコンセプトの一つである親自然空間体験と、「ロスコ・ルーム」の単独的な空間体験のふたつを両立させ、ひと続きの体験となる構成を目指す。

「ロスコ・ルーム」は、地下の展示室内に設けられる。他の展示と連続しながらも、独立した場となるように計画される。「ロスコ・ルーム」自体が明確な存在感を持ち、訪れる人に象徴的な体験をもたらす空間を目指す。 

© 1998 Kate Rothko Prizel & Christopher Rothko / ARS, New York /JASPAR, Tokyo G4115

建築ユニットSANAAのコメント

「このたび国際文化会館の新西館建設計画の一環として、シーグラム壁画を展示するロスコ・ルームの設計に関わる機会に恵まれ、たいへん光栄に思います。静かな展示環境の中、そこを訪れる人々が作品と深く向き合える場となるよう、設計を進めてまいります。」 

国際文化会館HP:http://dic-ihj.org/ 

【鹿田産業】業界初の防炎製品に対応した「ココモザイクタイル」を発売 

鹿田産業が、天然素材内装カタログ「鹿田室礼ナチュラルマテリアルコレクション」に新製品「ココモザイクタイル」を加え、1月27日に発売した。廃棄されるココナッツ殻を再利用したアップサイクル素材による装飾用モザイクタイルで、一般空間向けの非防炎仕様に加え、防炎製品として認定された仕様を選択できる点が特徴となる。天然素材を用いた装飾用モザイクタイルとして防炎対応が可能な仕様は業界初としている(同社調べ)。

ココモザイクタイルは、家具・建具・間仕切りなどの装飾用途を想定し、天然素材が商空間の“意匠として成立すること”を目的として開発された。原材料はココヤシの実から取り出され、通常は廃棄されるココナッツ殻。これをチップ化して再利用し、手作業でタイル状に加工している。鹿田産業は竹すだれメーカーとして培ってきた天然素材の扱いと防炎技術を背景に、未活用資源を内装材へ転換する取り組みを進めてきた。今回の製品化も、環境配慮型素材の需要と商空間における防炎性能の両立を目指す中で生まれたものとなる。

商空間の防炎要件と素材選定の課題に対応
ホテル、商業施設、飲食店などの商空間では、環境配慮素材の採用が進む一方で、防炎基準への対応が求められる場面も増えている。天然素材やアップサイクル素材は意匠性の高さが評価される一方で、防炎性能の確保が難しい点が課題となるケースが多かった。
鹿田産業は、天然素材内装で培ってきた防炎加工技術を活用し、ココナッツ殻というアップサイクル素材を、防炎対応も可能な商空間向け素材として再構築した。

製品概要
製品名:ココモザイクタイル
用途:家具、建具、間仕切りなど屋内造作向け装飾材
素材:ココナッツ殻をチップ化したアップサイクル素材
ラインナップ:6種
カラー:ナチュラル、ブラウン、ブラック
形状展開:細長など複数形状を展開

製品カタログ:「鹿田室礼 ナチュラルマテリアルズコレクション」
サンプル帖:6cm角の実素材サンプル



鹿田産業

2026年2月4日水曜日

【新保浴場】内装設計は永山祐子が担当 老舗銭湯「黄金湯」が新宿に2号店を開設

墨田区で銭湯・サウナを運営する新保浴場が、築50年の「金沢浴場」(東京都新宿区)をリニューアルし、新たに『黄金湯 新宿』として2026年5月末に開業する。錦糸町で長年愛されてきた老舗「黄金湯」の2号店として、新宿の街に新しい温浴体験を提供する。

ブランディングは、黄金湯東京店も手がけたアーティストの高橋理子氏が担当し、内装設計は東急歌舞伎町タワーや大阪・関西万博のパビリオンなどを手がける建築家・永山祐子氏が担う。従来の銭湯文化を尊重しつつ、多様な人が行き交う新宿の特性を取り込み、現代的にアップデートした空間づくりを目指す構成となる。

クラウドファンディングは 2026年2月末よりキャンプファイヤーで開始 される予定で、新しい銭湯づくりを応援する参加機会も用意する。
『黄金湯 新宿』では、新たな試みとして 民間企業として初めて東京都助成承認を受けた太陽熱給湯設備 を導入。太陽熱で温めたお湯を浴槽やシャワーに利用し、CO₂排出量の38%削減を見込む。太陽光発電の3倍の熱量効果を持つとされる太陽熱導入によって、環境負荷の低減と効率的な湯利用を両立する計画が進められている。


■ 施設概要
施設名:黄金湯 新宿
住所:東京都新宿区新宿7-22-11 金沢マンション1F
料金:大人550円(サウナ代別途)
Instagram:https://www.instagram.com/koganeyushinjuku
X:@koganeyu2














2026年2月3日火曜日

【飛騨産業】「HIDA名古屋店」をリニューアル 多彩なインテリアシーンで木の温もりを体感できる空間へ

飛騨産業株式会社が、オリジナル木工家具ブランド「HIDA」の直営店「HIDA名古屋店」を1月31日にリニューアルオープンした。「飛騨の匠」で知られる飛騨地方で100年以上にわたり木工の技術を磨き続けてきた同社が、店舗空間を再構築し、木の温もりを多角的に体感できる場へと整える。

今回のリニューアルでは、同店で高まる空間コーディネートへの需要を踏まえ、暮らしのイメージが膨らむ多彩なインテリアシーンを店内に展開する。名古屋では初披露となる「KOYORI」シリーズをはじめ、国内外の建築家やデザイナーが手がけた家具コレクションを取り揃え、幅広いスタイルを表現する構成へと進化したことに加え、木の温かさや質感を軸に、暮らし・香り・知識・空間提案など、多面的に飛騨産業の世界観を体感できる場として展開される。

