2020年2月28日金曜日

平田晃久建築設計事務所「ナインアワーズ浜松町」内覧会

株式会社ナインアワーズが、羽田空港と都心を結ぶJR浜松町駅至近に「ナインアワーズ浜松町」を2020年3月2日(月)に開業する。今回は27日(木)にあった内覧会に参加。

ナインアワーズ」は、ホテル滞在中の「シャワー」+「睡眠」+「身支度」という3つの基本行動の本質を捉え、機能性と品質を徹底追及し、適切で納得感のあるサービスを提供している。「ナインアワーズ浜松町」の開業により、全国で15店舗目、首都圏で9店舗目の出店となる。
「ナインアワーズ浜松町」はこれまでに開業した、大手町(旧竹橋)、赤坂、浅草、新大阪、水道橋各店の建築、設計を担当した建築家、平田晃久氏(平田晃久建築設計事務所)が手がける。それぞれの街と呼応するような佇まいと、景観自体に溶け込むような内部空間が、ナインアワーズが提案する、街とダイレクトにつながる新たな滞在スタイルを体現している。


平田晃久氏
10階ラウンジにて。背後には東京タワーが望める。
国際都市・東京の玄関である、東京国際空港(羽田空港)へつながる「東京モノレール羽田空港線」の起点駅をはじめ、JR山手線、京浜東北線が乗り入れ、ビジネス街、商業地として発展を遂げている浜松町エリア。
周縁には東京タワーや貿易センタービルなどの高層建築、中央部分には中層建築が林立し、建築物によるすり鉢状の地勢を成している。その中央部分、すり鉢の底にあたる所に位置する「ナインアワーズ浜松町」は、その中でも頭を一つ出すように1階分だけ高く設計し、周辺の高層建築物を望み、都市全体を見渡すことができる屋上テラスを設置。
平田氏は今作で6回目のナインアワーズの設計になるが、街とダイレクトにつながる設計のために浜松町で何をするか、1番難しかったという。
吹き抜けを連続させ、容積率をクリアさせた10階のラウンジへのこだわりは強い。360°街を望める解放感ある空間になった。
屋上へつながる外部階段から10階ラウンジを望む
内部空間は、四角いグリッドの組み合わせにより、吹き抜けを連続させながら、上下空間がつながる、大きなリビングルームのような構造となっている。
アルミ型押し材や、乗り物に使用される部品を使用したインダストリアルなディテールのインテリアは、空港や大ターミナル駅などを通過してきたばかりの利用者の気分を表すように、ナインアワーズが提案する新たな滞在スタイル「トランジットサービス」をイメージしている。
8階デスクスペース。
吹き抜けを介し7階とつながる。
カプセルは新大阪と同じライトグレーのタイプ。
今回は階段や手すりも同じグレーを用い、抽象度を上げた。
8階ラウンジから9階を望む
インダストリアルなディテールのインテリア。
トラックの荷台に使用されるアルミを採用。
天井は張らず、被覆した躯体や配管が見える。
グレーやシルバーの濃淡を意識した内装。
3階以上にあるバルコニーからの眺めは周縁のビルの屋外階段ばかり。
浜松町の街を体感し、この景色もかっこいいと思ってもらえたらと平田氏はいう。
ロッカールーム。
細かいものは棚へ収納し、スーツケースはその下へ置く。
シャワーはTOTOウォームピラーを採用。
とぎれない柱状のお湯が静かに流れ落ちる特殊な水流を生む。
エントランスには浜松町にかけた松が植わる
今後ナインアワーズは、6月に半蔵門に開業も予定している。(建築設計:平田晃久建築設計事務所)

Tel 03-6432-4256 東京都港区浜松町1-25-10
都営地下鉄浅草線・大江戸線 大門駅(A2出口)徒歩2分
JR・東京モノレール浜松町駅(北口)徒歩 3分

