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2020年8月17日月曜日

8/22リニューアルオープン、スキーマ建築計画内装設計「黄金湯」

老朽化に伴う改修工事が進められていた、東京・墨田区錦糸町にある創業88年の銭湯「黄金湯」が8/22にリニューアルオープンする。(写真はオープンに先駆け、開催された8/4に内覧会時に撮影したもの)
「黄金湯」は墨田区太平、オリナス錦糸町の近くにある銭湯であり、東京の下町エリアを代表する銭湯「大黒湯」の姉妹店。新しい銭湯のかたちを常に追い求めるオーナーの新保夫妻は、新しい「黄金湯」では、グローバルでありながらローカルな“グローカル銭湯”を作りたいとの思いで、総合プロデュースをアーティストの高橋理子氏、内装設計をスキーマ建築計画の長坂常氏に依頼をし、今回の改修工事が進められた。
工事中は、新型コロナウィルスの影響を受け、姉妹店「大黒湯」の経営状況は逼迫。黄金湯の改装工事にも苦難が訪れたが、クラウドファンディングで多くの支援を受け、オープンする運びとなった。
内装設計を担当したスキーマ建築計画の長坂常氏。
内装設計では、銭湯に必ず存在しなければならない男女の境界に着目し、訪れた人がその境界(天井高5000㎜弱のスケルトン空間に、高さ2250㎜の壁を設定)に思いを寄せるようなデザインがされている。老若男女が皆同じように一日の疲れを洗い流す銭湯での出来事が特別なものとなるよう思いを込めた。

脱衣所に入ると、銭湯の掛け声「お~い」を模した巨大なのれん(デザインは、美術家でアーティストの田中偉一郎氏)。
浴場の壁絵は、『きょうの猫村さん』のほしよりこ氏が担当。下町の江戸を舞台に「黄金湯」を交えた絵巻物図を描いた。
洗い場には、一つだけ越境してしまったという遊び心のある手すりも。
男性サウナの水風呂(水曜日のみ女性と入れ替わり)は、もともと火焚き場だったスペースを活用。生まれ変わり、神秘的な空間となった。
温まった身体を休めるために、屋外スペースの椅子に腰を下すと、銭湯ならではの煙突の風景が広がる。
エントランスには、コミュニティスペースとしてのビールも飲める番台バーを設置。 
DJブースが併設され、風呂上がりのリラックスした時間を過ごすことができる。
8/22(土)よりオープン。

2018年4月9日月曜日

東京大学総合図書館本館改修

東京大学で進行中の総合図書館改修で一部工区の引渡前に現場説明会が行われた。
90年前の図面を読み解き、可能な限り当時の建材を再利用し施工当時の空間を再現しながら現在の仕様に合う改修が行われている。
入口正面には3階まで続く大階段があり、トップライトからの光が柔らかく室内を照らしている。改修作業中だったので階段を上ることは出来なかった。
1階にある記念室は戦時中に学徒出陣結成式が行われる等、東京大学の歴史に残る場所である。
床のチーク材は現在入手困難なため当時の建材を再利用し、足りないものは他の部屋で使用していた同年代のものを使用。
天井の照明器具は写真を見ながら復元。中央の照明を囲んでいる小さいものはブラケット照明として単体で使用できる。
ブラケット照明として使用。
緞帳の金具

大階段を上がった3階は以前図書館が閉架だった時の受付だった場所。
階段の上は吹抜になっていて、開口部から入る光が室内を明るく照らす。
照明器具は1階記念室の照明器具に似ているが違うものがついている。
閲覧室は防音のため床材をカーペットに変更。空調を床からにしたことで結果的にオリジナルの状態で復元出来た。壁や天井は改修作業で重なった壁の色をはがしていきオリジナルの色を確認しオリジナルの色に戻した。空調は床から吹き出しにし、意匠に影響の無いようにした。
天井は現在の建築基準に変更しているが、保存と次回改修(100年後?)に設計者が施工当時の状態が分かる様にとの配慮から一部窓際の天井を竣工当時オリジナルと同じ木下地としている。
窓際の天井部分がそうだが、見た目では分からない。

