練馬にあるアイカ工業東京ショールーム「スペースΦ」が7/1よりリニューアルオープンした。
7/18・19にはオープニングイベントとして、2013ミラノサローネの報告会、2013年新商品発表も開催。
ショールームは毎年商品入れ替えとともに一部リニューアルしており、
今回は新たに店舗市場提案コーナー、女性が提案するトイレ空間(女性目線プロジェクト)を新設するとともに住宅リビングコーナーをリニューアルし、空間全体のコーディネートができるようなショールームとなった。いずれもミラノサローネ2013のトレンドを応用したデザインになっている。
◎リニューアルした住宅リビングコーナー
和テイストの玄関は塗り壁に「ジョリパット爽土」を使用。
リビングダイニングスペースはベースカラーをベージュ・モカ系、アクセントカラーとしてブルー・グリーンを使用したデザイン。壁面戸棚に使用されているブルーは今年のキーカラーでもあるペトロブルー。
キッチンスペースの収納戸棚は、板目柄の新柄メラミン化粧板。
◎店舗市場提案コーナー
カウンターの側面にメラミン化粧版新柄の3D・ホログラムを使用。
光を当てたり見る角度でオーロラ色に変化する。
壁面下部は化粧フィルムオルティノを使用した3次元パネル、上部はローラーパターンのジョリパット。
◎女性が提案するトイレ空間(女性目線プロジェクト)
同社女性社員がプロジェクトを立ち上げ、女性のトイレ空間におけるイメージ調査から商品開発まで行ったもの。写真のパウダールームは、床と化粧台の間につま先を入れられるスペースをつくることで鏡との距離を縮め化粧直しがしやすくなっていたり、荷物置きに角度をつけることで落下防止していたり、細部まで工夫がみられる。
そのほかにも新商品は多々あり。ショールームにて見ることができる。
2013年7月29日月曜日
2013年7月27日土曜日
OZONEプロフェッショナルセミナー 原田真宏氏講演会
西新宿のリビングデザインセンターOZONEが主催する連続セミナー「建築家がつくる新しい住まい―つながりを超えて」、第3回の講師は、MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO(マウントフジアーキテクツスタジオ)の原田真宏。
原田氏は1973年生まれ、隈研吾建築都市設計事務所、ホセ・アントニオ・トレスアーキテクツ(バルセロナ)、磯崎新アトリエを経て、原田麻魚氏と2004年にMOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIOを設立、現在に至る。事務所名の由来、幼少期を含む2011年頃までの経緯は、[TOTO-COM-ET]の連載インタビュー「淵上正幸のアーキテクト訪問記:マウントフジに登ってみる」に詳しい。
同セミナーの企画・コーディネーターであり、マウントフジ作品を初期の頃からみているという中崎隆司氏が提示したテーマ「空間・場・物性」にそって、《m3 / kg 》(2006)、《VALLEY》(2009)、《Tree house》(2009)、《PLUS》(2009)、今年竣工したばかりの《Seto》と《Mother's house》の画像などを投影しながら、約90分の講演を行なった(7/26)。
同セミナーは要事前申込・有料制で、講演会終了後に講師も出席する懇親会参加費を含む。同館7Fの「CLUB OZONE スクエア」を会場に、出席者らとの歓談が退館時間直前まで続いた。
次回のセミナーは8/26日(月)の夜、講師にオンデザインパートナーズ代表の西田司氏を迎えて行なわれる。
原田氏は1973年生まれ、隈研吾建築都市設計事務所、ホセ・アントニオ・トレスアーキテクツ(バルセロナ)、磯崎新アトリエを経て、原田麻魚氏と2004年にMOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIOを設立、現在に至る。事務所名の由来、幼少期を含む2011年頃までの経緯は、[TOTO-COM-ET]の連載インタビュー「淵上正幸のアーキテクト訪問記:マウントフジに登ってみる」に詳しい。
