2026年6月19日金曜日

【四国化成建材】アルミシステム塀「アートウォール」周辺機能などを強化し発売

四国化成建材は、アルミシステム塀「アートウォール」を刷新し、2026年6月から販売を開始した。2012年の発売以来、ブロック塀やフェンスに代わる新たな選択肢として提案してきた同製品について、今回は用途拡大と機能向上を図り、外構提案の幅を一段と広げる内容となっている。
「アートウォール」は、パネルと支柱を組み合わせる「seed(シード)」と、アルミフレームに長尺の化粧材を取り付ける「modern(モダン)」の2タイプで構成される。いずれも軽量で施工性に優れ、現場での作業負担を抑えながら安全性の高い塀を構築できる点が特長となる。塗り壁やタイルなど多様な仕上げに対応し、意匠性の自由度を確保しつつ、倒壊リスクが懸念される既存塀の改修需要を背景に採用が広がってきた。

今回のリニューアルでは、こうした基本性能に加え、用途に応じた選択肢の拡充が図られている。中でも「seed」タイプは、高さ600ミリメートル以下の軽微な土留めに対応できる仕様を新たに備え、外構工事における見切り用途にも活用が可能となった。専用パネルに砂利と同社の充填材「アクセルブースト」を組み合わせることで強度を確保し、従来は別部材で対応していた領域を一体的に提案できる構成とした。

また、両タイプとも高さバリエーションを拡充し、圧迫感を抑えつつプライバシー確保に配慮した高さ2.1メートルに加え、非住宅分野で需要の高い高さ3メートルの仕様を追加したことで、住宅から商業施設、公共空間まで幅広い用途への対応力を高めた。さらに「seed」タイプでは厚さ150ミリメートルの仕様を追加し、非住宅用途における設計要件にも応えやすい構成としている。
△高さバリエーションの追加(seed/modern) 
△宅配ボックスの組み込み_QB-P1型(seed)

周辺機能も強化され、薄型笠木や宅配ボックスの組み込み、仕上げ材のバリエーション追加など、デザインと機能を一体で提案できる体制を整えた。単体製品としてだけでなく、外構全体の計画に組み込むことで、統一感のある空間づくりが可能となる点も特徴となる。

背景には、老朽化したブロック塀の安全性への関心の高まりに加え、外構分野において施工効率と意匠性の両立が強く求められている状況がある。アルミ素材を採用する同製品は軽量で取り扱いやすく、施工時の負担軽減や輸送効率の向上に寄与することで、製造から施工に至る過程での環境負荷低減にもつながるとされる。さらにリサイクル性にも優れることから、環境配慮型建材としての側面も評価されている。

同社は今回の仕様拡充を通じて、「アートウォール」を単なる塀材にとどめず、多様な外構ニーズに応える基幹製品として位置づけを強化する考えとみられる。安全性、施工性、意匠性を備えた外構材への需要が高まる中で、リニューアル製品が市場でどの程度浸透するかが注目される。




四国化成建材

【四国化成建材】太陽光発電機能を屋根と一体化したエクステリア製品「ソリスルーフ」に駐輪場タイプを追加

四国化成建材は、太陽光発電機能を屋根と一体化したエクステリア製品「ソリスルーフ」に駐輪場タイプを追加し、2026年6月に発売したと発表した。従来のカーポート向けに加え、駐輪場用途へ展開を広げることで、発電機能を備えた外構空間の提案を強化する狙いがある。

新製品は、駐輪場の屋根とソーラーパネルを構造的に一体化させた点に特徴があり、一般的な後付け型の太陽光発電と異なり、屋根材そのものとしてパネルを組み込む設計を採用している。これにより屋根面積を有効活用でき、搭載型と比べて発電効率の向上が見込まれるほか、部材数を抑えた構成によってコスト低減や施工性の向上にも配慮した。パネルには両面発電型を用い、基本セット1台あたり4枚を搭載し、公称最大出力は合計1.84キロワットとした。パネルサイズは縦1,762ミリメートル、横1,134ミリメートルで、両面から光を取り込むことで発電量の増加を図る。
構造材にはアルミ押出形材を採用し、本体カラーはブラックつや消しとステンカラーの2種類を用意する。基本サイズは間口4,764ミリメートル、奥行1,980ミリメートルで、積雪荷重600ニュートン毎平方メートル、耐風圧強度は基準風速34メートル毎秒に対応するなど、屋外設置に求められる耐久性も確保した。なお、パワーコンディショナーなどの関連機材については別途市販品の手配が必要となる。

