2011年11月30日水曜日

東京都市大学建築学科・如学会 建築100人展2011

今年で開催6年目になる、東京都市大学建築学科の卒業生の活動を紹介する「建築100人展」が11月20~22日開催された。また3月11日の東日本大震災についての展示「考・震災展」の併せて開催された。






21日には東京都市大学TCU世田谷祭シンポジウムプログラムとして「考・震災シンポジウム」が開催され、「考・東日本大震災 -わたしたちは震災から何を学ぶか?-」をテーマに、東日本大震災の特質と課題、復興まちづくりへの動きについての発表を行った。


22日には建築ジャーナリストの淵上正幸氏による「高松宮殿下記念世界文化賞の建築家たち-世界をリードするスーパースター・アーキテクト」講演会が行われた。

2011年11月28日月曜日

いえつく設計による、西荻窪の店舗兼住居 オープンハウス

<写真提供:いえつく>(※一部KENCHIKU編集部の撮影による写真を含む)
外観と出入口部分。


2階階段ホール。床には鉄道の枕木が使用されており、年月を感じさせる質感が心地よい。

2階リビング部分。奥のキッチンを経由して、店舗部分へと繋がる。
梯子はロフト部分へ、階段は屋上テラスへと続いている。
 店舗部分。施主夫人のネイルサロン(Ricetto 伊語で隠れ家)となる予定。
店舗の外側・内側から撮影した様子。
 1階部分、玄関に備え付けられた靴箱。ベンチやテーブルにもなるという。
 玄関を入ってすぐ脇の寝室。将来は子供部屋も兼ねる予定とのこと。
(※写真ではプロジェクタ稼働中)
 1階部分より見上げた様子。
 
紹介するのは、西荻窪の駅近くに建つ店舗兼住居である。設計は「いえつく」という6人からなるクリエーター集団。彼らの7個目のプロジェクトとなる。

1階部分は寝室、2階部分は店舗兼リビングとして設計された。あえて2階部分を店舗としたのは、人の流れを1階部分で終わらせずに2階部分まで「招き入れる」ため。積極的に人と繋がることを仕掛けたいとのこと。玄関から店舗までの通路を土足可能としたことによって、家の内部と外部の中間層のようなラフに開かれた空間となった。玄関脇に添えられたベンチが日本家屋の縁側のようにも感じられた。通路部分は開口部の多い吹き抜けとなっており、1階の土間の敷石や2階の床に使われた鉄道枕木(オーストラリアの線路で実際に使われていたもの)も、内外部の緩やかな連続性を表現するのに欠かせない要素と言えそうだ。訪問者にくつろいでもらうために外部的なしつらえを積み重ね、さらにSET*という体感温度による温熱環境の検証も行ったそうだ。小さな沢山の仕掛けで、通りがかった人が気軽に入れるような開放的なスペースとなるそう。
 工事中に掲げたメッセージボード。
 地域の人々より寄せられたたくさんのメッセージ。
 
今回は「通りに住まう」をテーマに、地域とのコミュニケーション―「ご近所付き合いのデザイン」に視点が置かれた。

昔からその地域に住む人々にとって、新しく越してきた家族の人物像は多かれ少なかれ気になるところ。また工事期間中の騒音等が問題となり、入居前の時期から住民間のコミュニケーションに壁が出来てしまう例も少なくないという。

いえつくでは家が完成するまでの期間を、新しい住み手と地域コミュニティとが交流を深める期間と捉え、(建築には欠かせない)建築計画のお知らせ看板や地鎮祭、養生シートで閉じている期間等を、近隣に住む人々と積極的に関わるチャンスにつくり変えた。2階部分で施主夫人がオープン予定のネイルサロンが既に近隣の人々からの予約がすでに入っていることからも、その効果の程が伺えるのではないだろうか。*コミュニケーションデザインはPEA...というデザインユニットと協働。


都市での孤独感が問題となる昨今、コミュニティデザインの重要性が改めて問われている。問題への回答として、今後もコミュニケーションを重ねていくことによって“都市の縁側”のような存在となればと、設計担当者は語った。

2011年11月21日月曜日

トステム財団 都市・建築セミナー2011

11月18日、トステム財団主催の都市・建築セミナー2011「フランシーヌ・ホウベン(メカノー):環境を構築する」が新宿明治安田生命ホールにて開催された。


1997年の「デルフト工科大学図書館」から進行中のプロジェクト「ウェイ・ウ・イン芸術センター」などの作品を動画をまじえながら話をされた。4回目の開催となる本セミナーは初の女性建築家によるもので、会場の女性から「女性として強みなどあったら教えてください」という質問もあがった。