同セミナーの企画・コーディネーターであり、マウントフジ作品を初期の頃からみているという中崎隆司氏が提示したテーマ「空間・場・物性」にそって、《m3 / kg 》(2006)、《VALLEY》(2009)、《Tree house》(2009)、《PLUS》(2009)、今年竣工したばかりの《Seto》と《Mother's house》の画像などを投影しながら、約90分の講演を行なった(7/26)。
同セミナーは要事前申込・有料制で、講演会終了後に講師も出席する懇親会参加費を含む。同館7Fの「CLUB OZONE スクエア」を会場に、出席者らとの歓談が退館時間直前まで続いた。
次回のセミナーは8/26日(月)の夜、講師にオンデザインパートナーズ代表の西田司氏を迎えて行なわれる。
ラベル:
event
2013年7月26日金曜日
松屋銀座「ルイ・ヴィトン」改装中
久々に銀座中央通りを歩いていると、松屋銀座の一部黄色と白の格子柄というカラフルな幌で覆われていた(2日前の雨天時に撮影)。
工事案内と松屋の「中期経営計画」(2013~2015年度)の概要に関する今年4月のリリース(PDF)に拠れば、「GINZAスペシャリティストア」をコンセプトに全館でリニューアル工事中、9月にグランドオープン予定。此処で営業していたLOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)は、2フロアから3フロアに拡がるとのこと(現在は館内1、2Fの仮営業中)。
[fashionsnap.com]の5/22の記事によれば、この格子柄はヴィトン特有の「ダミエ・パターン」というらしい。
[fashionsnap.com]の5/22の記事によれば、この格子柄はヴィトン特有の「ダミエ・パターン」というらしい。
ラベル:
東京建築中MAP
2013年7月25日木曜日
ヨコミゾマコト × MAKI UEDA 「白い闇」展 開催中
紀尾井町のホテルニューオータニ ガーデンコート3階にある(株)岡村製作所のショールーム・オカムラ ガーデンコートショールームにて、7/23(火)よりオカムラデザインスペースR(ODS-R)第11回企画展が始まった。「建築家と建築以外の領域の表現者との協働」を基本コンセプトに、両者が協働することで初めて可能になる新たな空間創出を目指し、年1回開催している。
今回の展示タイトルは「白い闇」、企画建築家にヨコミゾマコト氏(aat+ヨコミゾマコト建築設計事務所代表)、協働者に「嗅覚のアーティスト」MAKI UEDA 氏を迎えた。
ODS-R企画実行委員会(委員長:川向正人氏)から「いま最も関心があり、挑戦してみたい空間・風景の創出」を求められたヨコミゾ氏は、日常の設計作業とは間逆に位置するような、「無限に広がる境界のない空間」をショールームの一角につくり上げた。
前回の平田晃久氏と塚田有一氏による展示「Flow_er」では、大きな水盤と植物に占拠されたスペースには、真っ白い壁が弧を描いてたてられ、作品空間は隠されて見えない。
・・・そもそも有限なこの地球上に、無限に広がる空間をつくり出すなど土台無理な話です。しかし物理的には不可能でも、人の持つ感性と創造力に頼れば可能かもしれません・・・(会場配布資料『「白い闇」に向けて ヨコミゾマコト』より)。
「何もない空間~Invisible white」創出の協働者としてヨコミゾ氏に指名されたのは、「嗅覚のアーティスト」のMAKI UEDA氏。慶應義塾大学環境情報学部でメディア・アートを学び、現在はオランダと日本に拠点を置き、香りを嗅覚に訴えかけるメディアと位置づけて、作品を発表している。東京では初の作品発表であり、ヨコミゾ氏とのコラボレーションも初めて。
体感型展示なので、細かい説明は避けるが、人ひとりが入れる程度の丸穴から場内に足を踏み入れると、何もない、真っ白い、静寂なる空間がそこにある。視覚はアテにならず、手を打ち鳴らすと独特の反響音がして、空間の果てがまるで掴めない。場内に照明はなく、出入口を含めて開口部は2カ所だけ。平衡感覚を失いそうになりながら、じりじりと歩を進めると、UEDA氏が用意した香りがふっと鼻腔を掠めていく。
