2011年9月30日金曜日

災害を乗り越えて UIA閉会

UIA東京大会が開催された東京国際フォーラムにて、28日“A Book for Our Future,311 ”イベントが開催された。



“A Book for Our Future,311 ”では東日本大震災で津波被害を受けた長清水に向けたメッセージをUIAに参加している国内外の建築家から頂き、お礼にながしずてぬぐいをお配りする「ながしずてぬぐいプロジェクト」、長清水の方々の声と写真を収録した電子書籍等が展示された。



会場のガラス棟ロビーはUIA参加者の往来が多く、立ち止まって説明を聞き、このプロジェクトに参加する人が多く見られた。



ながしずてぬぐいはLDSPバージョン(上)オリジナルバージョン(下)の二種類が用意された。



UIA東京大会メイン会場の東京国際フォーラムAホールでは、夕方からUIAゴールドメダル、プリッカー賞受賞建築家槇文彦氏による基調講演、閉会式が行われた。



閉会式ではUIA2011東京大会宣言を発表。
次回の開催国の南アフリカ共和国が紹介され、南アフリカ連邦公共事業担当副大臣が立石真本組織委員会真事務総長から大会開催を引き継いだ。




閉会式終了後、1階ロビーに掲示されたUIA2011東京大会宣言にサインをする参加者。

2011年9月27日火曜日

第3回ソーラーエネルギー利用推進フォーラム      シンポジウム 開催

926日(月)東京・丸の内の丸の内MY PLAZAホールにおいて、「第24回世界建築会儀 UIA2011東京大会」の関連プログラムとして、第3回ソーラーエネルギー利用推進フォーラムシンポジウム(主催:ソーラーエネルギー利用推進フォーラム)が開催された。

シンポジウムでは、国際エネルギー機関ETPプロジェクトリーダーのマークス・レイクス氏の基調講演が行なわれたほか、これまでのフォーラム各専門部会(普及政策・標準化・住宅用技術・デザイン・業務用)活動について、日本を代表する研究者が発表を行なった。

再生エネルギーに関しては、2013年までに太陽光・風力(陸上・洋上)小水力・地熱・太陽熱・バイオマス等の再生可能エネルギー導入目標の設定とロードマップの策定を行ない、2020年までに一次エネルギー供給に占める再生可能エネルギーの割合を10%に設定することが閣議で決定するなど、その可能性に期待が高まっている。

本フォーラムの会長である中上英俊氏は、太陽熱利用は効率が高く、即効性がある技術でありながら、太陽光発電にくらべ、普及政策等が遅れている現状を語り、低炭素社会の実現に向け、ソーラーエネルギーと調和する環境性に優れた住宅・建築物への適用を拡大し、環境にやさしく、自立性の高い持続可能な社会実現に貢献していくための役割を果たしていけるよう、活動を続ける事を宣言した。
具体的な活動としては、第1フェーズ(20092011)の課題を踏まえたうえで、これまで通り、部会による検討を継続し、コストダウン方策・環境価値の計量法の確立・普及支援策の獲得などを検討し、適正規模の国の支援に基づく本格普及を目指すという。




 本シンポジウムを主催している、ソーラーエネルギー利用推進フォーラムでは、現在
「ソーラータウンデザインコンペティション」を開催中。
申込締切は20111216日(金)となっている。詳細は下記URL内の情報を参照の事。http://kenchiku.co.jp/compe/detail.php?id=767

2011年9月21日水曜日

メタボリズムの未来都市展

森美術館にて9月17日より開催されている「メタボリズムの未来都市展:戦後日本・今甦る復興の夢とビジョン」のオープニングが16日に行われた。

メタボリズム研究会代表・八束はじめ氏は「メタボリズムは50年前に発足し、世界で広く認知されている日本固有の建築運動。メタボリズムはネイションビルディング国を建設すること。この運動には、敗戦国として傷ついた文化的アイデンティティと同時に近代的国家を築く技術という相性的なものがユニークな形で結びついている。それだけでなく、それ以上に個々の建築物、地域、都市、国土へのビジョンがこの運動の根幹にあった。しかし、大阪万博以降都市計画の大きなビジョンが語られなくなった。この展覧会の内容が固まった後に東日本大震災が起きた。復興への現実的な試みが求められるのは当然の事だが、同時にそれを指導していくべき指針が語られていない。それはなぜなのか?なぜ今我々が大きなビジョンを語れないのか。
この問い直しに本展覧会が何らかのきっかけを与えてくれることを願っている。」と述べた。