2020年2月18日火曜日

「DSxmiyako andon:パリと東京"サヴォアフェール"の交差」

フランスの自動車産業の象徴といえるDS AUTOMOBILESショールームで、各種照明器具・行灯の製造販売をする都行燈が提案する江戸から続く「東京」のあかりを見ることができる期間限定の展示会。
照明は、定番の製品から新商品、DSのロゴマークを印字したものを一堂に展示している。和素材の照明だが、会場のモダンな雰囲気にもあっている。
「TSUKIKA・月華」
灯りづくりの職人が1つ1つ組み上げ、1枚1枚和紙を貼り作り上げられた照明。和紙の貼り方は一重貼、二重貼と選ぶことができる。移りこむ影も美しい。
 江戸時代を代表するあかりの「有明行燈」
外側の箱は、行灯にかぶせて光を弱くする使い方、台として上に行灯を置き明るくする使いの2通りがある。
〈新商品〉「都行燈オリジナル露地行燈」
 〈新商品〉「ペンダントライト P1008」(下写真、手前の照明)
会期は2/25まで。

2020年2月17日月曜日

「高山明/Port B「模型都市東京」展」内覧会

寺田倉庫株式会社が運営する建築倉庫ミュージアム展示室Bでは、2月8日(土)より企画展「高山明/Port B「模型都市東京」展」が開催中。

本展は、演出家・アーティストである高山明(Port B)の企画によって、どこでも再現可能な形態でつくられた都市のインフラ/構成要素を「模型」として捉え、現在の東京のリアルな姿を浮かび上がらせる試み。
展示室にはトランクルームが12個並ぶ
高山明氏(Port B)
12個のトランクルームには12人の人たちが様々なものを置いている。彼らの多くは「住む」ことに疑問を持ち、「移動」を繰り返す生活を選んだ人たちである。12個のトランクルームに置かれたものたちからは、彼らの新しいライフスタイルの痕跡が感じられる。
各部屋の前にはヘッドフォンがかけられており、鑑賞者は使用者へのインタビュー音声を聞きながら、部屋の中を眺めることになる。
また、本展に来場した人だけが、彼らの生活や移動の記録が展開するSNSを知ることができる。
展示されたトランクルームは展示期間中も、利用者は使用するため、中のものが変わることがある。
高山明の演劇的手法によって、展示空間は日々生成変化する場となり、東京という都市に接続されていくことだろう。この展覧会は会期中何度でも再入場が可能。

詳細はこちらを参照のこと。
展示室Aでは「クラシックホテル展ー開かれ進化する伝統とその先ー」も同時開催中。

「クラシックホテル展ー開かれ進化する伝統とその先ー」内覧会

寺田倉庫株式会社が運営する建築倉庫ミュージアム展示室Aにて、2月8日(土)より企画展「クラシックホテル展ー開かれ進化する伝統とその先ー」が開催中。


本展は、ホテルの原点ともいえる日本を代表する12のクラシックホテルを中心に、その変遷を巡るとともに、建築空間に積み重なる”ものがたり”に焦点を当てる。
建築図面や写真、映像、言葉、グラフィックなど様々な角度から体感できる展示構成。

会場に入ってすぐ左手にある年表
来日観光客推移(人)に注目してほしい
2013年からの推移には目を見張るものが
クラシックホテルには、建築、室内装飾など随所に、創業者の込めた想いが色濃く反映されている。本展では創業者の想いを建築家がいかに建築空間に落とし込んだか、音声・映像・写真・家具の展示からその関連性に迫る。
東京ステーションホテル
客室で使用されていた椅子
展のために撮り下ろした東京ステーションホテルの最新写真には「今、ここで働く人々の想いと振る舞いが、100年先の未来をつくる。」との思いより、12ホテルのうち唯一従業員が写る。100年の時を越えて今なお現役稼働するクラシックホテルの息吹を感じて、新たな魅力を発見できる。


リーガロイヤルホテル(大阪) リーチバーの椅子
民芸運動など日本とも関わりの深い陶芸家 バーナード・リーチの着想を基に生まれたバー空間に設置される椅子など、長年ホテル空間を演出してきた家具の実物を特別展示。展示された椅子には実際に座ることも可能。
日光金谷ホテル 椅子と日光彫の小机
富士屋ホテル ダイニングチェア
奈良ホテル ロビーの家具セットと将棋盤
ホテルニューグランド 開業時本館ジオラマ
関連イベントも予定している。
本展は5月31日(日)まで。詳細はこちらを参照のこと。
展示室Bでは「高山明/Port B「模型都市東京」展」も同時開催中。