下の画像の丸い穴は、出入口とは別のもう1つの開口部。会場を回り込んだ外側から撮影したもの。 本展のイメージにあわせ、UEDA氏は3つの香りを用意した。1つの空間内で混ざらないように配置し、香料の注入や空気排出のタイミングなど、精密を要した空調(空間)設計を、音楽の楽譜に例え、3つの香りが語りかけてくるよう、「香りの解像度」を上げるよう心がけたとのこと。
ポスターのビジュアルは、ヨコミゾ氏によれば「白い空間内に3色の香りを投じ、それが渦のように混ざっていく様子を表現したもの」(デザイン:姜 順花 Soonhwa Kang 氏)。
本展会場へ足を運ぶ前のアドバイスを3つ。
1.香水などはつけていかない
2.裸足は避け、靴下着用(必要な方には会場側でソックスの提供あり)
3.作品鑑賞は一人ずつが望ましいので、状況によっては入場制限がかかる
開廊時間は10-18時、会期は8/9(金)まで(7/28、8/3、4休館)。入場無料。会期中、シンポジウムやギャラリートークなども開催される。
今回の展示タイトルは「白い闇」、企画建築家にヨコミゾマコト氏(aat+ヨコミゾマコト建築設計事務所代表)、協働者に「嗅覚のアーティスト」MAKI UEDA 氏を迎えた。
ODS-R企画実行委員会(委員長:川向正人氏)から「いま最も関心があり、挑戦してみたい空間・風景の創出」を求められたヨコミゾ氏は、日常の設計作業とは間逆に位置するような、「無限に広がる境界のない空間」をショールームの一角につくり上げた。
前回の平田晃久氏と塚田有一氏による展示「Flow_er」では、大きな水盤と植物に占拠されたスペースには、真っ白い壁が弧を描いてたてられ、作品空間は隠されて見えない。
・・・そもそも有限なこの地球上に、無限に広がる空間をつくり出すなど土台無理な話です。しかし物理的には不可能でも、人の持つ感性と創造力に頼れば可能かもしれません・・・(会場配布資料『「白い闇」に向けて ヨコミゾマコト』より)。
「何もない空間~Invisible white」創出の協働者としてヨコミゾ氏に指名されたのは、「嗅覚のアーティスト」のMAKI UEDA氏。慶應義塾大学環境情報学部でメディア・アートを学び、現在はオランダと日本に拠点を置き、香りを嗅覚に訴えかけるメディアと位置づけて、作品を発表している。東京では初の作品発表であり、ヨコミゾ氏とのコラボレーションも初めて。
体感型展示なので、細かい説明は避けるが、人ひとりが入れる程度の丸穴から場内に足を踏み入れると、何もない、真っ白い、静寂なる空間がそこにある。視覚はアテにならず、手を打ち鳴らすと独特の反響音がして、空間の果てがまるで掴めない。場内に照明はなく、出入口を含めて開口部は2カ所だけ。平衡感覚を失いそうになりながら、じりじりと歩を進めると、UEDA氏が用意した香りがふっと鼻腔を掠めていく。
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2013.8.20 内部の画像2点を追加掲載します(2点共に、提供:株式会社岡村製作所)
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下の画像の丸い穴は、出入口とは別のもう1つの開口部。会場を回り込んだ外側から撮影したもの。 本展のイメージにあわせ、UEDA氏は3つの香りを用意した。1つの空間内で混ざらないように配置し、香料の注入や空気排出のタイミングなど、精密を要した空調(空間)設計を、音楽の楽譜に例え、3つの香りが語りかけてくるよう、「香りの解像度」を上げるよう心がけたとのこと。
ポスターのビジュアルは、ヨコミゾ氏によれば「白い空間内に3色の香りを投じ、それが渦のように混ざっていく様子を表現したもの」(デザイン:姜 順花 Soonhwa Kang 氏)。
本展会場へ足を運ぶ前のアドバイスを3つ。
1.香水などはつけていかない
2.裸足は避け、靴下着用(必要な方には会場側でソックスの提供あり)
3.作品鑑賞は一人ずつが望ましいので、状況によっては入場制限がかかる
開廊時間は10-18時、会期は8/9(金)まで(7/28、8/3、4休館)。入場無料。会期中、シンポジウムやギャラリートークなども開催される。
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exhibition
