2010年11月30日火曜日

第14回TEPCOインターカレッジ選手権 1次審査会

第14回TEPCO快適住宅コンテスト[提案部門]インターカレッジ選手権の 1次選考が終了(と、審査委員を務めた五十嵐太郎氏も約3時間前にツイートしている)。

今回のテーマは「ダメハウス」。400近い応募作品の中から、12/18(土)に建築会館で開催される最終の2次選考会(公開審査)に進む10作品と、それ以外の選外佳作が決定。近日中に事務局より通達の予定。

2010年11月29日月曜日

吉村靖孝「CC(クリエイティブ・コモンズ)ハウス展」始まる

Do you know "CC"? 知らない人は、青山オリエ・アート・ギャラリーで始まった、吉村靖孝「CC(クリエイティブ・コモンズ)ハウス展」へ。同会場で今後、不定期開催される若手建築家企画展シリーズ:ヤング・アーキテクツ・プラザ展の"こけら落とし"に相応しい、建築の新たな地平を切り拓く意欲的な展示を見逃すべからず(会期:12/17まで)。

会場構成:吉村靖孝建築設計事務所、ライセンスコンサルティング:クリエイティブ・コモンズ・ジャパン(同理事:ドミニク・チェン氏)、コーディネーター:淵上正幸氏。

CCとは「Creative Commons」の略。インターネット時代に順応した、次なる創造の為の、緩やかな著作権の在り方を示す非営利PJの総称。本展の狙いは、そもそも著作権解釈が曖昧かつ時に過敏な建築業界への問題提起と、続く議論を促すもの。

「 CCハウス」のコンセプトを古谷誠章氏ら来場者に説明する吉村氏。

「 CCハウス」は2棟から成り、モデルタイプは58平米を想定、敷地に合わせて可変可能。建てるのに必要な図面一式をオープンソース化し、購入者は自由にカスタマイズできる。最初の設計者がどのようにして正当な報酬を得るのか、課金システム案や、想定される問題点などを聴く。




改変・カスタマイズの4案。出展:グッドデザインカンパニー(水野学)、ランドスケーププロダクツ(中原慎一郎、松永ケイ子)、Nowhere resort(吉村真代)、北条工務店(北条槇示、北条麻里子)。


「一人きりでは決して出来ない建築が出現すれば面白い」と吉村氏。「Design Accord Tokyo Town Hall」から8ヶ月、オープンソースの概念がいよいよ建築界に。胸が躍る。

今夜の「プロフェッショナル 仕事の流儀」

間もなく始まるNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」にグラフィックデザイナーの佐藤卓氏が出演、とブログでつぶやいてみる。
11/29放送「“自分”を消して、ヒットを生み出す」の再放送は水曜日(火曜の深夜)。


エンディングにチラと映っていた《武蔵野美術大学 美術館・図書館》の館内サインも、そういえば佐藤氏の仕事だった。

2010年11月27日土曜日

「N先生の退職を祝う会」にて

東大本郷にて「難波和彦先生の退職を祝う会」へ。建築家の方々だけでなく、事務所OB、お施主さん、工務店さん、出版社も呼ばれていて、その末席に編集者Nさんとお邪魔する。

テーブルに一列に並ぶ「箱の家」ならぬ「箱の料理」。開始前の短い時間に難波先生が一気に描き上げたという。開封後、紙の蓋は壁際にズラリと並べてディスプレイに。

ほうとう不動

河口湖近くに建つ「ほうとう不動 東恋路店」設計は保坂 猛氏。





入り口には「ほうとう不動 東恋路店」が掲載になった雑誌が置いてあった。



ちょうどお昼だったので店内はほぼ満員。
壁を照らすライトと外からの光で店内は明るかった。



夜の雰囲気はどんな感じなのだろう?
次回は夜に来てみたい。

2010年11月26日金曜日

芦原太郎建築事務所 銀座《 GTビル(仮)》建設中

銀座7丁目に建設中の銀座《 GTビル(仮)》(設計:芦原太郎建築事務所、施工:東急建設)の緑のシートがとれ、外観が明らかになっていた。

場所は中央通り沿い、向かって左隣の赤茶色の建物はリカルド・ボフィル氏設計による《東京銀座資生堂ビル》、中央通りを挟んで向かいには《ヤマハ銀座ビル》。


反対側は全く異なる黒い仕様。

工事看板によれば、竣工は来春の予定。

2010年11月25日木曜日

岩見沢駅舎

2010年日本建築学会賞・作品部門 日本建築学会賞、2009年度グッドデザイン賞 グッドデザイン大賞、2010年BCS賞 BCS賞等、数々の賞を受賞した岩見沢駅舎。
今回、岩見沢駅舎を見学する機会に恵まれた。