同社はオフィスや商業施設などの外構分野で景観と調和する設計を手がけてきた実績を持ち、今回もそのノウハウを生かし、機能性とデザイン性、利便性の両立を図ったとしている。日常的に利用される駐輪空間に発電機能を組み込むことで、利用とエネルギー創出を同時に実現する仕組みとした点が特徴となる。

開発の背景には、脱炭素化に向けた再生可能エネルギー導入の拡大があり、限られたスペースの中で効率的に発電するニーズが高まっている状況がある。建物本体だけでなく、外構設備にも発電機能を持たせる動きが広がる中、同社の「ソリス」シリーズは空間そのものを発電源として活用する考え方に基づき展開されてきた。

すでに駐車場向けのカーポートタイプや、2026年4月に発売した垂直設置型の「ソリスパネル」といった製品を投入しており、今回の駐輪場タイプの追加により、外構全体を発電設備として活用する提案が可能となる。今後はこれらの製品群を組み合わせ、環境負荷の低減と快適性を両立した空間づくりを進める方針としており、発電機能を備えたエクステリア市場における存在感を高められるかが注目される。




四国化成建材

2026年6月18日木曜日

【YAMAGIWA】スペインの照明ブランド「VIBIA」の日本国内における独占販売権を取得

YAMAGIWAは、スペインの照明ブランド「VIBIA(ヴィビア)」の日本国内における独占販売権を取得し、取り扱いを開始したと発表した。国内市場での本格展開により、建築・インテリア分野に向けた照明提案の拡充を図る。

VIBIAは1979年に設立されたバルセロナ拠点のグローバルブランドで、現在は世界105カ国以上で事業を展開している。建築家やインテリアデザイナー、照明デザイナーといった専門家との協働を軸に、「人の感情に寄り添う光」をテーマとした製品開発を進めてきた。デザイン性と機能性を高い次元で両立させた製品群は、空間演出における照明の役割を拡張する存在として国際的な評価を得ている。空間全体の体験価値を高めるための照明ソリューションを提案する企業としての位置づけを強めている。
製品開発では、単体の器具としての美しさに加え、空間構成の一部として機能する設計思想が特徴となっている。ユーザーの多様なニーズに応じたカスタマイズ性や、用途ごとの最適な光環境の構築を可能にするシステム設計を重視し、照明を通じて空間の質を向上させる取り組みを進めている。さらに、リサイクル可能なパッケージの採用や、部品の交換性・再利用性を高めた設計など、環境負荷の低減にも配慮した製品づくりを進めている。

近年、建築やインテリアの分野では、単なる照度確保にとどまらず、空間の印象や利用者の心理に影響を与える要素としての照明の重要性が高まっている。こうした中で、デザイン性と技術を融合させた海外ブランドへの関心が国内でも高まっており、YAMAGIWAによる独占取り扱いは市場ニーズへの対応と位置づけられる。
今後はVIBIA製品の国内での認知向上を進めるとともに、販売ネットワークの整備を進める方針を示している。日本の建築・インテリア市場において、空間づくりの一要素としての照明のあり方を再定義し、より質の高い光環境の提案につなげていく考え。輸入ブランドの強化を通じて、国内照明市場における提案力の底上げを図る動きとして注目される。




2026年6月17日水曜日

【ホロラボ】織田憲嗣(家具研究家)の自邸を対象に高精細なデジタルアーカイブを実施

ホロラボは、家具研究家の織田憲嗣氏の自邸を対象に、3D Gaussian Splatting(3DGS)を用いた高精細なデジタルアーカイブを実施したと発表した。プロジェクトは建築CG制作を行うレディットが企画・推進し、2025年9月に予定されていた織田氏の転居に伴い、住空間そのものを記録する目的で進められたもので、撮影・制作の実務をホロラボが担った。
対象となった北海道東神楽町の織田邸は、ハンス・J・ウェグナーやアルネ・ヤコブセンといった20世紀を代表するデザイナーの椅子をはじめ、数千点に及ぶ家具や照明、日用品が日常生活の中で配置された空間として知られてきた。1,000脚以上の名作椅子が息づくこの住まいは、単なるコレクションの展示にとどまらず、生活の中で使われることに価値を見いだす織田氏の思想を体現した「生きたミュージアム」として、国内外の研究者や愛好家の関心を集めてきた経緯がある。