2013年7月24日水曜日
デザイナーの喜多俊之氏による、リノベーションの新しい形「RENOVETTA」
数多くのインテリアデザインを手掛けている喜多氏は、日本とイタリアを往復する生活を40年以上おこなっている。
日本とイタリアの環境の違いを見続けた喜多氏は、この問題の根本に日本の住宅の「暮らし」が関係していると考え、住宅をより良い空間に変化させるリノベーションの新しい形「RENOVETTA」を発表した。
喜多氏は「日本とイタリア、それぞれ第二次世界大戦の敗戦国であり、戦後復興を果たした両国で、イタリアは豊かな暮らしの環境を実現したが、日本は経済が発展しても豊かな暮らしの環境を実現できずにいる。
イタリアの住宅は人々の集うサロンであるのに対し、現在の日本の住宅は細かな部屋で区切られ、物があふれ部屋は納戸と化し、ホームインテリアデザインの発達が止まっている。そしてイタリアは優れたインテリアデザインが多い反面、日本はインテリアデザインの発展が止まっていることで、優れた日本国内の伝統工芸や家具製作が危機的状況になっている。
「暮らし」は生活文化と産業経済の土壌。内需拡大は暮らしの現場が良くならないと活気は生まれない。今回発表された「RENOVETTA」は間取りから住まいを見直すプロジェクト。壁で仕切られた部屋の間取りを全て取り払い、部屋の中心に人が集まる空間を設け、豊かな暮らしを実現する」と述べた。
既存のマンションをリノベーションをする際、壁がないことでコストが下がり、市販家具をコーディネートすることで、費用を抑えることが出来、床材等を高価なものにすることも可能。家具はオプションからも選択可能。家具を含めた金額でローンが組めないか検討中。
「RENOVETTA PROJECT」はリビングデザインセンター OZONE 5F 特設会場にて9月24日まで展示中。
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2013年7月23日火曜日
TOTOギャラリー・間「クリスチャン・ケレツ展 The Rule of the Game」
乃木坂にあるTOTOギャラリー・間にて7/19より「クリスチャン・ケレツ展 The Rule of the Game」が開催中(~9/28まで)。
スイスの現代建築家であるクリスチャン・ケレツ氏、日本初の個展。代表作品として、「フォースター通りのアパートメント(2003)」「壁一枚の家(2007)」「ロイチェンバッハの学校(2009)」などがあげられるが、今回の展覧会では近年取り組んだ5つの設計競技案のみをコンセプト模型と図面、CG画像や映像などで紹介したシンプルな展示構成。
単に美的感覚で生み出されたものではなく、諸々の条件を起点に空間や構造についての検討を繰り返すことによって結びついたデザイン過程の一部を見てほしいとのこと。
3F展示会場
近年取り組んだ3つの設計競技案の展示。
「ホルシム研究開発センター(2008)」
グリット上のスチールの中に数本の円柱を入れたスタディ模型。
円柱を用いて、光の通り道の検証をしたもの。
上の写真の模型を元にスラブの随所に円形の開口をつくり、下の階まで光が落ちている。
「ワルシャワ近代美術館(2006-2012)」
模型、映像のほか、実際のコンペでポーランド政府に提出したビジュアル資料の一部もあり、自由に見ることができる。
他3Fには14階建のオフィスビル「スイス・リー・ネクスト(2008)」の展示がある。
4F展示会場
2つの進行中のプロジェクトの展示。
写真手前は「パライゾポリスの公営住宅(2009–2014)」
「鄭州の高層ビル 第1・2案(2011/2012–2013)」
外部空間に張り巡らされた無数のテンションワイヤーはテントのような考え方でスラブにかかる荷重を配慮した上でこのようなデザインとなった。
展覧会初日は津田ホールにて関連の講演会も行われ、展示会場に展示されている作品の他、実作についての説明もあった。
また今まで手掛けた18作品を掲載した日本初となる作品集「クリスチャン・ケレツ 不確かな必然性(仮)」の発売も決定しており、本のデザインはケレツ氏がおこなった。発売は8月中を予定している。