戦中から戦後復興、1960年の世界デザイン会議のメタボリズム宣言から大阪万博、海外プロジェクトまでの約80プロジェクト、500点以上の資料、模型、CG等が展示されている。





エキスポタワー展望台窓枠実物も展示されている。


屋外には黒川紀章氏設計の中銀カプセルタワービル住宅カプセルが展示されている。


メタボリズム展のポスター、イラストはモリナガ・ヨウ氏、グラフィックデザインは大岡寛典事務所。


2012年1月15日まで。

2011年9月16日金曜日

「アーヴィング・ペンと三宅一生 Visual Dialogue」展

21_21DESIGN SIGHTにて「アーヴィング・ペンと三宅一生 Visual Dialogue」展が9月16日より開催される。9月15日プレスカンファレンスが開催された。



会場設計は坂茂氏。



坂氏は「最初にこの話を頂いたとき、大巨匠2人の作品をどう見せるか、これは難しい仕事だと思った。そしてここにペン氏の繊細なイラストとポスターを展示するにはどうしたら良いか考えた。ポスターとイラストを同時に見せたかった。しかし、ポスターの変化の流れにはイラストが邪魔になる。時代の流れをポスターで見せたい。そこで、白い壁を作り、ここにポスター、対面のコンクリート壁にイラストを展示した。お互いの距離が離れているので、ポスターとイラストを同時には見れないが、別々に見ることで新たな流れが見えてくる。
ペン氏オリジナル写真の展示には、ギャラリーと柱の間に壁を作り、新たな空間を作り出した。柱の間に写真を展示することで柱の間ひとつの空間として表現できた。」と述べた。
会場は坂氏の言葉のとおり、新たな壁で仕切られ、21_21DESIGN SIGHTとは思えない空間構成になっている。









ポスター・イラスト、ペン氏オリジナル写真展示の他、服作りからポスターデザインまでのプロセスをまとめたアニメーションや、プロジェクターによる写真の大画面投影が行われている。


アニメーション

アニメーションドローイング



会場には坂茂氏デザインの椅子が使用され、坂茂氏デザインの椅子に座りながら、二大巨匠の作品を見ることができる。





2012年4月8日まで。

2011年9月9日金曜日

MOTOMI KAWAKAMI CHRONICLE 1966-2011     川上元美 デザインの軌跡

東京・新宿のリビングデザインセンターOZONE3階にあるパークタワーホールにて、「川上元美デザインの軌跡(MOTOMI KAWAKAMI CHRONICLE 1966-2011)」が開催中。
1966年に渡伊しアンジェロ・マンジャロッティ氏に師事してから現在まで、45年におよぶ川上元美氏のデザイン活動の軌跡を辿りながら、約800点の作品の中から各時代を象徴する48点を厳選し、大小様々な大きさの四角いボックスに、実作・図面・写真・映像が収められている。

 会場入口のデザイン「円意」(2011

 
 MIU(2001

 
 STEP STEP(2008) 
 
システムバスHINOKI SUITE(2010

 
会場デザイン(トラフ建築設計事務所)

 本展の会場デザインは、トラフ建築設計事務所が担当。展示作品に対して、大小様々な大きさの四角いボックスによって、場を与えていく会場構成となっている。ボックスが少しずれて点在する空間を来場者が探索しながら作品と出会う体験は、ヨーロッパの都市、イタリアの路地を歩き回っているような新鮮な期待感を来場者に持たせるのと同時に、川上氏が45年間追求してきた饒舌さや無意味なポーズのない「自然体で、真に豊かな」デザインを、辿っていく感覚を与え、作品全てを一望する俯瞰的な視点よりも、作品とじっくり向かい合える空間となっている。