今回のアーカイブでは、建築的精度と家具の質感を両立させるため、地上型レーザースキャンと3DGSを組み合わせたハイブリッド手法を採用した。5つの居室や地下収蔵庫、屋外庭園を対象にミリ単位で点群データを取得し、壁面の垂直性や家具配置の正確さといった空間の骨格をデジタル上に再現したうえで、数千枚に及ぶ写真データをもとに3DGS処理を行い、光の反射や透過、柔らかな拡散光などをフォトリアルに再現した。滑らかな木肌の質感や照明の光のグラデーション、さらには窓外に広がる自然環境まで含めて空間全体の空気感を再現する点に特徴がある。
撮影には地上型レーザースキャナに加え、一眼レフカメラによる約4900枚の写真が用いられ、高精細化を徹底した結果、書斎の本棚では一冊ごとの背表紙にあるタイトルが判読できる水準に達したという。従来のフォトグラメトリでは再現が難しかった細部のディテールや素材特性の表現精度を高めた点が、今回の技術的な要点とみられる。

さらに、単なる建築記録にとどめず、書斎で研究に向き合う織田氏の姿を3D空間内に合成する試みも行われた。居住者の存在を含めて記録することで、生活の痕跡や時間の流れといった要素をも保存する「物語性」を備えたアーカイブを実現したとしている。
こうした取り組みの背景には、物理的な移動や解体によって失われる文化的空間をいかに保存するかという課題がある。特に織田邸のように、家具や日用品が生活の中で有機的に配置された空間は再現が困難であり、静的な展示や個別収蔵では本来の価値を十分に伝えきれないケースも多い。デジタル技術によって空間そのものを丸ごと記録する手法が、文化資産の新たな継承手段として重要性を増しているとみられる。

今後、このデジタルアーカイブは織田コレクション協力会の会員向け公開が検討されており、研究資料としての活用や教育用途などへの展開も想定される。ホロラボは文化財保存から産業用途まで3Dデータを基軸とした事業を展開しており、本件も空間コンピューティング技術の実用化事例の一つに位置付けられる。実在する生活空間の高精細な再現と保存を通じ、デジタルツイン技術の社会実装が一段と進む可能性が示された格好となっている。




ホロラボ
https://hololab.co.jp/

2026年6月16日火曜日

第20回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展、日本館展示のキュレーターは金野千恵に決定

 国際交流基金(東京)は来年5月にイタリアで開催される第20回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展の日本館展示のキュレーターを発表。建築家・金野千恵(teco代表)が選出された。プロジェクトメンバーには金野のほか、出展作家として、黄 聲遠 (田中央聯合建築師事務所 主宰)、水 雁飛(Yanfei Architects 主宰)、西澤俊理(NISHIZWAARCHITECTS)、らが参加。また、〈環境編集〉として菅健太郎(Arup)が参画する。(写真1)

▲(写真1)第20回ベネチア・ビエンナーレ国際建築展の
日本館キュレーターに選ばれた金野千恵(中央)と出展作家

20回の総合テーマである「Do ArchitectureFor the Possibility of Coexistence Facing a Real Reality」に対し、金野が掲げる日本館テーマは、「モンスーンコモナリティ」。アジアの地域で培われてきた営為を“モンスーン・アジアのコモナリティ(共通性)〟として取り上げることで、建築、環境を通した、共同性を考える。


展示では、アジア各地で活動する建築家および環境編集が共同し、地域に共通してみられるコモナリティの場を立ち上げる。日本館の特徴である屋根や床、地面などの要素を起点とし、各メンバーが共同設計を行うことでモンスーンアジアの体験を創出する。

▲(写真2) ヴェネチア日本館 メインビジュアル©teco


会見で金野さんは「モンスーン・アジアということをキーワードに共通点を見出すことで、これからの未来を考え、建築の可能性を示すことの出来る建築展になるのではないか」と話した。(写真3)

▲(写真3)展覧会コンセプトを説明する日本館キュレーター金野千恵


■第20ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 全体概要

総合テーマ:「Do Architecture —For the Possibility of Coexistence Facing a Real Reality」

総合ディレクター:Wang ShuLu Wenyu

開催場所:ジャルディーニ地区(Giardini di Castello)、

     アルセナーレ地区(Arsenale)、他ヴェネチア市内各所

会期:202758日(土曜日)~1121日(日曜日

公式Webサイト:https://www.labiennale.org/en

■日本館 展示概要

日本館テーマ:「MONSOON COMMONALITY

主催/コミッショナー :国際交流基金(JF

日本館キュレーター:金野 千恵(建築家/t e c o 代表)

