2018年4月27日金曜日

三栄建築 「北沢住宅計画」 オープンハウス



東京都世田谷区北沢に上棟した、三栄建築設計 保坂 裕信(アンズ・デザイン・ワークス株式会社所属設計の「SMALL HOUSE TOWN」のオープンハウスへ。

「北沢住宅計画」とは、魅力的な住環境の提案をすることと、リアリティーを持ちながらも革新性も兼ね備えた設計・デザインができる建築家の育成、支援を目的として 2016 年に一般公募した「三栄建築設計住宅設計競技 北沢住宅計画」の最優秀賞受賞者の作品と同様の審査条件で選ばれたグループ会社内の作品、合計4区画分を世田谷区北沢に実際に建築し、分譲住宅として売り出す計画のこと。

設計競技で募集・選考した受賞作品の基本設計・デザインをもとに東京 23 区内に分譲住宅として建設し、完成後に一般顧客に販売をするという例はこれまでなく、日本初の試みになる。(メルディア下北沢第Ⅰ期全3棟「SMALL HOUSE TOWN」より抜粋)


(上写真のみ提供:三栄建築設計)

緑と共に生活する新しい分譲住宅がコンセプトとなっており、外部空間である庭の緑と内部空間である部屋の白のコントラストが特徴的。1年後には植栽が成長し季節の移り変わりなども楽しめるであろう。


▲B棟リビングからの窓

▲B棟階段小窓
いたるところに切り取られた窓からは緑が見える。



天井高が3m近くあるリビングダイニングは半層吹抜けの空間。大きく梁が見え、寝室や子供室とは雰囲気ががらりと変わる。








▲外部で使われる照明を内部でも使用           ▲選び抜かれたスイッチ

細部までディテールにこだわりが伺える。

それぞれの棟で2種類の高さのルーフバルコニーが計画されており、はしごでお互いを行き来できる。バーベキューや昼寝、夜景鑑賞など、多目的に利用する事ができそうだ。起伏のある土地を活かした眺望は都心とは思えないほどで、ゆっくりと時間が流れる街の良さを身体いっぱいに感じることができる。風が吹くと非常に心地が良かった。


適所に配置されたトップライトは、ルーフバルコニーと2Fとの連続感を演出。キッチンで料理をする姿を上からのぞき込むこともできる、遊び心が満載である。


空間を縦につなげる階段は光を届ける役割も。



収納も設けられた開放的なキッチン。リビングダイニングを挟みながらも庭の緑まで視線が抜ける。


3棟同じ要素で全体を構成するのではなく、11棟の形・プラン・庭などの要素が全て異なる「個性」を持ち、その異なる要素が寄り添い全体を構成している。11棟がそれぞれの特徴や個性を保有しながら集まる事で、3棟で1棟のような不思議な全体像を演出。3棟を同時に設計する事で、通常の1戸建て住宅では作り出せない魅力的な空間が生まれたのではないだろうか。



▼メルディア下北沢共通概要
所在地 :東京都世⽥⾕区北沢1-12 以下未定
交通  京王井の頭線「池の上」駅 徒歩5
     ⼩⽥急⼩⽥原線「東北沢」駅 徒歩7
     京王井の頭線 ⼩⽥急⼩⽥原線「下北沢」駅 徒歩12
総区画数:4区画
権利  :所有権
用途地域:第1種低層住居専⽤地域
建ぺい率:50%
容積率 :150%
道路  :位置指定道路 法42 1 5号 幅員4.554.66m
学校区 :池之上小学校 徒歩約4分 富士中学校 徒歩約12
設備  :電気、ガス、給⽔、排⽔、換気、警報(住宅⽤⽕災警報機)、ガス温⽔床暖房
売主  :株式会社三栄建築設計 東京都新宿区西新宿1-25-1新宿センタービル32F
宅地建物取引業   :国土交通大臣(3)第6876
一級建築士事務所  :東京都知事 第43518
建設業(建築工事業):東京都知事(特-29)第111447
建設業(土木工事業):東京都知事(般-26)第111447
販売会社      :株式会社三栄リビングパートナー東京都杉並区荻窪5-30-16 MTCビル8F
           TEL 03-5347-9033

▼新築分譲戸建て一期物件概要
販売時期:2018519 (予定)
販売戸数:3棟(B区画・C区画・D区画)
販売価格:未定
敷地面積:B区画 115.99㎡(35.08坪)
     C区画 100.01㎡(30.25坪)
     D区画 100.02㎡(30.25坪)
延床面積:B区画 94.73㎡(28.65坪)
     C区画 93.51㎡(28.28坪)
     D区画 95.13㎡(28.77坪)
構造・工法:在来軸組⼯法2F建て、基礎:ベタ基礎
完成予定時期:20184⽉末予定
引き渡し時期:要相談
情報更新日  :2018426
次回情報更新日:2018510