2020年2月12日水曜日

GOOD DESIGN Marunouchi「日本空間デザイン賞2019展」

日本空間デザイン協会(DSA)日本商環境デザイン協会(JCD)の2団体が合同で主催する「日本空間デザイン賞2019」の受賞作品展「日本空間デザイン賞2019展」がGOOD DESIGN Marunouchiにて開催中。
 「日本空間デザイン賞2019」は、DSAとJCDがそれぞれ永きにわたり開催してきたデザインアワードを合併し、去年初開催となったもの。日本から優れたデザインを定期的に発信し、世界に向かって評価や価値を高めていくことで「空間デザインのちから」を伝えることを目的としている。
応募総数は1109点で、1次2次審査で選出されたBEST100、さらに3次審査(公開審査)を経て33作品(11ジャンル、金賞・銀賞・銅賞)が選出された。最高賞である“KUKAN of the Year 日本経済新聞デザイン賞”は、『広島平和記念資料館本館(ディレクション・設計:丹青社)』(10月に行われた贈賞式の様子はコチラ)。本展覧会では、これらの作品を一堂に展示。
▲トロフィーの展示も。

2/16までの開催で誰でも自由にみれる。会期中には、受賞者同士や友人との交流レセプションやトークイベントも行われる。

2020年2月11日火曜日

すべての大規模木造建築物をワンストップで


木造プレカットCADで国内TOPシェアを持つネットイーグル株式会社と、SE構法における木造建築物の豊富な構造設計実績を持つ株式会社エヌ・シー・エヌの両社が、それぞれのシナジーを活かし、日本に美しく強く端正な木造建築を増やすことを目標とした合弁会社「株式会社木構造デザイン」が設立され、2月10日(月)に設立式が開催された。


構造計算を武器として非住宅事業の更なる拡大を目指すエヌ・シー・エヌの思惑と、非住宅プレカットで一定のインフラは構築したものの、さらなる拡大には参入の障壁となっている構造計算をなんとかしたいネット―グルの思惑が一致し、非住宅木造建築物の構造設計と生産設計に特化した合弁会社 株式会社木構造デザイン が設立されることになった。

株式会社木構造デザインは、非住宅木造建築の構造設計を主体とし、設計のプロセスで生じる様々なニーズに応える。株式会社エヌ・シー・エヌの主力商品であるSE構法だけではなく、CLT工法、集成材工法、在来軸組工法など、それぞれの建築物に適切な工法をも提案し、構造設計者が構造プレカットデータを同時に作成することができるなど、木構造に関する製造品質、施工品質に対してワンストップでのサポートが可能となる。

当面は300㎡~1,000㎡の中規模低層建築物を中心に着手し、5年後の目標値として棟数1,000棟、床面積500,000㎡を目指すという。



株式会社木構造デザイン
http://www.tsdesign.co.jp

2020年2月10日月曜日

アカセ木工 新商品発表「MASTERWAL COLLECTION 2020」

丸の内にあるASJ TOKYO CELLにて、アカセ木工が展開するブランド“マスターウォール”の新商品展示会が2/6-7で開催。

YUシリーズのチェア design by 小林幹也スタジオ 小林幹也
シリーズ7脚目となる、UC9(ユーシーナイン)
無垢材を曲線的に削り出した脚と、座る人を優しく包み込むよう成形されたモールドウレタンのシートを組み合わせた優しいフォルムのデザイン。
新シリーズBluprintのラウンジチェア design by シロロデザインスタジオ 近藤俊介
オーソドックスなスタイルをベースに、背の低いローバック仕様と頭まで支えるハイバック仕様のラウンジチェア、ロッキングチェアなど多彩なシーンにあわせてセミオーダーできるチェアシリーズ。畳擦り仕様もあり。
どちらも4月販売予定。会場では、マスターウォールファクトリースタッフによる「チェア組立実演」も実施。
2/20-21には、大阪会場としてASJ UMEDA CELLにて開催。