スイスの現代建築家であるクリスチャン・ケレツ氏、日本初の個展。代表作品として、「フォースター通りのアパートメント(2003)」「壁一枚の家(2007)」「ロイチェンバッハの学校(2009)」などがあげられるが、今回の展覧会では近年取り組んだ5つの設計競技案のみをコンセプト模型と図面、CG画像や映像などで紹介したシンプルな展示構成。
単に美的感覚で生み出されたものではなく、諸々の条件を起点に空間や構造についての検討を繰り返すことによって結びついたデザイン過程の一部を見てほしいとのこと。
3F展示会場
近年取り組んだ3つの設計競技案の展示。
「ホルシム研究開発センター(2008)」
グリット上のスチールの中に数本の円柱を入れたスタディ模型。
円柱を用いて、光の通り道の検証をしたもの。
上の写真の模型を元にスラブの随所に円形の開口をつくり、下の階まで光が落ちている。
「ワルシャワ近代美術館(2006-2012)」
模型、映像のほか、実際のコンペでポーランド政府に提出したビジュアル資料の一部もあり、自由に見ることができる。
他3Fには14階建のオフィスビル「スイス・リー・ネクスト(2008)」の展示がある。
4F展示会場
2つの進行中のプロジェクトの展示。
写真手前は「パライゾポリスの公営住宅(2009–2014)」
「鄭州の高層ビル 第1・2案(2011/2012–2013)」
外部空間に張り巡らされた無数のテンションワイヤーはテントのような考え方でスラブにかかる荷重を配慮した上でこのようなデザインとなった。
展覧会初日は津田ホールにて関連の講演会も行われ、展示会場に展示されている作品の他、実作についての説明もあった。
また今まで手掛けた18作品を掲載した日本初となる作品集「クリスチャン・ケレツ 不確かな必然性(仮)」の発売も決定しており、本のデザインはケレツ氏がおこなった。発売は8月中を予定している。
2013年7月22日月曜日
Qusamura Window Gallery にて「植物と建築」展 開催中
六本木にある現代アートギャラリー[hiromiyoshii roppongi]の、芋洗い坂に面した空間に、このほど新たに「Qusamura Window Gallery」が誕生した。
「Qusamura Window Gallery」は、広島に昨年オープンした植物屋「叢 - Qusamura」と、建築家とのコラボレーションの場。ギャ ラリー[hiromiyoshii]のオーナーである吉井氏が、有名なアートコレクターから「叢」を紹介され、店主の小田氏のセンスに惚れこみ、「叢」の更なる魅力を引き出し、伝えるプロジェクトの場として、常設でスペースを設けた。
第一弾は、建築家の谷尻誠氏(SUPPOSE DESIGN OFFICE)を起用。企画展「植物と建築」が7/11(木)より始まっている。
「叢」店主の小田康平氏は、一般の市場では商品とみなされなかったもの、大量生産されていない1点ものの植物の中に、新たな魅力を見出し、世に送り出してきた。傷があったり、一部が枯れていたり、突然変異した多肉植物の中に、生命としての力強さや美しさを感じ取り、小田氏が云うところの『いい顔』をした植物を、それぞれの個性に見合った鉢とあわせて提案している。鉢は、茶器も手掛けている作家に依頼して焼いた特注品。
下の画像で例えると、右端のサボテンは、生長点異常により不思議な造形になったもの。(銘『竜神木綴化』)。その左隣のズッキーニに黄色い花が咲いたような植物は、ハシラサボテンに別種のサボテンを接ぎ木したもの。接ぎ木している先端のサボテンは、葉緑素が抜けてアルビノ化している(銘『黄金連山』)。
ほかにも親木としてたくさんの枝を切り取られたもの、頭頂部をえぐられて子吹きを促されたものなど、業界の従来の価値観では売り物には適さないとされてきた植物ばかり。だが、名付けられた銘からは、育ての親の深い愛情が感じられる。
「Qusamura」の〝Q〟は『Question』からとられている。「個性的な叢の植物たちに出合ったとき、『これ、なに?』と初めに不思議を感じ、〝?〟から叢の世界観に入ってほしい」という、小田氏の願いが込められている(「叢」公式サイト>理念(コンセプト)より引用)。
