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2026年9月2日水曜日

「B TRACK」メディア内覧会実施

東京・千駄ヶ谷で、築57年のビルを再生した「B TRACK」の内覧会が行われた。

同物件はかつて共同住宅兼事務所として使われていた建物を取得し、オフィス・商業施設としてリノベーションしたもの。

1階にはコーヒーのロースタリーを併設したカフェ、2階から5階にはオフィス区画、6階にはワンフロア形式のオフィスを配置し、屋上にはルーフトップスペースを設けている。

「B TRACK」という物件名は、このエリアの歴史に由来する。

当地は以前からアパレルブランドのディレクターなど、ものづくりに携わる人々の事務所が構えられてきたエリアであり、現在も近隣に同様の企業がオフィスを構えている。

表舞台には出にくいが実際の制作を担う「B面」の存在と、これまでの歴史・軌跡を意味する「トラック」を掛け合わせ、ものづくりをする人々が新たな一歩を刻んでいく場所となることを目指して名付けられた。

同物件は、同社が推進する「100年都市建築プロジェクト」のモデルケースと位置付けられている。

取得前に建物調査を行った上で、既存ビルを解体せずに長期活用していく方針で改修を実施した。増築部分にあたる違法状態だった7階は解体する一方、当時の鉄骨は撤去せずに屋上テラスへと転用している。


耐震補強も併せて実施し、現行の耐震基準に適合させた。取り壊すのではなく、既存の部材や履歴を生かしながら価値を高めていく手法が、同プロジェクトの特徴となっている。


6階のオフィス区画は、床の一部を開口して5階とつなげたメゾネット形式として募集され、すでに契約が進んでいる。

上層階ほど1区画あたりの面積が広く、6階はワンフロア、5階は4区画、4階以下は30〜50平米前後の区画が中心となる構成である。

1階にはスイス発のコーヒーブランド「豆」がロースタリーを併設して出店した。焙煎から発送作業までを行うスペースを備え、日本国内での拠点として同施設を選定している。

2階には音響設計にこだわったラウンジが設けられ、オリジナルアンプによるBGMやレコードが配置されている。什器の一部には当時の椅子など既存の家具を活用している。


2026年6月15日月曜日

イトーキ 日本橋本社12階リニューアル先行内覧会開催

 株式会社イトーキは、日本橋本社12階のオフィスをリニューアルし、メディア向け内覧会を開催した。

今回のリニューアルは、人的資本経営の考え方を背景に、従業員の能力発揮を最大化するオフィス環境の構築を目的として実施されたもの。


従来のABW(Activity Based Working)をベースとしながら、チームでの協働を支援する空間を強化した点が特徴となる。

同社では、位置情報サービスや従業員アンケート、会議室予約システムなどから取得したデータを活用し、オフィス利用状況や働き方の分析を継続している。

内覧会では、その分析結果をもとに実施した空間設計の考え方について説明が行われた。

新オフィスでは、個人の集中作業に対応する「オープンワークエリア」に加え、チーム単位でも利用できる「チームコワークエリア」を拡充。


また、飲食や交流が可能な「コモンズエリア」の面積も4倍近く拡大し、多様なコミュニケーションが生まれる環境となった。



3つのエリアに分かれているが、全体的に広々と抜け感のある空間に統一されている中で、床や照明、色使いなどで圧迫感のない明確なエリア分けがされていた。

さらに、センサーやAIを活用した運用システムを導入。スペース利用状況の可視化や予約管理の効率化を図るとともに、取得したデータを今後のオフィス運営や環境改善に活用していくとしている。



株式会社イトーキ

イトーキ、従業員数1.5倍、1人あたり面積35%減でも成果につながる本社オフィスへ刷新

https://www.itoki.jp/company/news/2026/0611_renewal/

イトーキ、AIエージェントとの連携でオフィス運用を最適化する「ITOKI OFFICE DEVICES」を開発

2026年6月12日金曜日

Maristo 椅子張りファブリック事業開始に伴う内覧会を開催

株式会社Maristoは、椅子張り用ファブリック事業の開始に伴う内覧会を開催した。

同社はタイルを中心としたマテリアル提案を行ってきたが、新たに椅子張りファブリックの取り扱いを開始。

空間づくりにおける素材の選択肢を広げる取り組みとして、スペインのファブリックブランド「Crevin(クレビン)」とのパートナーシップによる事業をスタートした。

Crevinは、スペイン・バルセロナ近郊で自社一貫生産を行うファブリックメーカーで、環境配慮型の生産体制と耐久性・メンテナンス性を備えた椅子張り生地を展開している。