詳細は、以下を参照のこと。

2018年4月25日水曜日

日建設計イラストレーションスタジオ展『DRAWN TO ARCHITECTURE』



日建設計東京ビル1Fギャラリーにて、49日(月)より日建設計イラストレーションスタジオ展『DRAWN TO ARCHITECTURE』が開催中。




 
原画を中心に100点を超える手描きイラストレーションが、会場いっぱいに広がる。設計者のイメージスケッチからペン画、着彩、完成というプロセスも原画で展示、現場の臨場感が満載。




また、日建設計118年の歴史の中で、絶えることなく脈々と受け継がれた手描きの伝統、歴史も同時に紹介されている。




イラストレーターの作業スペースも展示。
卓上には消しかすがあったり、飲料水のペットボトルがあったりと現場のリアルが伝わってくる。



▲修正ペンの修正跡。原画だからこそのもの。



  
 ▲ラフスケッチ、人、木と建物、着彩とレイヤーを分けてプロセスを表現している。




▲広範囲の鳥瞰も細かく再現されている。




設計会社のインハウスイラストレーターの制作する作品は、守秘義務であったり、設計段階途中の絵であったりと様々な理由により滅多に公開されることがない。本展では普段見られないイラストレーターたちの多彩な技術と業の詰まった作品が7つの展示により感じることができる。展示は531日(木)まで。






DRAWN TO ARCHITECTURE
会 期:201849日(月)~531日(木)
時 間:910-1700(月-金) 1100-1700(土) 日祝休館(入場無料)
会 場:日建設計東京ビル1Fギャラリー(東京都千代田区飯田橋2-18-3
問合せ:日建設計広報室 tel.03-5226-3030 fax.03-5226-3044

http://www.nikken.jp/ja/news/20180220_2.html

2018年4月20日金曜日

オカムラ 赤坂インターシティAirに新ラボオフィス「CO-Do LABO」開設を発表

4/12(木)株式会社オカムラ(代表取締役 社長 中村 雅行)は、東京都港区の赤坂インターシティAirに、新しいラボオフィス「CO-Do LABO」の開設を発表。同時に「CO-Do LABO内に共創空間「Sea」の移設を発表した。
※同社は、20184月より社名を「株式会社オカムラ」に変更。
今回開設された新しいラボオフィス「CO-Do LABO」は、考えて行動することを目的とした造語「考動する」から名付けたクリエイティブな働き方を検証するオフィス。

多様でクリエイティブな働き方に即した最新のオフィス家具だけでなく、勤務制度改革ダイバーシティ推進、ITツールの活用を通して社員の力や組織の力を最大限に高める検証を実践し、コミュニケーションや提案力の向上を促進することで社会に貢献することを目的としている
また、20155月に開設した共創空間Open Innovation Biotope “Sea”も移転し、運営再開する予定。

共創空間は、オカムラが2016年に発足したはたらくを考える活動「WORK MILL(ワークミル)」の一環で東京・名古屋・大阪の3大都市にて運営。定期的なイベントやセミナーを通じて社内外のステークホルダーとともに「はたらく」を考え共創することを目的としている。
ラボオフィス「CO-Do LABO」の特徴
オカムラは社員の力や組織の力を最大限に高めるため、2016年に発足したはたらくを考える活動「WORK MILL(ワークミル)」を中心とした働き方改革を実践中。

より生産性高く、より健康的に働くために、業務をいかに効率化し、それによって生まれ時間をどのように有効活用するかを、一人ひとりが主体的に考えながら行動していく「考動」をコンセプトとし、ワーカーが一丸となって「ともに」「考動する」ためのラボオフィスとして開設した。
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ラボオフィス「CO-Do LABO」概要         ※見学は予約制
所在地:東京都港区赤坂1-8-1 赤坂インターシティAir 13F
面積:1380㎡ (共創空間「Sea」を含む)
ワーカー数:150
入居部門:営業部門、空間設計部門、マーケティング部門
               (研究部門含む)
http://workmill.jp/sea/

