2026年6月11日木曜日

【オカムラ】中長期の経営戦略の一環としてコーポレートブランドを刷新し、シンボルマークを制定

オカムラは6月1日、中長期の経営戦略の一環としてコーポレートブランドを刷新し、新たなシンボルマークを制定したと発表した。2035年を見据えた長期ビジョンと、2027年3月期から2029年3月期までを対象とする中期経営計画「中期経営計画2028」に基づく取り組みの一つで、「HUMAN-ORIENTED COMPANY(ヒューマン オリエンテッド カンパニー)」を掲げ、人を起点に考える企業としてブランド価値の再構築を進める。

同社は神奈川県横浜市に本社を置き、オフィス家具や空間設計を中心に、教育、医療、研究施設、商業空間、物流センターなど幅広い分野で事業を展開している。従来は事業領域ごとに異なるブランドイメージを形成してきたが、社会環境の急速かつ不連続な変化を受け、全社横断で統一されたブランド認識を構築する必要があると判断した。新たなブランディングでは、社会インフラを支える「場」や「環境」づくりを担う企業として、「最も信頼あるブランド」の確立を目指すとしている。
オカムラ ブランドムービー
今回のブランドコンセプトの中核に据えた「HUMAN-ORIENTED COMPANY」は、同社が掲げる「人を想い、場を創る。」というメッセージを基に設定した。常に「人を想うこと」を出発点に、空間づくりを通じて多様な人々が活き活きと働き、暮らせる社会の実現につなげる考えを示している。オフィス環境だけでなく、学習空間や医療現場、物流拠点など社会活動を支える多様な領域で、人を中心に据えた価値提供を強化する方針とみられる。
新たに制定したシンボルマークは、同社が提供する「場」「環境」「空間」を象徴する立方体をモチーフに採用した。立方体の三辺が開き、その内部から新しい価値が生まれる様子を表現しており、中央の白い部分には「人」の文字をイメージした意匠を取り入れた。人を中心に考える企業姿勢を視覚的に示したデザインとなっている。今後は、事業領域を横断して展開する製品やソリューションにこのシンボルを付与し、ブランドイメージの統一を図る。

同社が5月29日に公表した中期経営計画2028では、「需要創出型企業」を中核テーマに設定した。市場や社会の変化を先取りし、新たな価値を創出するとともに、従来になかった需要を社会へ提供する企業への転換を目指す。オフィス需要の変化や働き方の多様化、物流分野の高度化などを背景に、空間づくりに求められる役割も変化する中、ブランド戦略を経営戦略と一体で推進する姿勢を鮮明にした格好となる。

国内では働き方改革やハイブリッドワークの定着に加え、教育施設や医療施設においても利用者視点を重視した環境整備への関心が高まっている。オカムラはこうした流れを踏まえ、単なる家具メーカーではなく、人を起点に空間価値を提供する企業としての位置づけを明確にする考えとみられる。ブランドの再構築を通じて、事業分野を横断した認知向上と企業価値の向上につなげられるかが今後の焦点となりそうだ。




オカムラ

https://www.okamura.co.jp/brand/






【オカムラ】オルガテック東京2026出展ブースが「ORGATEC TOKYO Awards」でグランプリを受賞

オカムラは、6月2日から4日まで東京ビッグサイトで開催されたワークプレイス展示会「オルガテック東京2026」に出展し、「ORGATEC TOKYO Awards」でグランプリを受賞した。

あわせて出展者同士の投票による「出展者が選ぶベストブース賞」も受賞し、来場者と出展者双方から評価を得た形となった。同アワードは、展示会テーマ「SHIFT DESIGN」を体現する高いデザイン性と提案力を持つブースを対象とし、空間構成や体験価値を総合的に評価するものであり、今回の受賞では働き方の変化に対する具体的な空間提案が評価対象となった。
オカムラの展示は「まざりつながる」をコンセプトに据え、同社のブレンディングファニチュア「YAA(ヤア)」でブース全体を構成し、「やあ やあ やあ」というシンプルな呼びかけを軸に来場者同士の自然なコミュニケーションを促す仕掛けを取り入れ、直線と曲線を組み合わせたパネルによって明確に区切らない緩やかな境界を形成しつつ、視線や動線を遮らない設計で交流が生まれる環境を整えた。