谷尻氏は今回、展示台をデザイン。
「あくまで主役は植物なので、その場にそっと在る程度でいいと考えた」と谷尻氏。植物が並ぶ波板状の天板や受ける台座は、塗装などせずに鉄の素材をそのままに。また「叢」の植物たちから感じた「ある種の違和感に見合う」什器にしたという。「見る人の目には、先ず植物が飛び込んできて、後になって『あれ? この什器、なんだかおかしいぞ』と気付く。つり合う筈がないのに、つり合っている状態。そんな『いい違和感』を表現した」とのこと。
会期終了日は未定だが、会期中に売れた植物は入れ替えがあり、植物も日々生長するので、初日の画とは異なる展示になっていく筈。ギャラリースタッフによれば、「搬入時から少し変化しているように見える」とのこと。また小田氏によれば、ハシラサボテンなどは現地では数メートルに生長するそうで、前述『黄金連山』は、その爆発的なエネルギーを先端部分が凝縮して受けているので、今後の変化が楽しみな鉢なのだそうだ。
什器の波板状の天板と、受ける台座は接点で溶接されている。実際のシーソーのように、天板上に置かれた植物の配置と重量で、支点の右と左がちょうどつり合うアイデアも当初はあったらしい。
7/11(木)のオープン初日には、小田康平氏と谷尻誠氏とのトークイベントも開催された。会場は立ち見も出る満員御礼。
トークの間、小田氏が何度も「カッコイイ植物」という表現を使っていた。氏の考え方、ターニング・ポイントとなったエピソードなどは、トークイベント会場にも足を運んでいたジャーナリストの加藤孝司氏によるインタビュー記事が詳しい([excite.ism] 20130.5.14掲出)。
「Qusamura Window Gallery」は、広島に昨年オープンした植物屋「叢 - Qusamura」と、建築家とのコラボレーションの場。ギャ ラリー[hiromiyoshii]のオーナーである吉井氏が、有名なアートコレクターから「叢」を紹介され、店主の小田氏のセンスに惚れこみ、「叢」の更なる魅力を引き出し、伝えるプロジェクトの場として、常設でスペースを設けた。
第一弾は、建築家の谷尻誠氏(SUPPOSE DESIGN OFFICE)を起用。企画展「植物と建築」が7/11(木)より始まっている。
「叢」店主の小田康平氏は、一般の市場では商品とみなされなかったもの、大量生産されていない1点ものの植物の中に、新たな魅力を見出し、世に送り出してきた。傷があったり、一部が枯れていたり、突然変異した多肉植物の中に、生命としての力強さや美しさを感じ取り、小田氏が云うところの『いい顔』をした植物を、それぞれの個性に見合った鉢とあわせて提案している。鉢は、茶器も手掛けている作家に依頼して焼いた特注品。
下の画像で例えると、右端のサボテンは、生長点異常により不思議な造形になったもの。(銘『竜神木綴化』)。その左隣のズッキーニに黄色い花が咲いたような植物は、ハシラサボテンに別種のサボテンを接ぎ木したもの。接ぎ木している先端のサボテンは、葉緑素が抜けてアルビノ化している(銘『黄金連山』)。
ほかにも親木としてたくさんの枝を切り取られたもの、頭頂部をえぐられて子吹きを促されたものなど、業界の従来の価値観では売り物には適さないとされてきた植物ばかり。だが、名付けられた銘からは、育ての親の深い愛情が感じられる。
「Qusamura」の〝Q〟は『Question』からとられている。「個性的な叢の植物たちに出合ったとき、『これ、なに?』と初めに不思議を感じ、〝?〟から叢の世界観に入ってほしい」という、小田氏の願いが込められている(「叢」公式サイト>理念(コンセプト)より引用)。
谷尻氏は今回、展示台をデザイン。
「あくまで主役は植物なので、その場にそっと在る程度でいいと考えた」と谷尻氏。植物が並ぶ波板状の天板や受ける台座は、塗装などせずに鉄の素材をそのままに。また「叢」の植物たちから感じた「ある種の違和感に見合う」什器にしたという。「見る人の目には、先ず植物が飛び込んできて、後になって『あれ? この什器、なんだかおかしいぞ』と気付く。つり合う筈がないのに、つり合っている状態。そんな『いい違和感』を表現した」とのこと。