朝、岩見沢に到着。外は気温2~3度と寒いが、ガラスに囲まれた駅舎は暖かい。設計者の西村氏から暖房はしなくても暖かいと伺っていたが、ここまで暖かいのは意外だった。



建物はPC、ガラス、鉄、煉瓦で構成され、窓を支える構造体に古レールを使用し、一部鉄道ファンの間で話題になったとのこと。
煉瓦はサイロ等で用いられた「小端空間積み」という積み方の表情を再現。小端空間積みを応用して、一部を透かし積みにし、煉瓦の間にガラスを埋め込む等、各所に丁寧な作りを見ることが出来る。








夜の駅舎。



連絡通路





パンチングメタルが自転車置き場の目隠しや連絡通路天井に使用されている。



連絡通路・階段







昼はお年寄りや子連れの主婦、夕方になると学校帰りの学生が集まり、センターホールは賑わいっていた。
地方の活性化を図るための仕掛けとして設計された岩見沢駅舎。
地元の人に愛され、地域活性化のという重要な役割を、ここに来て改めて感じることが出来た。

2010年11月20日土曜日

代官山にて「ReBITA Creative Lab meets LLOVE Designers」開催

いよいよ会期が23日(火)となった代官山《LLOVE》にて、トークイベント「ReBITA Creative Lab meets LLOVE Designers」が開催された。4名の日本側出展者(長坂常氏/スキーマ建築計画、永山祐子氏/永山祐子建築設計、中山英之氏/中山英之建築設計事務所、中村竜治氏/中村竜治建築設計事務所)が出席、モデレータは「LLOVE」のパンフレット制作などに関わっている加藤孝司氏 (Whatever Press)。

作品概要は大まかに把握していたが、改めて本人の口から聞くのはやはり面白い。昨年のTDWに長坂氏で発表した《HAPPA HOTEL》をスザンヌ・オクセナー氏が見て、今回の《LLOVE》が実現したそうだ。

会場は1Fのカフェ。此処の床もなかむらしゅうへい氏の仕事が見られる。この椅子は開演後には埋まり、ほぼ満席の盛況。

4者は1971-75年生まれ、いわゆるバブル崩壊以降に実社会に出た。「今ある都市を許容しなければならない世代」であり、「完全なる塗り替え、統一などできないと思い知らされた世代」(長坂氏)。リノベーション/コンバージョンは、彼等以降の建築家には特別な選択肢ではない。「設定ひとつで(これまでとは)全然違うことが代官山のど真ん中でできる」(永山氏)、「考え方さえ変えれば、どんなものでも面白い」(中村氏)など、楽しんで取り組んだ様子が窺える。モデレーターの加藤氏は「代官山という今ある都市に接続できる可能性をみた」と後半の討議の柱を締めくくった。

TOTOギャラリー・間「GLOBAL ENDS towards the beginning」シンポジウム:セッション2

建築会館にてTOTOギャラリー・間 25周年記念展「GLOBAL ENDS towards the beginning」シンポジウム。昨夜に引き続いてのセッション2
3名の建築家(パウロ・ダヴィッド氏/ポルトガル、ケリー・ヒル氏/シンガポール、スミルハン・ラディック氏/チリ)による自作品レクチャーと、ケン・タダシ・オオシマ氏司会進行のもと、TOTOギャラリー・間運営委員会新メンバーの岸和郎氏(京都大学教授)、内藤廣氏(東京大学教授)、原研哉氏(武蔵野美術大学教授)による総括。