空間デザインは山の稜線をイメージし、有機的な曲線を描くパネルが重なり合う構成とし、天面と床面に配置した照明によって陰影を強調しながら立体的な広がりを演出、さらにパネルの高さや配置を細かく調整することで互いの気配を感じながらも過度な干渉を避ける距離感を生み、歩行の中で偶発的な出会いや会話が生まれる導線を構築し、加えて「やあ」の声かけやうちわを用いた参加型の演出を通じて来場者がその変化を体感できる構成となっており、曲線の重なりによって生まれるなだらかな境界が現代のオフィス環境に適合する提案となっている点や、歩くこと自体が交流へとつながる体験設計、さらにエンターテインメント性を備えたコミュニケーション演出が高く評価された。
オカムラは家具と空間を一体的に捉える設計思想のもとで提案力を強化しており、「YAA」は人と人との距離や関係性を調整する媒介として機能する要素として開発されたものであり、今回の展示はその思想を具体的な空間として提示した形となる。働き方の多様化が進む中でオフィスは作業の場から価値創出の場へと役割を変えつつあり、同社の取り組みは機能性に加えて感覚的な快適性や偶発性を取り込んだ新しい空間の方向性を示すものとして位置づけられる。




オカムラ


2026年6月10日水曜日

【ミラタップ】 《ASOLIE》初のデザインコンペ「第1回 ASOLIEデザイン賞」授賞式を開催

ミラタップは5月27日、同社が運営する住宅デザインのボランタリーチェーン「ASOLIE(アソリエ)」初のデザインコンペ「第1回 ASOLIEデザイン賞」の授賞式を、東京ショールームで開催した。加盟工務店が設計・施工した「ASOLIE認定物件」を対象に、デザイン性や建築・施工品質などを総合的に評価したもので、全国7社から19物件の応募があった。
近年は、施主側で「デザイン性が高く、自分たちの暮らし方に合った自由設計住宅」を求める傾向が強まる一方、地方工務店では設計ノウハウや専門人材の不足が課題となっている。こうした状況を背景に、ミラタップは2020年、加盟工務店が共通のデザイン指針に沿って住宅提案を行う「ASOLIE」を立ち上げた。建築家監修による解説書「デザインコード」を共有し、地域工務店でも建築家設計のような空間提案を可能にする仕組みを整備してきた。

今回のデザイン賞では、「ASOLIEのデザインコードが活かされていること」「ミニマルで美しい空間であること」「ASOLIEコンセプトを体現していること」などを審査基準に設定。審査員には、「デザインコード」を監修する建築家の山路哲生氏らが参加した。

最優秀賞には、熊本市のアネシスによる「シャルムコート北区飛田7号地」が選ばれた。住宅密集地の変形敷地という制約条件の中で、建物の隙間を縫うように植栽を配置し、壁や開口部によって周辺環境のノイズを抑えながら、北側と南側の庭を小道でつなぐ構成を採用。LDKと和室を包み込むように緑を取り込み、深い軒のデッキや雨庭によって、季節や天候による庭の表情の変化を楽しめる住空間を実現した点が評価された。
株式会社アネシス「シャルムコート北区飛田7号地 」


金賞は、愛媛県松山市の清家工務店による「松山市 S様邸」が受賞した。ミラタップ製品を活用した内装計画と、光や風を採り込む間取り、高気密・高断熱性能を両立させた住宅で、家族のライフスタイルや価値観を丁寧に反映した設計が特徴となる。将来的な資産価値も見据えた「only one」の住まいづくりをコンセプトに掲げている。
株式会社清家工務店「松山市 S様邸 」


銀賞には、北海道の杏栄(MDworks)が手がけた「富良野の家」が選出された。グレーを基調とした外観と、黒を中心に構成したミニマルな室内空間によって、素材と光が静かに響き合う住まいを表現。必要最小限の照明によって陰影を際立たせ、時間とともに空間の印象が変化する設計とした。大開口を通じて内部と外部デッキを緩やかにつなぎ、自然との連続性を生み出している。
株式会社杏栄(MDworks)「富良野の家」


