2017年1月20日金曜日

TOTOギャラリー・間「堀部安嗣展 建築の居場所」プレス内覧会

TOTOギャラリー・間にて1月20日(金)より開催される展示会「堀部安嗣展 建築の居場所」のプレス内覧会が開かれた。


会場4階では、昨年日本建築学会賞(作品)を受賞した「竹林寺納骨堂」や「阿佐ヶ谷の書庫」を含む14作品で構成された約30分間の短編映画が上映されている。

解説する堀部氏

 
堀部氏は出来上がった建築は、静かで制作過程での苦労を感じさせたくないとする一方、本展では制作のプロセスや実際に建築に触れているお施主様へのインタビューも収録し、映像として上映することで、写真や模型で完成品を展示するよりも建築の「本来のすがた」を最も表現できると気づいたという。

会場4階上映スペース

3階の展示スペースには、処女作である「南の家(1995年)」、「ある町医者の記念館(1995年)」から近作・新作までの1/100サイズの模型やスタディ模型が中央に時系列順に展示されている。


中央の模型展示の周りには堀部事務所にて実際に使っているという椅子も準備されており、展示されている模型をアイレベルで鑑賞することができ、スタディ模型に関しては実際に手に取って見ることができる。


また堀部事務所の打ち合わせスペースで実際に使われているテープルや椅子、照明や設計道具なども展示されており、日々作品が生み出されている事務所の雰囲気を感じられる展示となっている。



他にも4階の短編映画に登場する洋菓子店「イヴェール・ボスケ」の店主 河村氏がチョコレートで作った1/100建築模型や、2017年秋に就航予定のクルーズ船「せとうちクルーズ船 guntû(ガンツウ)」の模型など見どころの多い展覧会となっている。




堀部氏は、建築に携わる人もそうでない人も本展をくつろいで見て欲しいと話した。


展示は1月20日(金)~3月19日(日)まで(月・祝日休館)
詳細はhttp://www.toto.co.jp/gallerma/ex170120/index.htm

2017年1月16日月曜日

資生堂ギャラリーにて「吉岡徳仁 スペクトル」 開催

1月11日、資生堂ギャラリーにて開催されている「吉岡徳仁 スペクトル」のプレス内覧会へ。

デザイン、アート、建築など、幅広い領域において、自由な着想と実験的なテクノロジーから作品を生み出す吉岡氏の新作は、「スペクトル」と名付けられたインスタレーション。本展では、プリズムでつくられた彫刻から放たれる虹の光線によって生み出された光を体験することができる。
 ▲真っすぐに伸びる光線は、フロアに届くと心地よく揺らいでいた。
これは、絶えず変化する「自然の光」を表現しているのだそう。

神秘的な光を生み出すのは、空間の壁面に取り付けられた200個のプリズムガラスの彫刻。
そこに光が交わり合うことにより、放たれた自然の光が数千の虹の光線となり、空間全体に輝きを放つ。
▲三角柱状のプリズムガラスと光が交ざることで
普段は目に見えない色鮮やかな太陽の光を再現している。
▲内覧会で展示作品の説明をする吉岡氏。
「自然の光を超える美しいものはないといつも感じてきた」と語る。

また、今回のもう一つの新作「KATANA」は、2002年に制作され、2011年パリのオルセー美術館でリニューアルプロジェクトのためにコレクションされたガラスのベンチ「Water Block」に続くガラスの作品。このガラスは日本古来の技術でつくられており、プラチナのモールドによって生み出された水面のような造形が魅力で、それはまるで日本の刀のよう。三角形の無垢のガラスによって、自然が生み出す美しさを表現し、水の塊の彫刻のように、透明な力強い造形を現している。
▲新作のガラスのベンチ「KATANA」
▲この水面のような模様は、各作品ごとに異なった表情を見せるのだそう。

「光と共に生み出される時間を知覚化することで、物質的なものから解放され、光と一体化することで、感覚の中に存在する自然観の本質を見ることができる」と吉岡氏。この機会に、神秘的な世界観を体感してみては。





【開催概要】
吉岡徳仁 スペクトル ― プリズムから放たれる虹の光線
会   期:2017年1月13日(金)~3月26日(日)
開館期間:11:00~19:00(日祝~18:00)
休 館 日 :月曜日
会   場:資生堂ギャラリー
住   所:東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビルB1F