4階吹き抜け部分はコンクリートと同じ扱いになる高強度ガラスを使用して吹き抜け部分を囲んでいる。人がぶつかっても大丈夫なくらいの強度があとのこと。
トップライトを囲む格子天井の部材は当時のものを使用。
柱の木材も当時のものを使用しているが、傷んでいる箇所も多かったとのこと。

5階トップライト最上部。上下のバーは窓清掃の際に安全帯を取り付けるもの。

最上階から地下へと移動。
図書館新館とは地下1階でつながっている。
地下から見た傾斜が本館入口正面の階段になる。(赤い丸の部分)
正面玄関階段の一番上だけ色が違うが、ここにエキスパンションジョイントが設置されていて、一番上の新しい石が本館、古い石が新館になる。
新館と本館のB1GLが違い、接続を解消するのに苦労したとの事。
地下の窓は雨かかりがないのでサッシは当時のものを使用。内側に新しい窓を設けて防火に対応している。

4月からは新たな改修が始まる。
改修開始から既に4年が経過。改修終了するまで数年がかかる。

2017年12月18日月曜日

スキーマ建築計画「ドシー恵比寿(℃恵比寿)」内覧会

恵比寿に12/16(土)よりオープンするカプセルホテル「ドシー恵比寿(℃恵比寿)」の内覧会へ。「ドシー恵比寿」は、トランジットサービスを提供するナインアワーズの新しいサービスで、独自のサウナと睡眠に特化した施設。元々カプセルホテルだった建物のリノベーションで、設計をスキーマ建築計画、サイン&グラフィックデザインを廣村デザイン事務所が手がけ、アドバイザーとして柴田文江氏を起用している。
従来のカプセルユニットを活かしてリユースし、そこに独自のサウナサービスであるロウリュとウォームピラー(冷水)を加え、新たな空間をデザインした。サウナのみでも、カプセルホテルで1時間~の仮眠、宿泊での利用もできる(男女ともに利用可能)。
外装は赤錆止めで塗り替え、広くはない間口ながら一際目を引く。
内装はFRPと木材を使ってデザイン。レセプションの机も土台にFRP、天板に木板を使ったオリジナルのもの。
客室階
既存カプセルの色であるベージュを館内全体に展開し、古いイメージをポジティブな印象に変えた。
サウナ階
本場フィンランドに倣い、室温は高めの90度前後に管理、熱したサウナストーンに客自身がミント水をかけてじんわりと蒸気浴を楽しむ“ロウリュ”を体験できる。クールダウンには水風呂ではなく、体に沿って静かに流れる水流に包まれるような浴び心地が特徴のTOTOのウォームピラーを5段階の水温で用意。
また2号店として2018年春に「ドシー五反田(℃五反田)」が開業予定。

2017年11月15日水曜日

青木茂建築工房「(仮称)富士見2丁目ビルリファイニング工事」解体現場見学会

千代田区富士見で青木茂建築工房が進行中(着工は6月より開始)、「(仮称)富士見2丁目ビルリファイニング工事」の解体現場見学会へ。この見学会では、既存の仕上げと階段や構造上不要なコンクリートの壁などを解体した既存躯体があらわになった様子がみれる。
建物の健康状態を知るためには解体中の様子をみてもらうのがよいと考えており、同事務所ではこのような見学会を随時開催している。現在、事務所スタッフやオープンデスクなども募集中。

