西新宿の
リビングデザインセンターOZONEで「
PeclersParis × MAKOTO TANIJIRI You Make The Rule 再描写を試みる家展」始まる。3F OZONEプラザに発砲スチロールによる「家」が出現。

以下、チラシより転載。
「家を模した大きな白い塊から「YOU MAKE THE RULE」の視点で人の居場所を作り出します。外に向かって掘れば窓に、窪みをつければ椅子に、ペンを差したらペン立てに、掘って水を溜めれば風呂に―行為によって名前が決まる、完成のない空間と生活のシーンを展示します。」
先ずはぐるっと時計まわりに巡ってみる。

発砲スチロールの総量は143立米。煉瓦を模した一部外壁の模様や、窓などの開口部はスコップによる手掘り。掘ることで形が変わり続ける状況=完成されない、自由に場所が生まれる素材ということで選ばれた"建材"である。手前のテーブルの脚をよく見ると、これも発砲スチロール製。

靴を脱いで2階に上がれる。上階はどうなっているのかというと、

屋上にSATIS/LIXILが! 未来にはこんな場所もアリだろうと、ネーミングは「排出するところ」、広さは6平米。

工業用接着剤で施工されているとのこと、果たして何人乗ってもダイジョウブなんだろうか?
技術協力(構造):東京藝術大学 金田充弘研究室。
階段前、左側の壁にスコップがめり込んでいる(でも、ところどころに「ほじらないでください」と注意書きが)。

靴をぬいで、お邪魔します。靴下の裏が床暖房しているみたいに暖かかった。

バスタブはJAXSON製。ほか、ウエスト、グローエジャパン、スタジオノイ、東リ、日本フロス、平田タイル、リラインス、リンナイなど協力会社多数。

この開口部もスコップでほじったのかと思いながら、背を屈めて中に入る。白い"かまくら"のような空間が、壁・床・天井で仕切られ、無意識のうちに空間を意識してしまうのを避け、空間の境界を曖昧にさせている、とのこと(OZONE担当Kさん談)。

101号室:LDK(7.2平米)。テーブルの上に2つ並んだ白いプレートはTONERICOの「CELL PLATE」。野菜が吊られ、照明器具は(キャンベル)スープ缶のデザイン。非現実感と規制概念を壊す演出効果を狙っている。

4.5平米の103号室:寝室。寝転がったら、髪の毛に発泡スチロールの小さい塊が付着したのに気付かず、暫く会場を徘徊したので注意(親切なU氏に取って貰う)。

「外に向かって掘れば窓に」、そして「本を差したら本棚に」ということか。
果物はシャンデリアの見立て。

102号室:スタディの部屋の壁。「ペンを差したらペン立てに」。

見上げたところにペンギン。

上階の「高いところ」からの見下ろし。
後で会場スタッフに「建物内の空間スケールは実際の80%程度に抑えている」と聞き、ナットク! 「模型やドールハウスの中に入り込んだ様な体験をして貰おうと、家具や雑貨も出来る限りそのスケールに合わせ、あたかも夢の中のような世界観を連想させるようなものを選んだ」とのこと。

本展は、世界的なトレンド発信会社PeclersParis(ぺクレール・パリ)と谷尻事務所とのコラボレーション。「再描写」をキーワードに、氏の視点で「家」を再構築、"新しい住宅の価値"とは何かを考える。テーマ[You Make The Rule]は、ものから名前をなくすことで、従来とは違う視点から"住まい"を見つめ直す、という意。
会期は来年1/31(火)まで、入場無料。
イベントも各種予定。
明後日12/18(日)の谷尻氏ほか出席のトークは既にキャンセル待ち状態。要事前申込、聴講無料。