特別賞には、大倉ホームの「出西モデル」が選ばれた。出西地域の山並みや旧道の景観、出西窯に象徴される地域文化を読み解き、外部環境との関係性を軸に空間を構成した住宅となる。日射シミュレーションに基づくパッシブデザインを採用し、冬季でも全室18度以上を保つ快適性を確保。吹き抜けを中心に和室やダイニング、キッチンを壁で分断せず、光や素材感、天井高の変化によって緩やかにつなげた空間構成が特徴となっている。
株式会社大倉ホーム「出西モデル」

ASOLIEは、ミラタップが展開する住宅ネットワークとして、地域工務店の設計力向上とブランド価値向上を目指している。今回のデザイン賞について同社は、加盟工務店のデザイン提案力を高めるとともに、「ASOLIE認定物件」の価値向上につなげる施策として、今後も継続開催していく考えを示している。



第1回ASOLIEデザイン賞 概要
・応募期間:2025年1月1日~2025年12月31日
・応募総数:19物件(7加盟店)
・審査員:山路 哲生氏(山路哲生建築設計事務所 代表)
・審査員:株式会社ミラタップ住宅事業部ASOLIE本部



ミラタップ

2026年6月9日火曜日

【良品計画】「くつろぎを考えた木製アームレスソファ」の発売開始

良品計画は、コンパクトな住環境に対応した新製品「くつろぎを考えた木製アームレスソファ」を5月27日から全国の無印良品店舗およびネットストアで順次発売する。都市部を中心に住宅の小型化が進むなか、限られた空間でも快適に過ごせる家具へのニーズに応える製品として投入する。
同製品はアームを設けない構造を採用し、外形寸法を抑えつつ座面の有効スペースを広く確保した点に特徴がある。従来展開してきた「ゆったり座れるアームレスソファ」を見直し、クッションの厚みやフレーム形状を再設計することで、設置時の圧迫感の軽減と室内への調和を図った。色展開にはグレージュ、ブラウン、グレーの3色を用意し、さまざまな住空間に取り入れやすい仕様とした。
構造面では、同社の人気商品である木製ベッドフレームに採用しているウッドスプリング構造を取り入れた。これは床板の代わりにアーチ状にしなるスラットを用い、フレーム自体にばねのような弾性を持たせる仕組みで、身体を面で支える柔軟なクッション性を確保する。この構造に加え、座面クッションには独立したコイルを組み込むポケットコイルを内蔵し、長時間使用時のへたりを抑えながら安定した支持力を維持し、座るだけでなく横になるといった多様な使い方にも配慮した設計とした。
脚部には「脚付マットレス」や木製ベッドフレームと共通仕様の部材を採用し、木製脚に加えて細身のスチール脚を新たに用意した。高さは12センチと20センチから選択でき、利用者の体格や生活動線に応じて調整が可能となる。さらにカウチタイプやオットマンも同シリーズで展開し、組み合わせにより脚を伸ばしてくつろぐレイアウトや、単体でのスツール利用など、多様な生活スタイルへの適応を目指した。

同社は「感じ良い暮らしと社会」の実現を掲げ、「簡素が豪華に引け目を感じることのない価値観」を指針に商品開発を進めてきた。近年は住宅のコンパクト化やライフスタイルの多様化が進み、家具には省スペース性と快適性、さらに複数用途への対応力が求められている。こうした環境の変化を背景に、アームレス構造で座面を広く確保できるソファは支持を広げており、新製品はその流れを踏まえた改良モデルにあたる。
住宅事情の変化に対応しながら、居住空間の質を維持・向上させることは家具メーカーにとって重要な課題となっている。とりわけ都市部では限られた面積の中で居住性を高める工夫が求められており、機能と意匠の両面での最適化が進められている。今回の製品は、ベッド構造の応用による快適性の向上や、部材の共通化による使い勝手の拡張といった要素を組み合わせることで、生活空間への適応力を高めた点が特徴。良品計画は今後も、生活者の多様なニーズに応じた商品開発を進め、日常生活に寄り添う家具やサービスの提供を通じて住環境の質の向上を図る方針を示しており、今回の新製品は、コンパクト住宅向け市場におけるラインアップ強化の一環として、同社の家具事業における提案力の拡充につながる取り組みと位置づけられる。




