会場4階では、昨年日本建築学会賞(作品)を受賞した「竹林寺納骨堂」や「阿佐ヶ谷の書庫」を含む14作品で構成された約30分間の短編映画が上映されている。
解説する堀部氏
堀部氏は出来上がった建築は、静かで制作過程での苦労を感じさせたくないとする一方、本展では制作のプロセスや実際に建築に触れているお施主様へのインタビューも収録し、映像として上映することで、写真や模型で完成品を展示するよりも建築の「本来のすがた」を最も表現できると気づいたという。
会場4階上映スペース
3階の展示スペースには、処女作である「南の家(1995年)」、「ある町医者の記念館(1995年)」から近作・新作までの1/100サイズの模型やスタディ模型が中央に時系列順に展示されている。
中央の模型展示の周りには堀部事務所にて実際に使っているという椅子も準備されており、展示されている模型をアイレベルで鑑賞することができ、スタディ模型に関しては実際に手に取って見ることができる。
また堀部事務所の打ち合わせスペースで実際に使われているテープルや椅子、照明や設計道具なども展示されており、日々作品が生み出されている事務所の雰囲気を感じられる展示となっている。
他にも4階の短編映画に登場する洋菓子店「イヴェール・ボスケ」の店主 河村氏がチョコレートで作った1/100建築模型や、2017年秋に就航予定のクルーズ船「せとうちクルーズ船 guntû(ガンツウ)」の模型など見どころの多い展覧会となっている。
堀部氏は、建築に携わる人もそうでない人も本展をくつろいで見て欲しいと話した。
展示は1月20日(金)~3月19日(日)まで(月・祝日休館)
詳細はhttp://www.toto.co.jp/gallerma/ex170120/index.htm