会場では、新たに展開する椅子張りファブリックコレクションを中心に展示を実施。

壁面には多彩なカラーやテクスチャーの生地サンプルが並び、用途や特徴ごとに紹介。

大判サイズのファブリック展示や椅子張りの施工事例展示も行われ、生地の色彩や質感を確認できる構成となっていた。


また、Crevinが取り組むサステナビリティ活動についても紹介。

生産時の排水削減や端材の再利用、再生可能エネルギーの活用などに関するパネル展示が行われたほか、防汚性能や耐久性を備えた「Performance+」についても説明が行われた。

会場内では、ファブリックに加え、タイルと合わせた空間デザインボードも展示。各種マテリアルを組み合わせた空間提案パネルや施工イメージを通じて、商業施設やオフィス、ホテルなどを想定したコーディネート例を紹介。


タイル展示エリアでは、2026年の新商品シリーズを展開。

玄武岩とライムストーンの表情を組み合わせた「Terrasale」や、立体感のあるフォルムとクロムメッキのデコパーツが特徴の「Melody」などを展示した。

実物サンプルと空間イメージを組み合わせた展示により、色彩や質感、形状の違いによる空間演出例を紹介していた。


内覧会では、ファブリックとタイルを組み合わせた展示を通じて、新たなマテリアル提案と製品ラインアップを発信した。


株式会社Maristo

https://www.maristo.jp/

2026年5月25日月曜日

小堀哲夫建築設計事務所「トプコン創業建築2号館リノベーションプロジェクト」内覧会

 板橋区蓮沼町にて、小堀哲夫建築設計事務所が手掛けた「トプコン創業建築2号館リノベーションプロジェクト」の見学会が5/20に行われた。

 

本計画は板橋区に本社を構える株式会社トプコン社屋の2号館のリノベーションプロジェクトであり、改修設計を小堀哲夫建築設計事務所が担当した。2号館は昭和初期の建築家であり、日本のコンクリート建築の開祖である阿部美樹志によって戦前に設計された建物である。築90年を迎え、老朽化が進み、当時は建て替えも検討されたが、2号館の歴史的価値と企業と地域の関係性を評価し、既存建物を活かした更新が選択された。

今回の計画について、小堀氏は“2号館が戦前に建てられ、数々の増築を経ているが、その記録が残されていないことから、解体していく中で初めて分かることがあった。判断すること、また見直すことをその都度積み重ね、結果として全体を成立させている”と述べている。

▲広場から2号館を臨む。手前の広場は社員や地域の方が集まる場として再編


既存建物は空間全体が逆梁工法と大開口によって、構造材のみで簡潔に構成されることで、大空間と採光・通風が同時に成立する構造と環境が一体となった空間であり、歴史的評価に値する建築であるが、度重なる増築や建物の老朽化によって、建物のポテンシャルが失われていることが課題として挙げられた。


▲既存建築内観。逆梁工法と大開口によって光溢れる空間となっている

リノベーションを行うにあたり、既存建物の「何を残し、どのようにつなぐか」、「設計思想をどのように引き継ぐか」、「新たな知や活動が生まれる場としてどのように更新するか」がプロジェクトの主題となった。それらに対して、本プロジェクトでは「既存建物の中庭の再編」、「適材適所による耐震補強」「エンジニアリング」によって応えられている。

 

