昭和女子大学の学園祭「秋桜祭2014」が、去る11月8・9日に三軒茶屋のキャンパスにて開催された。同校の環境デザイン学科・杉浦久子研究室では、これまでに同研究室が携わってきた大三島や釜石のプロジェクトの活動紹介展示「ヨリドコロ」を制作。両日ともに多くの来場者が訪れ、散策途中の憩いのスペースとして活躍した。
2014年は「地域を支えるよりどころ」について考えながら活動してきた杉浦研究室。学祭の機会に「自分たちのよりどころ」について考えた時、そこにある日常の空間そのものがよりどころである、という結論に辿り着いたという。展示名「ヨリドコロ」には、“立ち寄る”と“心の拠り所”の二つの意味が込められている。
一つのボックスは2畳分の広さを有し、ところどころ蚊帳によって仕切られながらつながっている。人の気配を感じながらも落ち着ける空間だ。床は段ボール材を3重にしており、靴を脱いで段ボールの上を歩くとフワフワとした感触が心地よい。畳の感覚にも似ている。
夜の様子。展示棚の下部にLEDライトが設置されており、夜になると展示全体がぼんぼりのように淡く光る。
杉浦研究室は、来年7月より開催される「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2015」にも出展が決まり、「ヨリドコロ」のアイデアを活かした展示になる予定とのこと。