2026年6月8日月曜日

【 The Chain Museum】元木大輔設計のGallery & Bakery Tokyo 8分で田島大介の個展を開催

 The Chain Museumは、京橋の複合施設「Gallery & Bakery Tokyo 8分」で、田島大介の個展「無限虚無」を2026年6月20日から7月21日まで開催する。会期中は無休、入場無料。

本展は、緻密な描写と誇張された遠近法で構成される架空の巨大都市を主題とし、新作と既存作品を織り交ぜながら構成する。田島はケント紙にインクで描く手法を用い、膨大な建築物や構造体が密集する都市風景を極端なパースで描き出す。画面には無数のディテールが重層的に配置され、視線を奥へ奥へと誘導する構図が特徴で、鑑賞者に圧倒的な量感と空間的な広がりを同時に感じさせる。左右対称や整然とした秩序ではなく、増殖を続ける都市の断片群を積み上げることで、現代社会の不均衡なエネルギーを視覚化する点に意義がある。

展示全体のコンセプトは「Liquid」ではなく、情報や商品が際限なく生成と消滅を繰り返す現代社会に内在する混沌と虚無の境界に焦点を当てる。均一化と加速が進む環境の中で、個人が感じる圧迫感や孤独感を、密度の高い都市表現として転写していく試みと位置づけられる。氾濫する情報に囲まれた状況を「呼吸困難に近い感覚」として捉え、その裏側に潜む空虚を同時に浮かび上がらせる構成とし、作品群を通じて観る者に両義的な感覚を喚起する。

会場となる「Gallery & Bakery Tokyo 8分」は、The Chain Museumとフォンスが共同で手がけるギャラリーとベーカリー・カフェの複合施設で、2024年開業のTODA BUILDING1階に位置する。設計は建築家の元木大輔氏率いるDDAAが担当し、美術館を思わせる展示空間と日常利用可能な飲食機能を併設する構成が特徴だ。鑑賞と滞在を一体化させることで、作品体験を拡張することを狙う。



The Chain Museum https://www.t-c-m.art/



2026年6月5日金曜日

茶室《カタラ庵》を出展 : UIA 世界建築家大会2026 バルセロナ・JIA 展示ブース


日本建築家(JIA)は、2026年6月にスペイン・バルセロナにて開催される国際建築家連合(UIA)のWorld Congress of Architectsに、食料廃棄物による構造体を実現した茶室《カタラ庵》を出展する。

カタラ庵》は「World Food Waste Tea House」プロジェクトの一環として構想され、世界各地で生まれる食料廃棄物を建材へと変換し、その土地の環境や文化に応答する新たな茶室を創出する試みである。

三菱地所設計の藤貴彰氏らが、これまでに《ベネチ庵》(ヴェネチア・ビエンナーレ2023)、《アラビ庵》(ドバイ・デザインウィーク2023)を制作・発表し、国際的な評価を得ている。


茶室を制作するにあたり、各地の緯度に基づいてパーツの形態を決定するアルゴリズムを構築。建材をつなげるパーツには、食料廃棄物を加工したコンクリート並みの強度を持つフードコンクリート(写真1)を使用し、利用する廃棄物や環境によって異なる茶室が生まれる可能性を持ったプロジェクトである。

▲(写真1) 食品廃棄物を利用した、「フードコンクリート」

2023年に制作された《ベネチ庵》では、ヴェネチアの経度から導かれた形態とイタリアの食品廃棄物であるパスタなどを建築材料として活用した茶室を生み出した。建材はすべてスーツケースに収まるサイズとすることで、自主運搬・セルフビルドを可能とし、輸送時のCO₂削減にも寄与した、サスティナブルなデザインがなされている


今回の出展会場であるカタルーニャ地域はワインやオリーブオイルの生産で知られる一方、大量の有機廃棄物が日々生み出されている。《カタラ庵》(写真2)はオリーブ搾りかすやコルクといった地域の素材を建材として利用することで、有機廃棄物を、土地の記憶や産業の痕跡を宿した資源として捉え、新たな建築へと転化するプロジェクトである。