2011年11月11日金曜日

JAPANTEX2011

社団法人日本インテリアファブリックス協会は東京ビッグサイト/西ホールにて、「第30回JAPANTEX2011」が開催された。(2011.11.9~11.11)
今回のテーマは「Good day,Good style ~インテリアで できること~
国内外から156社が出展した。
今回の展示ブースで目を引いたのが、東リブース。
ほとんどのブースが通路に対して直角に商品を展示している中、巨大な傾斜でブースを構成した。
この傾斜は、南禅寺の大屋根をイメージしたもの。


内部は展示ブースでとは思えない贅沢な作りになっていた。


来年発売予定の「発電床」床材の展示では、実際にLEDを点滅させることが出来た。(↓ここを踏む)


LEDが点滅(動画)


「発電床」床材は、外部電力を一切必要とせず一歩の歩行でLED100~200球の点滅が可能。

2011年11月10日木曜日

『第11回 AGCstudioデザインフォーラム』開催    オープン1周年記念パーティーも


京橋にあるAGCstudioにて、第11回目となるデザインフォーラムが開催された。昨年1016日のオープンから早1年が経ち、デザインフォーラムの後には1周年記念の祝賀パーティーも開催された。

記念すべき1周年記念のフォーラムで講師を務めたのは、AGCstudioの設立当初からプロジェクトに深く関わった、太田浩史氏(建築家、東京大学生産技術研究所講師)、乾久美子氏(建築家、東京芸術大学准教授)、松村秀一氏(東京大学大学院教授)、清家剛氏(東京大学准教授)の4名である。乾氏、太田氏、清家氏、松村氏の順に、最近のプロジェクトや活動の紹介を通して転換期にある日本建築界について熱く語った。
AGCstudioでは今後も様々なセミナーや展示会が予定されている。


■開催中・今後開催予定のイベント
・「AGC studio Exhibition No.02 INSULATION ~遮蔽~ それでもガラスが透明なわけ」

・企画展「INSULATION~遮蔽~ それでもガラスが透明なわけ」
テクノロジーセミナー&アーティストトーク「Around Arts

2011年11月8日火曜日

石巻・長清水・南三陸町

11月6・7日にLDSP復興支援フィールドワーク事前調査に同行した。
仙台から三陸自動車道を通り、北上川から太平洋に向かう。
北上川河口近くにかかる橋(先日再開通)横に多くの児童が犠牲になった大川小学校がある。

慰霊に訪れる人が絶えなかった。
被災前周辺には多くの住宅が建っていたが、今は瓦礫があるのみ。

北上町十三浜では橋が落ち、新たな迂回路が出来ている。




南三陸町


長清水


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海岸線は全て被害を受けていた。
現状は瓦礫撤去。石巻は漁港関連施設が再開。

震災から8ヶ月が過ぎ、復興へ向かって動き出したところもあるが、殆どの地区がその状態にまでいっていない。

2011年11月7日月曜日

TOTOギャラリー・間「311 失われた街 展」

TOTOが企画運営するTOTOギャラリー・間にて「311 失われた街 展」が11/2より開催。
今回は特定の建築家の展覧会ではなく東日本大震災3.11の展覧会。

被災前の街並みを再現した模型展示(「失われた街」の復元模型)と壁面に3.11が引き起こした「事実」の展示(「311 SCALE」)という極めてシンプルな展示の構成となっている。


3F会場


岩手県、宮城県、福島県の各都市から大きな被害を受けた14の街区2500㎡のエリアを1/500模型で復元。あわせて、土地柄・被災状況・地図・被災前後の航空写真が記載されている。


模型はいくつかの大学13の研究室が共同で制作したもので、細部のディテールまで丁寧に作り上げられている。


3Fガラス面には新聞社から借りた報道写真を投影。
中庭には水がはられている。


4F会場
奥部では「311 SCALE」をタッチパネル操作し、スクリーンで閲覧することができる。



展覧会は12/24まで。

2011年11月4日金曜日

トラフ建築設計 「ガリバーテーブル」

東京ミッドタウンで行われているデザインイベント「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH」

芝生広場内にはトラフ建築設計事所による長さ50mの巨大なテーブル『ガリバーテーブル』が設置された。

緩やかな斜面の芝生広場に水平線を引くように設置されたテーブルは、高低差を徐々にテーブルの高さが変化し、場所によって天板がベンチやテーブル、屋根へと変わる。
当イベントは、11/6(日)まで。