出展作家:黃 聲遠(建築家/⽥中央聯合建築師事務所 主宰)

  水 雁飛(建築家/Yanfei Architects 主宰)

  西澤 俊理(建築家/NISHIZAWAARCHITECTS、滋賀県⽴⼤学 准教授)

 環境編集:菅健太郎(環境編集、建築家/Arup、京都⼯芸繊維⼤学 特任准教授)

Webサイト:https://venezia-biennale-japan.jpf.go.jp/j/




2026年6月15日月曜日

イトーキ 日本橋本社12階リニューアル先行内覧会開催

 株式会社イトーキは、日本橋本社12階のオフィスをリニューアルし、メディア向け内覧会を開催した。

今回のリニューアルは、人的資本経営の考え方を背景に、従業員の能力発揮を最大化するオフィス環境の構築を目的として実施されたもの。


従来のABW(Activity Based Working)をベースとしながら、チームでの協働を支援する空間を強化した点が特徴となる。

同社では、位置情報サービスや従業員アンケート、会議室予約システムなどから取得したデータを活用し、オフィス利用状況や働き方の分析を継続している。

内覧会では、その分析結果をもとに実施した空間設計の考え方について説明が行われた。

新オフィスでは、個人の集中作業に対応する「オープンワークエリア」に加え、チーム単位でも利用できる「チームコワークエリア」を拡充。


また、飲食や交流が可能な「コモンズエリア」の面積も4倍近く拡大し、多様なコミュニケーションが生まれる環境となった。



3つのエリアに分かれているが、全体的に広々と抜け感のある空間に統一されている中で、床や照明、色使いなどで圧迫感のない明確なエリア分けがされていた。

さらに、センサーやAIを活用した運用システムを導入。スペース利用状況の可視化や予約管理の効率化を図るとともに、取得したデータを今後のオフィス運営や環境改善に活用していくとしている。



株式会社イトーキ

イトーキ、従業員数1.5倍、1人あたり面積35%減でも成果につながる本社オフィスへ刷新

https://www.itoki.jp/company/news/2026/0611_renewal/

イトーキ、AIエージェントとの連携でオフィス運用を最適化する「ITOKI OFFICE DEVICES」を開発

2026年6月12日金曜日

Maristo 椅子張りファブリック事業開始に伴う内覧会を開催

株式会社Maristoは、椅子張り用ファブリック事業の開始に伴う内覧会を開催した。

同社はタイルを中心としたマテリアル提案を行ってきたが、新たに椅子張りファブリックの取り扱いを開始。

空間づくりにおける素材の選択肢を広げる取り組みとして、スペインのファブリックブランド「Crevin(クレビン)」とのパートナーシップによる事業をスタートした。

Crevinは、スペイン・バルセロナ近郊で自社一貫生産を行うファブリックメーカーで、環境配慮型の生産体制と耐久性・メンテナンス性を備えた椅子張り生地を展開している。

会場では、新たに展開する椅子張りファブリックコレクションを中心に展示を実施。

壁面には多彩なカラーやテクスチャーの生地サンプルが並び、用途や特徴ごとに紹介。

大判サイズのファブリック展示や椅子張りの施工事例展示も行われ、生地の色彩や質感を確認できる構成となっていた。


また、Crevinが取り組むサステナビリティ活動についても紹介。

生産時の排水削減や端材の再利用、再生可能エネルギーの活用などに関するパネル展示が行われたほか、防汚性能や耐久性を備えた「Performance+」についても説明が行われた。

会場内では、ファブリックに加え、タイルと合わせた空間デザインボードも展示。各種マテリアルを組み合わせた空間提案パネルや施工イメージを通じて、商業施設やオフィス、ホテルなどを想定したコーディネート例を紹介。


タイル展示エリアでは、2026年の新商品シリーズを展開。

玄武岩とライムストーンの表情を組み合わせた「Terrasale」や、立体感のあるフォルムとクロムメッキのデコパーツが特徴の「Melody」などを展示した。

実物サンプルと空間イメージを組み合わせた展示により、色彩や質感、形状の違いによる空間演出例を紹介していた。


内覧会では、ファブリックとタイルを組み合わせた展示を通じて、新たなマテリアル提案と製品ラインアップを発信した。


株式会社Maristo

https://www.maristo.jp/