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2026年6月24日水曜日

【CIBONE】インテリアブランド「PIET HEIN EEK」のエキシビションを開催

CIBONE(東京・表参道)は、オランダのインテリアブランド「PIET HEIN EEK」のエキシビションを6月19日から7月19日まで開催すると発表した。会期初日にはデザイナー本人が来日し、同日18時からレセプションを実施、さらに19時からは建築家の長坂常氏とのトークイベントも予定している。

本展では、スクラップ材木や工場廃材などを素材として活用する同氏の代表的な家具を中心に展示し、とりわけ創作の原点とされるキャビネットを軸に構成した。ピート・ヘイン・イークの作品は、素材が持つ経年変化や不均一性を否定せず、その履歴や痕跡をデザインの要素として取り込む点に特徴があり、廃材に新たな価値を与える制作手法とともに、完成品においても色味や質感をそのまま生かした表現が採用されている。
展示の中心となるキャビネットは、約35年前にオランダ・アイントホーフェンのデザインアカデミー在籍時に手がけた卒業制作に起源を持つもので、同氏の制作思想が初めて具体化されたプロダクトとして位置づけられる。今回はスクラップウッドによる代表作に加え、アルミやオーク材を用いたバリエーション、日本の生活様式に対応して設計されたキャビネット「Window / drawer cabinet」なども並び、素材や用途の広がりを示す構成となる。また、当初制作された世界10台のカップボードのうちの1点が特別展示されるほか、新作の初披露も含まれ、制作の系譜を俯瞰できる内容とした。
会場内にはオランダ・アイントホーフェンにある同氏の工房施設「Piet Factory」の様子を紹介する映像も設置し、制作工程や思想への理解を促す構成とした。さらにインテリアスタイリスト作原文子氏によるスタイリングを取り入れ、展示と空間演出を一体化させている点も特徴となる。

ピート・ヘイン・イークは、素材への着目からデザインを発想するアプローチで知られ、廃材を積極的に用いることで循環型のものづくりを体現してきた。素材に対する価値観の転換を促すと同時に、工業生産とは異なる個別性のある家具を生み出す作風が評価されており、プロダクトそのものだけでなく制作プロセスを含めた思想が支持を集めている。

2026年5月26日火曜日

【荒川温泉】長坂常の設計で、既存建築を活用した温泉宿坊型宿泊施設「HOTEL JIHONGAI」を計画

荒川温泉は、長崎県五島市玉之浦町にある旧「地域福祉センター荒川温泉」を引き継ぎ、公衆浴場「荒川温泉」と温泉宿坊型デザイナーズホテル「HOTEL JIHONGAI(ジホンガイ)」として再生する計画を発表した。事業は株式会社MTGの代表取締役で五島市出身の松下剛氏が支援し、新会社「荒川温泉株式会社」を設立して推進する。温泉施設は2027年夏、宿泊施設を含む全面開業は2028年夏を目指す。
同施設はもともと廃業した旅館を五島市社会福祉協議会が引き継ぎ、2011年に地域福祉センターとして開設された経緯を持つが、老朽化などを理由に2026年春で運営終了が決まっていた。地域住民から存続を求める声が強く寄せられていたことを受け、松下氏が改修費用を全額負担する形で再生に踏み切ったとされる。

リニューアル後の施設は、東シナ海を望む立地を生かし、遣唐使ゆかりの歴史を背景に据えた空間づくりを構想する。ホテル名の「JIHONGAI」は、弘法大師空海が遣唐使として日本を発つ際に残した言葉に由来し、地域の歴史性と精神性を意匠に反映させるという。設計はスキーマ建築計画の長坂常氏が担当し、既存建築を活用しながら新たな価値を引き出す手法を取り入れる。ロビーには吹き抜け構造を採用し、自然光と緑を取り込んだ開放的な空間を形成する計画である。

客室は約20室規模とし、専用バルコニーや専用風呂を備えた上位客室に加え、ツイン、シングル、ドミトリーなど多様な宿泊形態を整備する。温浴設備には五島産玄武岩を使用した露天風呂やサウナ、岩盤浴を設け、従来同様に日帰り入浴利用も可能とする方針が示されている。さらに企業研修などの需要を見込み、研修室やジム、カフェ、夕日を望むテラスなども併設し、滞在型施設としての機能を高める。

人口減少が進む離島地域では、既存施設の維持と利活用が課題となっており、今回の取り組みは地域資源を観光・宿泊機能と結びつけて再生する事例として位置付けられる。民間主導で資金と運営体制を確保しつつ、地域住民の利用も維持する形を採る点が特徴で、観光振興と地域福祉の両立を図る試みとして今後の動向が注目される。


2024年9月12日木曜日

「ブルーボトルコーヒー 豊洲パークカフェ」がオープン

「ボーターレス」をコンセプトとし、ブルーボトルコーヒーとして初めて建物を含めオリジナルでデザインを行なった店舗「ブルーボトルコーヒー 豊洲パークカフェ」が、8月23日にオープンした。


カフェのデザインは、これまでにも多くのブルーボトルコーヒー店舗の設計を手がけてきたスキーマ建築計画 長坂常  氏が担当し、屋内、半屋内、屋外と公園がシームレスにつながり、店舗全体が公園の一部のような佇まい。また、店舗の構造設計は、株式会社エヌ・シー・エヌが担当し、自由な空間デザインと高い耐震性能を両立する木造ラーメン構造 SE構法が採用され、木造あらわしのダイナミックな空間となっている。


ブルーボトルコーヒー豊洲パークカフェ
東京都江東区豊洲2-3-6豊洲公園内
店舗面積:294.81㎡
席数:64席(店内:24席 / 半屋外:40席 )
空間デザイン:スキーマ建築計画


2022年10月12日水曜日

建築家 ⻑坂常による待望のものづくり論『半建築』刊⾏

2022 年 10 ⽉ 12 ⽇(⽔)建築家 ⻑坂常による 新刊『半建築』が発売した。 


初期の代表作「Sayama Flat」において、引き算や誤⽤という考え⽅のリノベーションで

建築界にセンセーションを巻き起こしたスキーマ建築計画。⽇常の中での気づき、既存の

ものから得られる新たな発⾒をきっかけに、家具から建築、都市のスケールまで 1/1 を

基本にデザインする独⾃の取り組みを「半建築」というキーワードのもと書き下ろした

待望の⼀冊である。 


現実が⼊り込む余地のないキメ顔の建築ではなく、抜き差しなる関係を受け⼊れるような

⼤らかな建築。それでいて個々の素材や細部に対する解像度の⾼い扱いから、すべての要素

が⽣き⽣きと共存するような空間。リノベーションにも新築にも、住宅にも店舗にも、

そういった美学を貫き活動を続けてきた⻑坂常が、建築におけるさまざまな「半」的状態を

考えることを通して新たな建築の可能性を提⽰している。 作品(夢)と⽣活(現実)の間に

確かに掴み取ることのできる新時代の建築を考え、「抜き差しなる」デザインを⽬指して

奮闘するスキーマ建築計画による、待望のものづくり論である 。 


 



【本書概要】  

 『半建築』  

      著者:⻑坂常 

     発売⽇:2022 年 10 ⽉ 12 ⽇ 四六判・並製/256 ⾴ 

      定価:2,400 円+税(税込 2,640 円) ISBN 978-4-8459-2139-3  

   発売・発⾏:株式会社フィルムアート社 

   商品ページ: http://filmart.co.jp/books/architecture/nagasakajo/  

amazon ページ:https://www.amazon.co.jp/dp/4845921391/