建築全体の計画として、もともと中庭を塞いでいた増築建物を解体、外部化し、構内の主要動線と繋ぐことで、社屋全体とつながる中庭として再編された。中庭に面して工場、カフェテリア、大講堂等の各機能が配置され、それぞれの場所で起こる活動が日常的に共有される空間となっている。大講堂およびカフェテリアは可動間仕切りによってイベント時などは一体的に利用が可能となり、社員が集える場として機能する。また、中庭に対して新たにレンズをモチーフとした庇を新設し、大講堂および、カフェテリアへの光環境を調節しながら、社員が佇める半屋外空間を生み出した。

▲構内の主要動線と繋がった中庭および新設された庇空間

▲カフェテリアと大講堂は可動間仕切りを開放することで一体的な利用を可能とする

▲既存中庭の建屋や配管類を撤去し、室内に中庭からの「光や風」を導く


耐震改修においては、柱、梁、ブレースなどを適材適所に組み合わせた耐震補強を行うことで、オリジナルの建築外観への影響を抑えながら必要な耐震性能を確保し、既存建築の立面の美しさや空間性を再生しながら、耐震性能を向上させた。中庭に面する立面は過去の増築時に壁によって塞がれていたが、再び開口を開け、既存柱の2.6mピッチにあわせるように鉄骨フレームによって補強し、ブレース材は端部の2か所に施される。また、建築内部においても隠れる部分にはブレース補強を行い、通路が必要な部分は格子フレームによって補強するなど、機能や空間性に合わせた補強が行われている。開口部はペアガラスにするなど環境性能に配慮した設えとなっている。

▲既存柱のピッチに合わせた鉄骨フレームおよびブレース材による
適材適所な補強によって、既存立面の景観を継承する

また、90年の間に繰り返し増築、拡張されることで取り付けられた配管などの外部インフラ類を企業の自社技術によって点群データとして取得し、可視情報化を行った。その後、配管などを撤去し、オリジナルの構造が現れるように再整理が行われた。データはデジタルアーカイブとして保存することで、取り壊された1号館とともに建築資産を将来へと継承する。

▲屋上から中庭を臨む。立面に設置された配管などを撤去し、既存建築の美しい立面を再び現す

今回のリノベーションについてトプコンの渡邊氏は“建物は、完成した瞬間がゴールではありません。使われながら、少しずつ育ち、変わっていくものだと思っていますと述べる。実際に、建物の完成後、中庭で社員が楽器の練習を行っていたりや建物の周りで街の親子連れによる自転車教室が行われている様子が見られるなど、人の集まる雰囲気が徐々に醸成されていると言う。90年にわたり企業のものづくりを支えてきた建物は、リノベーションを経て、社員や地域連携の拠点として次の90年へと進んでいく。

▲阿部美樹志氏による2号館の青焼き図面について説明を行う小堀哲夫氏




2025年4月15日火曜日

今野広大再生建築設計「タウンヴィラ摂津」再生建築内覧会

新宿区荒木町にて、今野広大再生建築設計が手掛けた「タウンヴィラ摂津」再生建築の内覧会が行われた。
今野広大再生建築設計は、アップサイクリングにより、税制度上価値がないとみなされた建物や老朽化が深刻な建物を再生することで、既存ストックの活用を促進し、まちの活性化に貢献する設計事務所。代表の今野氏は“リファイニング建築〈再生建築〉”の提唱者・青木茂氏の青木茂建築工房経験を重ね、2022年に独立。このプロジェクトは老朽化した築52年の既存建物に耐震補強を施し、避難や防火区画等の現行法の遡及対応を行なうなど約3年かけて計画を進め、完成に至った。
入居者が住みながらの工事で補強位置に多くの制限があったため、複数の補強工事(不要な既存RC躯体の解体による軽量化、既存R壁の増打ち補強、新設RC袖壁補強、鉄骨柱補強)を採用。新築と同等の構造耐震指標Is値0.6以上を確保した。
▲既存R壁の増打ち補強。外観に表出させ改修の象徴性を持たせた。
▲鉄骨柱補強
▲不要な既存RC躯体の解体による軽量化
(既存建物では1Fテナントに直接アクセスできる階段があった)