会期終了日は未定だが、会期中に売れた植物は入れ替えがあり、植物も日々生長するので、初日の画とは異なる展示になっていく筈。ギャラリースタッフによれば、「搬入時から少し変化しているように見える」とのこと。また小田氏によれば、ハシラサボテンなどは現地では数メートルに生長するそうで、前述『黄金連山』は、その爆発的なエネルギーを先端部分が凝縮して受けているので、今後の変化が楽しみな鉢なのだそうだ。
什器の波板状の天板と、受ける台座は接点で溶接されている。実際のシーソーのように、天板上に置かれた植物の配置と重量で、支点の右と左がちょうどつり合うアイデアも当初はあったらしい。
7/11(木)のオープン初日には、小田康平氏と谷尻誠氏とのトークイベントも開催された。会場は立ち見も出る満員御礼。
トークの間、小田氏が何度も「カッコイイ植物」という表現を使っていた。氏の考え方、ターニング・ポイントとなったエピソードなどは、トークイベント会場にも足を運んでいたジャーナリストの加藤孝司氏によるインタビュー記事が詳しい([excite.ism] 20130.5.14掲出)。
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architecture,
art,
exhibition
2013年7月19日金曜日
岩沼「みんなの家」竣工式
インフォコム株式会社が、ITを活用し震災被災地を継続的に支援する目的で宮城県岩沼市に建設していた多目的施設、岩沼「みんなの家」が完成、竣工式が行われた(2013.7.10)
岩沼「みんなの家」は、「みんなの家」活動に共感した中田英寿氏がインフォコムと伊東氏を仲介、特定非営利活動法人がんばッと!!玉浦の方々と協力し実現した。
岩沼「みんなの家」は、1.農業とITの融合により、未来の農業を創出する場、2.若い人たちに地域の農業を継承する場、3.情報の発着拠点として誰もが気軽に集まり、ITを使って農業・食を楽しめる場、として建設された。
伊東氏は「みんなの家の趣旨は、(1)ここを使われる方々が心を通わす場所、(2)みんなで一緒になって考えて、一緒になって作る、(3)これから自分たちのまちをどうするか考える拠点の様な場所。岩沼「みんなの家」は農業をどう新しく再考するか考える人のためのもので(2)や(3)の意味合いが強い。インターネットを活用し、都会の消費者とダイレクトに繋がる新しい農業を興し、農業が素晴らしいものだと発信できる場所になる。」と述べた。
庭の造園費用には、伊東氏の中学時代の恩師である菅沼先生のご遺族や支援企業からの寄付が活用された。
岩沼「みんなの家」では岩沼、玉浦周辺で採れた野菜を販売する予定。
岩沼「みんなの家」は、「みんなの家」活動に共感した中田英寿氏がインフォコムと伊東氏を仲介、特定非営利活動法人がんばッと!!玉浦の方々と協力し実現した。
岩沼「みんなの家」は、1.農業とITの融合により、未来の農業を創出する場、2.若い人たちに地域の農業を継承する場、3.情報の発着拠点として誰もが気軽に集まり、ITを使って農業・食を楽しめる場、として建設された。
伊東氏は「みんなの家の趣旨は、(1)ここを使われる方々が心を通わす場所、(2)みんなで一緒になって考えて、一緒になって作る、(3)これから自分たちのまちをどうするか考える拠点の様な場所。岩沼「みんなの家」は農業をどう新しく再考するか考える人のためのもので(2)や(3)の意味合いが強い。インターネットを活用し、都会の消費者とダイレクトに繋がる新しい農業を興し、農業が素晴らしいものだと発信できる場所になる。」と述べた。
岩沼「みんなの家」は古い民家(農家)を縮小した様な形で、地元の方々による手作りの釜戸や土間があり、ここで食事をしたり、皆が集まりやすく誰でも自由に出入りできる佇まいになっている。
岩沼「みんなの家」の特徴の一つである庭の植栽は中央大学・石川幹子教授の監修で行われた。石川氏は岩沼出身で、復興支援に携わってきた。
建物を囲む緑は、居久根を再現したもの。石川氏は「玉浦地域では農家を北風から守る森・居久根があったが、津波で全て流されてしまった。これからは大きな居久根は出来ないが、幅1m位でも居久根が出来ることを証明し、居久根の再生モデルにしたい。」と述べた。庭の造園費用には、伊東氏の中学時代の恩師である菅沼先生のご遺族や支援企業からの寄付が活用された。