▲(写真2)カタラ庵 茶室全景

また、今回の《カタラ庵》の発表にあわせて、会場では循環型社会をテーマとした建築プロジェクトも展示予定である。

■展覧会詳細

展覧会名(英):Catal-An Tea House, JIA Exhibition at UIA World

        Congress of Architects 2026 Barcelona

展⽰⽇程:6 29 ⽇(⽉)〜7 2 ⽇(⽊)10001700 

     ※7 2 ⽇は1400 まで

展⽰会場:DHubDisseny Hub Barcelona

     B1FExhibition: UIA Member Sections

主催 :(公社)⽇本建築家協会 協⼒:藤貴彰(株式会社三菱地所設計)

協賛:⽇本オリーブ株式会社、⽇本化⼯機材株式会社、NORDIC STEAM 株式会社、株式会社三菱地所設計、寺岡オート・ドアシステム株式会社、株式会社松⽥平⽥設計、株式会社JR 東⽇本建築設計、株式会社ユニオン、郡リース株式会社、株式会社総合資格、⽇新⼯業株式会社、株式会社オクジュー、株式会社オカムラ、東リ株式会社、株式会社⼤建設計、株式会社安井建築設計事務所、株式会社東畑建築事務所(6 1 ⽇時点)

展覧会公式HP:https://uia2026bcn.org/


【エクシィズ】リサイクルタイルブランド「ecorevo(エコレボ)」の特別サンプルキットを「世界環境デー」に数量限定で無償提供

エクシィズは、リサイクルタイルブランド「ecorevo(エコレボ)」の特別サンプルキットを6月5日の「世界環境デー」に合わせて数量限定で無償提供すると発表した。設計士や建築家、デザイナーなどを対象に、廃棄物から建材へと再生される過程を体感できる内容とし、環境配慮型素材の理解促進を図る。
キットには、同社の代表的製品であるリサイクルタイル「暁(あかつき)」1枚と、「モルテノヴァ」のカラーサンプル3種が含まれるほか、通常は可視化されにくい原料である溶融スラグと廃粘土を小瓶に封入した試料、自社の総合カタログを同封する構成とした。
溶融スラグは都市ごみを高温処理して生成される無機素材で、建材への再利用が進む分野として注目されている。廃粘土は陶磁器やタイル製造工程で発生する副産物であり、これらを再資源化した原料を実際に手で触れられる形式で提供することで、製造背景の理解を深める狙いがある。
「暁」はリサイクル率100%を掲げる製品で、愛知県豊田市由来のスラグを40%配合し、全体を再生原料で構成している。スラグ特有の霞がかった質感と還元焼成による発色が特徴で、意匠性と環境配慮を両立した建材として展開している。一方の「モルテノヴァ」は、溶融スラグを釉薬として用いることで多様な色彩表現を可能にしたシリーズで、形状や色を選択できるセミオーダー型として住宅から商業施設、公共空間まで幅広い用途に対応する。
今回、97ミリ角と22×147ミリのボーダー形状については一部色を在庫品として即納可能な体制も整えた。
サンプルキット提供の背景には、建築業界におけるサステナブル素材への関心の高まりがある。環境負荷の低減だけでなく、資材の由来や製造プロセスなど、いわゆる「ストーリー性」を重視する動きが広がっており、設計段階から素材選定の思想が問われる場面が増えている。同社はこうした流れを踏まえ、単なる製品紹介にとどまらず、廃棄物が建材へと転換される過程そのものを提示することで、設計者の理解と選択を支援する仕組みとして本キットを位置づけた。

同社は多治見市を拠点に国内外でタイルの製造・販売を行う専門企業で、自社製品に加えてオーダーメイドタイルの開発にも対応している。建築分野における環境配慮の重要性が増すなか、素材の再利用とデザイン性を両立する取り組みは、建材選択の新たな視点として広がりを見せている。今回のサンプルキットは、廃棄物を出発点とした素材の価値を再認識させる試みとして、設計現場での活用が期待される。


申し込み方法:
株式会社エクシィズ公式サイトのお問い合わせフォームより、必要事項を記入して申し込みが可能。※「モルテノヴァ」のカラーサンプルは全55色より3色を選択可能