空間設計は、スキーマ建築計画の長坂常氏。もともと印刷工場として使われていた3F建ての建物で1Fの「BaBaBa」だけでなく、2・3Fはアンダーデザイン東京オフィスとして設計している。
「BaBaBa」の空間は、床や梁の風合いはそのまま活かした上で、可動式の什器を置き、シンプルで自由度の高いつくり。また、通りに面しておかれたアイコンのような存在の移動式ブースは、既成の貯水タンクを改良して作られた。
▲スキーマ建築計画の長坂常氏(右)とアンダーデザイン代表の川口竜広氏
▲仕切りの役割もする棚は車輪がついている可動式で、分解しテーブルにすることもできる。
オープンと同時に、第一弾のエキシビションとして、4/22~5/30の期間、第17回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展(以下VBA)日本館展示チームと連動し、企画展「Dear Takamizawa House」を開催。
VBA日本館展示は、「ふるまいの連鎖:エレメントの軌跡」と題し、無名の昭和住宅を解体。建材をイタリアに運び、ビエンナーレ会期中に遠隔でイタリアの職人に施工方法を伝達しながら、別の小さな建物群へとつくりかえるプロジェクト。参加建築家に、長坂常氏、岩瀬諒子氏、木内俊克氏、砂山太一氏、元木大輔氏。キュレーションを門脇耕三氏が務める。
「BaBaBa」の展示では、そのモチーフとなった民家「高見澤邸」を2つのフェーズで独自の視点から切り取り展示を構成し紹介する。
ひとつは、高見澤邸が解体されていく様子をカメラに収めていった写真家/建築家のヤン・ヴラノブセキ氏の撮りおろし展示。
もうひとつが、参加建築家5名からの提案を受け、東京の施工会社TANKが製作したモックアップの展示。最新のネットワーキングがどこまで建築をサポートできるのかを同時に検証していて、アンダーデザインも自社のITインフラを用いて協力している。日本館の設営と同時進行するため、展示物は毎週追加されていく予定。
▲柱や梁などに使われていた古材を丸ノコを使用した旋盤加工によって単管の直径と同じφ48.6㎜へ加工したもの。
誰でも自由に入場可能。