岩沼「みんなの家」では岩沼、玉浦周辺で採れた野菜を販売する予定。
■協賛 | ||
・株式会社LIXIL | ■設計協力 | |
・越井木材工業株式会社 | ・株式会社佐々木睦朗構造計画研究所 | |
・チャネルオリジナル株式会社 | ・株式会社エービル | |
・セントラル硝子株式会社 | ・中央大学 石川幹子 | |
・大光電機株式会社 | ・安東陽子デザイン 安東陽子 | |
・元旦ビューティ工業株式会社 | ・株式会社渋谷木材店 | |
・株式会社Bb Wood Japan | ■施工協力 | |
・田島応用化工株式会社 | ・株式会社熊谷組 東北支店 村岡憲司 | |
・フジワラ化学株式会社 | ・渡建 渡辺一申 | |
・株式会社タニタハウジングウェア | ・有限会社松建産業 松本一師 | |
・グローバル・リンク株式会社 | ・青陽建築設計工房 青陽孝昭 | |
・三井化学産資株式会社 | ・有限会社ブルーベリーフィールズ紀伊国屋 松山剛志 | |
・城東テクノ株式会社 | ・有限会社ウォーテックヤオヤ | |
・株式会社YAMAGIWA | ・特定非営利活動法人がんばッと!!玉浦 | |
・渋谷商事株式会社 | ・有限会社やさい工房八巻 | |
・フルール花の森 大泉淳子 | ・丸富工業株式会社 | |
・エルフの森 岩佐知子 | ・村松建築 | |
■協力 | ・一般社団法人茨城県建築士会 | |
・株式会社国代耐火工業所 | ・岩沼サポーターズの関係者 | |
・株式会社シンコー | ・認定NPO法人ロシナンテス | |
・富国物産株式会社 | ・東北大学の関係者 | |
・サイレントグリス株式会社 | ・東京大学の関係者 | |
・住友林業緑化株式会社 | ・岩沼市の関係者 | |
・株式会社ホンマ製作所 | ・岩沼市金曜絆の会 | |
・株式会社ユビレジ | ■企画協力 | |
・株式会社池商 | ・有限会社和快 | |
■資金協力 | ・レコテック株式会社 | |
・菅沼家一同 | ・合同会社エイトビー | |
・株式会社ニュースト | ・エスピーアール株式会社 | |
・アーキテクツ・スタジオ・ジャパン株式会社 | ||
・宮城学院同窓会 | ||
・RISTEX(社会技術研究開発センター) |
ラベル:
オープンハウス
2013年7月18日木曜日
夢だけど夢じゃなかった 八谷和彦個展「OpenSky 3.0 ―欲しかった飛行機、作ってみた―」
アーツ千代田 3331にて7月13日より、八谷和彦個展「OpenSky 3.0 ―欲しかった飛行機、作ってみた―」が開催している。
これは某アニメに登場する飛行機を実際に作って飛ばそうというプロジェクト。2003年にスタートしたプロジェクトは、グライダーによるゴム索曳航での試験飛行を行い、新たにジェットエンジンを搭載した機体を制作し試験飛行の準備段階にある。
会場にはグライダーM-02とジェットエンジン搭載機M-02Jが展示されている。
M-02
M-02J
シミュレーターではM-02、M-02Jのフライトを疑似体験できる。(体重制限有)
会場内のモニターでは、OpenSkyのこれまでの活動記録や練習風景の動画を上映。これまでの活動を知らない方でも楽しむことが出来る。
会場には飛行機のほか、八谷氏が手掛けたアート作品や、八谷氏が参加している、「なつのロケット団」による「すすめ!なつのロケット団」が展示・開催されている。
「すすめ!なつのロケット団」では、「なつのロケット団」によるロケットエンジンやロケット開発の資料、これまでのロケット打ち上げの記録映像を展示している。打ち上げに失敗した際のロケットの部品等も展示されており、こちらも見所の多い展示となっている。
関連展示として、八谷和彦氏と、天才編み師 203gowによるコラボレーション「momoko×203gow ~coming soon もうすぐ来る世界~」が1Fアートダクトにて展示中。
9月16日まで
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