改修後の建物に愛着を持ってもらう取り組みとして、工事で排出された既存外壁タイルを粉砕・粉末化し、塗装材に混ぜ込み、施主・施工者・設計者の3者による塗装ワークショップを実施。ソフト面による建物の長寿命化を図った。
塗装ワークショップで塗られた壁面と天井
また新宿区初となる建築物の耐震改修の促進に関する法律に基づく認定の手続きを行ない、既存不適格事項(構造耐力、高度地区、2以上の直通階段)を維持しながら増築の確認申請を行い、再度検査済証を取得。このような専門家だからこそできる特殊な手続きも行われた。

所在地   :東京都新宿区荒木町20
用途    :共同住宅・店舗→共同住宅・事務所
建設年   :昭和48年(築52年)
階数    :地上7階 地下1階 塔屋2階
構造    :SRC造一部RC造
敷地面積  :326.37㎡
延床面積  :1284.57㎡→1334.55㎡
建築面積  :186.51㎡
意匠設計  :(株)今野広大再生建築設計
構造設計  :(株)DN-Archi
施工     :分離発注

2024年5月30日木曜日

4/17竣工、大型多目的アリーナ「LaLa arena TOKYO-BAY(ららアリーナ 東京ベイ)」内覧会

三井不動産株式会社株式会社MIXIが計画を進め、今年4/17に竣工した「LaLa arena TOKYO-BAY(ららアリーナ 東京ベイ)」の内覧会およびお披露目イベントが5/29に開催された。
「LaLa arena TOKYO-BAY」は南船橋駅(千葉県船橋市)より徒歩6分のに位置し、収容客数1万人規模の大型多目的アリーナ。スポーツ・エンターテインメントの力を活用した街づくりを推進する三井不動産グループとスポーツを通じて豊かなコミュニケーションの実現を目指すMIXI、両社の想いにより実現したプロジェクト。B.LEAGUE「千葉ジェッツ」が2024-25シーズンよりホームアリーナとして利用するほか、スポーツイベント・コンサート・展示会としての展開も想定した設備を備える。設計・施工は清水建設株式会社、外装コンセプトデザインにはHKS、ランドスケープデザインはSWA Groupが担当した。
ららぽーとのポート(港)と千葉ジェッツのチーム名由来でもあるジェット機をデザインリソースとし、躍動感を感じさせるデザイン。外観は、船の航跡とジェット気流をイメージした有孔アルミパネルで躍動感を演出。内装は空港をテーマにインダストリアルなデザインの中に美しさを感じられる素材感や色味を意識したとのこと。また、イベント演者や選手と席の距離が近く感じられることを目指し、すり鉢型のボウルデザインを採用。
▲2階コンコース:株式会社ヘラルボニー協力のもと
音楽イベントのワクワク感やスポーツイベントの熱狂や興奮を
キーワードにした壁面アートを掲出。
▲2Fスタンド席からの眺め
▲千葉ジェッツのホームロッカー
▲VIPルーム、室内からアリーナ面が一望できる部屋や
アリーナ面と一体の空間になっているバルコニー仕様の部屋。
▲1FのVIPエントランス:バスケットレザー調の扉、
奥まで続く木の壁面で特別感を演出。
▲全体で24箇所(男性10箇所、女性14箇所)の計約330のトイレを設置。
一部のトイレはイベントにより男女を入れ替えすることも考慮。
また混雑状況をリアルタイムで確認できるシステムも導入している。

7/6-7のこけら落とし公演(「Mr.Children tour 2024 miss you arena tour」)を皮切りに様々なイベントでの利用が予定されている。

<計画概要>
所在地:千葉県船橋市浜町2丁目5番15号
施設名称:LaLa arena TOKYO-BAY (ららアリーナ 東京ベイ)
敷地面積:約20,000m2(約6,050坪)
構造規模:鉄骨造・地上4階建
延床面積:約31,000m2(約9,300坪)
収容客数:約11,000人(アリーナ面に座席を配置した場合)
交通:JR京葉線・武蔵野線「南船橋」駅 徒歩約6分
設計・施工会社:清水建設株式会社
外装コンセプトデザイン:HKS
ランドスケープデザイン:SWA Group
運営・管理:株式会社TOKYO-BAYアリーナマネジメント