スキーマ建築計画「ドシー五反田(℃五反田)」内覧会

五反田に4/20(金)よりオープンするカプセルホテル「ドシー五反田(℃五反田)」の内覧会へ。「ドシー」は、トランジットサービスを提供するナインアワーズの新しいサービスで、独自のサウナと睡眠に特化した施設。元々カプセルホテルだった建物のリノベーションで、設計をスキーマ建築計画、サイン&グラフィックデザインを廣村デザイン事務所が手がけ、アドバイザーとして柴田文江氏を起用している。12月にオープンした恵比寿に続き、2店舗目。
従来のカプセルユニットを活かしてリユースし、そこに独自のサウナサービスであるロウリュとウォームピラー(冷水)を加え、新たな空間をデザインした。サウナのみでも、カプセルホテルで1時間~の仮眠、宿泊での利用もできる。
1F レセプションスペース
海外からの利用者も考慮して、大型スーツケースを収納できるスペースも設けている。
恵比寿に続き「ドシー」のコンセプトカラーであるベージュと赤錆色を採用。
前回は浴室まわりにFRPを使用したが、今回はベージュレンガ・釉薬レンガ・ガラスの組み合わせで構成をしている。レンガは、水場で使っても問題のない頑丈なものを使用。

B1F サウナスペース
本場フィンランドに倣い、室温は高めの90度前後に管理、熱したサウナストーンに客自身がミント水をかけてじんわりと蒸気浴を楽しむ“ロウリュ”を体験できる。クールダウンには水風呂ではなく、体に沿って静かに流れる水流に包まれるような浴び心地が特徴のTOTOのウォームピラーを4段階の水温で用意。またサウナスペースから1Fに続く階段で出られる、外気浴エリアも設けている(“外で涼む”というのもフィンランド流。現地だと路上にタオル1枚姿で涼んでいる様子が普通に見られるようだが、ここではさすがに目隠しはされている。)
2~6F カプセルスペース
7F ラウンジ
宿泊者は、ここで休憩することができる(電源完備、1Fで飲み物のみ販売)。
男女利用可能な恵比寿と異なり、男子専用となる五反田。従来店舗の仕上げをそぎ落とし、むき出しのままの状態にするという大胆な提案で、保健所の確認検査の際には“完成前に呼ばないでください”と言われるほどの荒々しいデザイン。
担当者も“やりすぎじゃないか?”と心配したようだが、荒々しい壁面にポップなサインが入ったり、レンガが入ることで空間が引き締められているようにも思う。

2018年4月9日月曜日

東京大学総合図書館本館改修

東京大学で進行中の総合図書館改修で一部工区の引渡前に現場説明会が行われた。
90年前の図面を読み解き、可能な限り当時の建材を再利用し施工当時の空間を再現しながら現在の仕様に合う改修が行われている。
入口正面には3階まで続く大階段があり、トップライトからの光が柔らかく室内を照らしている。改修作業中だったので階段を上ることは出来なかった。
1階にある記念室は戦時中に学徒出陣結成式が行われる等、東京大学の歴史に残る場所である。
床のチーク材は現在入手困難なため当時の建材を再利用し、足りないものは他の部屋で使用していた同年代のものを使用。
天井の照明器具は写真を見ながら復元。中央の照明を囲んでいる小さいものはブラケット照明として単体で使用できる。
ブラケット照明として使用。
緞帳の金具

大階段を上がった3階は以前図書館が閉架だった時の受付だった場所。
階段の上は吹抜になっていて、開口部から入る光が室内を明るく照らす。
照明器具は1階記念室の照明器具に似ているが違うものがついている。
閲覧室は防音のため床材をカーペットに変更。空調を床からにしたことで結果的にオリジナルの状態で復元出来た。壁や天井は改修作業で重なった壁の色をはがしていきオリジナルの色を確認しオリジナルの色に戻した。空調は床から吹き出しにし、意匠に影響の無いようにした。
天井は現在の建築基準に変更しているが、保存と次回改修(100年後?)に設計者が施工当時の状態が分かる様にとの配慮から一部窓際の天井を竣工当時オリジナルと同じ木下地としている。
窓際の天井部分がそうだが、見た目では分からない。

4階吹き抜け部分はコンクリートと同じ扱いになる高強度ガラスを使用して吹き抜け部分を囲んでいる。人がぶつかっても大丈夫なくらいの強度があとのこと。
トップライトを囲む格子天井の部材は当時のものを使用。
柱の木材も当時のものを使用しているが、傷んでいる箇所も多かったとのこと。

5階トップライト最上部。上下のバーは窓清掃の際に安全帯を取り付けるもの。

最上階から地下へと移動。
図書館新館とは地下1階でつながっている。
地下から見た傾斜が本館入口正面の階段になる。(赤い丸の部分)
正面玄関階段の一番上だけ色が違うが、ここにエキスパンションジョイントが設置されていて、一番上の新しい石が本館、古い石が新館になる。
新館と本館のB1GLが違い、接続を解消するのに苦労したとの事。
地下の窓は雨かかりがないのでサッシは当時のものを使用。内側に新しい窓を設けて防火に対応している。

4月からは新たな改修が始まる。
改修開始から既に4年が経過。改修終了するまで数年がかかる。