また、会期中には、川上元美氏出演による3回のトークショー(3階パークタワーホール)の他、関連展示として川上氏が指導する多摩美術大学の学生によるダイニングチェアの展覧会「1/1 chairs. 川上元美×多摩美術大学環境デザイン学科」(7階リビングデザインギャラリー)や、氏の作品の中からとくに日本的美意識の上に立つ作品にフォーカスをあてた 「川上元美 日本の上質」(4階にっぽんフォルム)が、開催される。

「川上元美 デザインの軌跡」会期は925日(日)まで。詳細は下記を参照されたい。

2011年9月8日木曜日

「空気の器 ワークショップ」 オープニング

「空気の器 ワークショップ」オープニングが、SHIBAURA HOUSEにて9月5日行われた。



1階のワークショップスペースでは、紙のスタンプキットを使用し、白い空気の器に思いおもいの柄を描くことが出来る。(白い空気の器は1枚420円にて販売)ワークショップは会期中いつでも参加可能。



今回、空気の器をデザインしたトラフ建築設計事務所は100通りの柄の空気の器を提案、販売をおこなう。





今までの展示会では、器を天井から吊して行っていたが、今回のワークショップでは、風船に器を吊るしている。ワークショップ会場に浮かぶ器は、まさに空気の様に漂い、器の軽さがより強調されている。



ワークショップでは自分の器を制作した後、自分の全身写真を撮り、それをかたどったものを空気の器に乗せ、気球に乗っているような感覚を楽しむ。
少しのバランスで上下していまうので、釣り合うところを探すのが楽しいものになるとのこと。



2階では、空気の器を制作するかみの工作所がウェブサイトで展開している、かみの工作所直営店「かみぐ」が期間限定でオープン。



9月24日まで

2011年9月6日火曜日

京橋のAGCstudioにて「第8回 AGCstudioデザインフォーラム」開催。講師は塚本由晴氏


去る823日、京橋のAGCstudioにて「第8回 AGCstudioデザインフォーラム」が開催された。建築家の谷尻誠氏を講師に迎えた第7回目に続き、第8回目は建築家であり東京工業大学大学院准教授として教鞭を執る塚本由晴氏を講師に迎え、『建築のふるまい学』をテーマに約2時間の充実した講義が行われた。

著書『WindowScape 窓のふるまい学(フィルムアート社)』執筆のため、世界の都市を156ヶ所程巡った塚本氏。建物のふるまいが変わると都市環境も変容するため、年代ごとに家々の様相が違う東京の風景は混乱していると塚本氏は指摘する。宮下公園改修の事例等も紹介しながら、民間と官公のコラボレーションの必要性を強く説いた。

次回「第9回 AGCstudioデザインフォーラム」は917日(土)。『ニコラス・G・ハイエックセンター』の設計監理を担当した、坂茂建築設計の岡部太郎氏を講師に迎え開催される。フォーラム開始前には、銀座のガラス建築を巡るツアーも開催予定。詳細は下記URLを参照されたい。

2011年9月1日木曜日

「無印良品の家」有楽町 家センター 新規オープン

無印良品 有楽町のリニューアルオープン(9/1~)に伴い、従来の1Fからメインフロアである2Fエスカレーター正面に新たに「家センター」としてオープンした。二階建の戸建住宅「木の家」完成形が展示されている。
内装:杉本貴志氏(株式会社 スーパーポテト



有楽町 家センターは夫婦二人で住まう家として設計がされており、石張りの水周りや店舗用のフロア材をフローリングに使うなど素材や質感にこだわった「大人の空間」を演出している。間仕切りはほんとんどなく、小さな家だが空間は大きく感じられる。





玄関を出たところには展示スペースがあり、仕様設備のサンプルや模型、施工例のパネルなどを展示している。

また無印良品 有楽町の1F部分に有楽町ロフトがオープンした。
インテリアデザイン:TONERICO
サインデザイン:廣村正彰



広大な1フロアの空間を柱ごとに区切りカテゴリー分けがされている。
フロアマップもシンプルでわかりやすい。



上部には、ロフト内の商品が描かれた250パターンのダンボールが約3300個積み上げられており、
商品を探す目印になっている。レジ回りは黄色いダンボールが目印になっており、広い店舗内でもすぐにレジを見つけることができる。