さらに、リニューアル後の店内には、飛騨産業が長年向き合ってきた木材の香りを体感できるアロマコーナー「森の香りの研究所」を設置。ものづくりの思想を紹介するライブラリーも新たに設け、訪れた人が家具だけでなく、同社の理念や技術の背景に触れられる空間を整える。加えて、ワークプレイスやホテル向けの提案を行うコントラクトコーナーも拡充し、法人向けの相談にも対応する構成となっている。


店名:HIDA 名古屋店                 
住所:名古屋市中区新栄2-1-9 雲竜フレックスビル西館1F
営業時間:10:00 - 18:00 水曜・第3木曜定休
TEL:052-243-1321
URL:https://hidasangyo.com/shop/#nagoya
広さ:423平方メートル
オープン日:2026年1月31日(土)

2026年2月2日月曜日

【新建築データ】『新建築』が公式Podcastを開始

建築専門誌『新建築』を発行する株式会社新建築データが、雑誌の内容をベースにした音声番組「新建築 公式Podcast」を立ち上げSpotifyで配信を開始した。建築コンテンツをAIパーソナリティが案内する番組として、従来の誌面では得られない“耳で楽しむ建築体験”を提供する構成となる。

1925年の創刊以来、日本の建築文化を牽引してきた『新建築』は、次の100年に向けて情報発信の形式を拡張する取り組みを進めている。Podcastは移動中や作業中でも聴取できる利便性を持ち、思考の深度を伝えやすいメディアとして世界的に普及が進む。雑誌や書籍が中心だった建築文化の受容環境が変化する中で、音声という新しいフォーマットを選択した背景がある。番組のターゲットは建築だけでなく、デザイン、アート、ファッションなどカルチャーに関心を持つ幅広い層。専門性の高い建築コンテンツを、親しみやすい語り口で伝えることで、新たな建築ファン層との接点を広げる狙いを掲げる。

番組では男女2名のAIパーソナリティが進行を担当。専門用語に偏らず、リスナーと同じ目線で建築を“発見”するように語りかけるスタイルを採用する。内容は月刊誌『新建築』の記事から約15分に凝縮したダイジェスト形式で、建築プロジェクトの背景や社会性、トレンドを含む構成で制作。誌面と連動しながら、建築にまつわる“ストーリー”を音声ならではの想像力を喚起する表現で届ける。

主なコンテンツ
・今月の注目プロジェクト
『新建築』特集号から代表的な建築を取り上げ、背景にある思想やストーリーに焦点を当てながら紹介。
・月評ダイジェスト
最新の建築プロジェクトや業界の動きをニュース感覚で紹介し、建築の現在地を俯瞰する内容で構成。
・EXHIBITION & BOOKS
展覧会や関連書籍をセレクトし、建築・デザインの感性を深める情報を案内。そのほか、誌面制作の裏側や特集の背景を伝えるコーナーも予定され、軽快なテンポで構成される。

チャンネル名:新建築 公式Podcast
https://open.spotify.com/show/1UyB9yL5KcnNLxaBWBVvfl
配信形式:Podcast(音声コンテンツ)
配信開始:2025年12月18日(木)17:00〜
配信頻度:2026年1月より月2回予定
パーソナリティ:AIパーソナリティ2名
プラットフォーム:Spotify



新建築データ

2026年1月30日金曜日

【TOOL BOX】性能よりデザイン重視で、心地よい窓辺を生み出す。建築家とtoolboxが共同開発した「木製インナーサッシ」を発売

TOOLBOXは2026年1月15日、建築家・清水忠昭氏と共同で開発した木製インナーサッシを発売した。自分の空間を編集するための“道具箱”をコンセプトに、内装に関わる商品とアイデアをウェブで提供してきた同社が、建築家の発想を商品化する取り組みの一環として生まれた製品となる。木製インナーサッシは既存のアルミサッシの内側に取り付けることで、室内側に木製の窓辺を構成するヒノキ材の二重窓となる。サイズはミリ単位でオーダー可能で、網戸タイプも用意されている。2022年に始まったSPIN-OFFプロジェクトから誕生した第2弾であり、清水氏が個別案件で造作してきた木製建具の設計をベースに、樹種や塗装、納まりまで細部を検討し、既製品としての完成度を追求した。

木製インナーサッシは断熱や防音性能を主目的とせず、建築の一部として違和感なく成立することを重視している。枠の見付寸法は65ミリで、太すぎず細すぎないプロポーションを採用。手掛けは正面に設けず、側面に最小限の金物を埋め込む構成とし、横桟を排して視界の分断を避けるガラス割を採用した。機能を前面に出さず、窓としての佇まいを優先するための設計となっている。アルミサッシを外部のものと割り切り、室内側に木製のレイヤーを引き込むことで「こちら側の世界」をつくることを目指した。

性能を追求した製品ではないが、気密性を高める工夫を施している。実測テストでは断熱効果も確認された。熱伝導率の低い国産ヒノキ材を使用し、振れ止めなど細部まで気密に配慮した設計を採用。建具職人による高精度な製作が副次的な性能を生み出している。数値を目的にしたものではなく、意匠性を重視した結果として得られた性能となる。商品は複数のバリエーションを展開し、掃き出し窓用や腰窓用、ガラス戸や網戸など用途に応じた選択が可能。価格は121,000円から290,000円(税込)で、サイズはミリ単位でオーダーできる。素材はヒノキ無垢材とクリアガラスまたはかすみガラスを採用し、仕上げは無塗装を基本にオプションでクリア塗装や着色塗装も選べる。





TOOLBOX
https://www.r-toolbox.jp/