(以下、計画概要について配布資料より)
本計画は、ミサワホームと青木茂建築工房が業務提携をおこなったリファイニング建築です。リファイニング建築とは、弱体化した構造躯体の耐震性能を軽量化や補強によって現行レベルまで向上させるとともに、意匠の転換や用途変更、設備一新を行い、建物の長寿命化を図る手法です。また現行法に適用させることで、完了検査済証の交付を受けることが出来ます。ミサワホームは昭和56年(築36年)に建設された旧耐震基準の大原簿記学園を取得し、構造躯体を再利用しつつ、現行の基準に合わせた耐震補強工事を行います。また現代のライフスタイルにあった賃貸共同住宅への計画として、用途変更・増築・大規模の模様替えで工事種別で検査検証を再度、取得します。計画にあたり避難経路確保が必要となるため、1階一部を減築する一方、エレベーターの新設やバルコニーの増築を行い、賃貸共同住宅に必要な機能を付与しています。リファイニング後の建物は延床面積891㎡、間取りは1LDK13住戸と1ルーム3住戸で構成します。施工は大末建設が担います。


ミサワホームは、2015年より青木茂建築工房と業務提携をおこなっており、本計画はコラボレーションの第2弾となる。現在、青木茂建築工房事務所内に5名のミサワホーム社員が常駐している。
既存躯体補修工事仕様書に沿って調査し、補修方法を躯体箇所に記していく。
既存建物と完成後の外観イメージ
既存の外装タイルは撤去し、新規化粧材は塗壁とバルコニー幕板部は板金貼りとする。こうすることで外観のデザインを良くするだけでなく、建物の軽量化も図っている。
既存階段は蹴上と踏面寸法が現行法に適合していないため解体、階段は新設となる。あわせて、設置されていなかったEVも新設。
元々の用途が学校建築だったこともあり、天井高が高めで大開口の住戸になる様子。
竣工は、2018年2月の予定。竣工後の様子も本ブログにて掲載予定。

2017年4月7日金曜日

“コモンガーデン付き”賃貸住宅「ル・シュバル」リノベーション竣工内覧会

これまで数多くの物件のリノベーションを手掛けてきた株式会社ブルースタジオは、同社の企画・設計監理による東京都東久留米市の賃貸集合住宅「ル・シュバル」のリノベーション工事の竣工にあたり現地内覧会が開催した。

「ル・シュバル」全景

建物は1990年竣工の鉄骨造地上3階建ての賃貸共同住宅で、これから子育てを考えている夫婦層向けの住宅となっている。各フロア毎に同じ間取りで改修が施され、12戸中5戸のリノベーション工事が竣工している。

(株)ブルースタジオ 大島芳彦氏

3階の住戸は、フラットだった天井を撤去することにより、天井高が最高部で3,100mmまで高くなり、ペントハウスのように開放的な室内空間を実現している。




2階の住戸では、インナーバルコニーを設けることにより今まで洗濯物を干す程度でしか使えなかったバルコニーが、お茶をしたりブランチを楽しんだりと「だんらん」の場になった。



2階住戸のインナーバルコニー
デッキ部は約6㎡あり、ビニールプールがおける広さを確保


また1階住戸には今後専用庭を作り、それぞれのフロアだから出来る空間に設計されている。

今回の改修工事に合わせ、「ル・シュバル」のオーナーが所有する隣接地を、地域住民が自由に利用することができる「コモンガーデン(私設公園)」として街にひらき、「家族とだんらん、地域とだんらん」のコンセプトのもと、地域で育てていく。地域愛を深めるような地域住人間の交流を促進することで、エリア価値を向上させ、人々に選ばれるまちづくりとしての役割を担うという。


 「コモンガーデン」全景




この「コモンガーデン」には、近隣住民も使える菜園や子供たちが自由に地面に落書きのできるらくがき広場、地域の人々がワークショップで作り上げた小屋は「まちライブラリー」の仕組みが取り入れられ、読み終えた書籍を持ち寄り、地域で共有することで本をきっかけとした新たな交流も生まれることが期待される。


 地域のワークショップで作られた小屋
「まちライブラリー」として利用される本棚


「ル・シュバル」は現在入居者を募集中
詳細はhttp://www.bluestudio.jp/rentsale/rs003500.html