7組の建築家の選考の過程で、内藤氏は「なんとなく"世界の果て"に立っているような、孤立した印象」を彼等から受けたそうだ。こういう場から次の新しい価値観が生まれるのではないかという提示に、原氏も「従来の産業ビジョンが終焉を迎え、アジアの時代が到来する。欧米の価値観を基としない新しいカルチャーが生まれるだろう」と述べ、例として、移動が常態化しているニューノマド的人種には "リゾートホテル"なるものは意味を成さなくなるので、従来とは全く異なる新しいタイプのホテルの可能性を予見した(聞きながら、京都の《9 hours》を思い出す)。

「ギャラ間のような小さなスペースのギャラリーは、いわば常に"危険水域"に立たねばならない(大きな展覧会は公共美術館でやればいい)」という内藤氏の言葉は、厳しい経済情勢下の企業文化活動へのエールと受け取れる。また"グローバル"については「逆に我々日本人は"世界"という言葉の中に閉じ込められているのかもしれない」と述べ、今後は「孤立を恐れず、建築家としてもっと孤立すべきである」とも。これら内藤氏の数々の言葉が強く印象に残る。

2010年11月19日金曜日

TOTOギャラリー・間「GLOBAL ENDS towards the beginning」シンポジウム:セッション1

建築会館にてTOTOギャラリー・間 25周年記念展「GLOBAL ENDS towards the beginning」シンポジウム:セッション1開催。4名のパネリスト(ショーン・ゴッドセル氏/オーストラリア、RCRアランダ・ピジェム・ヴィラルタ・アーキテクツ/スペイン[登壇予定のラモン・ヴィラルタ氏は体調不良により欠席]、石上純也氏、トム・クンディグ氏/アメリカ)による30分のレクチャーと、本展のゲスト・キュレーターでありケン・タダシ・オオシマ氏が司会進行を務めてのパネルディスカッション(画像1)。


3番目に登壇した石上氏は、《神奈川工科大KAIT工房》と、同施設隣に計画中のカフェテリア、同じく実施設計中のグループホーム(画像)、同展出展作品でもあるテラス&ガーデン、最後に今年のヴェネチィア・ヴィエンナーレ出展作品「アーキテクチャー・アズ・エアー(Architecture as air: Study for chateau la coste)」のコンセプトをレクチャー。

同時通訳者が3名つき、4時間という長丁場(お疲れ様でした)。
セッション2は明日20日(土)にもメンバーを変えて同会場にて行なわれる。

2010年11月18日木曜日

TOTOギャラリー・間「GLOBAL ENDS towards the beginning」内覧会

創設25周年を機に、ギャラリー・間が「TOTOギャラリー・間」に名称を変更する。25周年記念展「GLOBAL ENDS towards the beginning」が明日より開催されるのに先立ち、このほど新しい運営委員会と、同展出展作家のほぼ全員が顔を揃え、プレスカンファレンスと内覧会が行なわれた。

前列:新「TOTOギャラリー・間運営委員 注/特別顧問/安藤忠雄氏は本日欠席)、左から原研哉氏、岸和郎氏、TOTO/張本社長、吉岡徳仁氏、内藤廣氏、前列右端は本展のゲスト・キュレーター/ケン・タダシ・オオシマ氏(建築史家・ワシントン大学准教授)。後列は石上純也氏ら今回の出展者。


今回の「GLOBAL ENDS towards the beginning」は、新運営委員による初めての企画展。世界5大陸7カ国から7組9名の建築家が出展。
パウロ・ダヴィッド(ポルトガル)、ショーン・ゴッドセル(オーストラリア)、ケリー・ヒル(シンガポール)、石上純也(日本)、トム・クンディグ(アメリカ)、スミルハン・ラディック(チリ)、RCR アランダ・ピジェム・ヴィラルタ・アーキテクツ(スペイン)。


3F展示


ショーン・ゴッドセル(Sean Godsell)


パウロ・ダヴィッド(Paulo David)


ケリー・ヒル(Kerry Hill)


中庭展示


4F展示


RCRアランダ・ピジェム・ヴィラルタ・アーキテクツ


石上純也


スミルハン・ラディック(Smiljan Radic)


トム・クンディグ(Tom Kundig)



会期は来年2月26日(土)まで。関連シンポジウムは明日19日(金)と20日(日)の2日間、建築会館ホールで開催される(要事前申込)。