2014年10月29日水曜日

建築のこころ アーカイブにみる菊竹清訓展

国立近現代建築資料館にて建築のこころ アーカイブにみる菊竹清訓展が29日より開催されている。
菊竹氏没後、昨年より残された建築資料を早稲田大学教授・古谷誠章氏による調査が行われ、調査が一通り終了し、今回の展示となった。菊竹氏が将来の世代に何を語りたかったかに焦点を当て展示構成を行った。
会場入り口には、設計図面を入れた棚の原寸大の写真が展示されている。
これまで一般には未公開の図面や模型、エスキス、そしてスカイハウスで実際に使用されていた家具等が展示されている。


2015年2月1日まで。

2014年10月28日火曜日

「TOKYO DESIGNERS WEEK 2014」

明治神宮外苑絵画館前にて開催中の「TOKYO DESIGNERS WEEK 2014」へ。「TOKYO DESIGNERS WEEK 2014」は、建築・インテリア・プロダクト・グラフィック・アートなど優れた生活デザインとアートが世界中から集まる国際的なクリエイティブイベントで今回で29回目を迎える。今年のテーマは「Creative FeS 天才万博」。
建築関連の大きな展示である「建築模型とその提案書展」では、日本を代表する建築家13組の模型作品と提案書を展示。出展建築家は下記の通り。
参加建築家(敬称略):伊東豊雄、石上純也、o+h(大西麻貴、百田有希)、隈研吾、シーラカンス アンド アソシエイツ(小嶋一浩、赤松佳珠子)、妹島和世、谷尻誠、名和晃平、マウントフジアーキテクツスタジオ(原田真宏、原田麻魚)、藤本壮介、藤森照信、平田晃久、山本理顕
建築家が写真で着ている洋服は、コンクリートをイメージしてひとりひとりデザインした服で、デザイナーは、レディー・ガガの衣装も手掛ける江幡晃四郎氏。実際は、コーキング材で作られているので柔らかいが、暑くて重いらしい。
会場では関連の書籍も販売。
10/27、28は連動企画として建築家フォーラムも開催。出展者である建築家が話してみたい特別ゲストを呼んでの1対1のトークセッションで、会場は満席。
写真は10/27、一組目の名和晃平氏×永山祐子氏のトークセッション。1975年生まれの同い年の二人で、自身の活動や作品をつくるときのインスピレーションの原点など二人の共通点なども話した。
このほかにも「TOKYO DESIGNERS WEEK 2014」では、魅力あるコンテンツが多数開催中。「建築模型とその提案書展」のすぐ近くにある大日本印刷のブースでは、隈研吾氏とのコラボで、木目をダイレクトに印刷した金属板(鋼板)によるインスタレーションを展示。
会期は11/3まで。

2014年10月27日月曜日

Any Tokyo開催

昨年の青山から増上寺に会場を移し、Any Tokyoが開催されている。
家具からデジタル機器、石鏃まで、様々なデザインが展示されている。
このなかで特に注目したものは、電子ペーパーを使用した全く新しいコンセプトの腕時計。
文字盤とベルトに電子ペーパーを使用し、ユーザーが時計を見る動作をすることで文字盤やベルトの表示が浮き上がる。また24通りの柄から自分の好みのものを選ぶことも出来る。
薄い本体に浮かび上がる立体的な造形には驚かされた。

11月3日まで。

「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2014」関連  「Tokyo Midtown Award 2014」作品展示

東京ミッドタウンにて「Tokyo Midtown Award 2014」の授賞式が10/17に開催された。 今年で7回目となる同アワードは、〈アートコンペ〉と〈デザインコンペ〉の2部門で実施している。2部門総計1429点の応募作品の中から〈アートコンペ〉では金属に化学変化で色彩の表現しコンクリートブロックを再現した『群雄割拠』、デザインコンペでは焼き物に和柄模様のこげめをつけることができる『和網』がグランプリに選出された。他、受賞作品については下記の通り。
※集合写真は東京ミッドタウンマネジメント提供写真
〈アートコンペ〉テーマ「なし」
■グランプリ(賞金100万円) ※下写真が作品
『群雄割拠』原田 武(金属造形家)
■準グランプリ(賞金50万円)
『TODAY』加藤 立(フリーランスデザイナー)
■優秀賞(賞金10万円)
『Empty freezer (m12)』大塚 亨(美術家/仏像彫刻家)
『明日へ変わる』小林 万里子(テキスタイル作家)
『The other』住田 衣里(学生)
『欲玉』山田 弘幸(アーティスト)
〈デザインコンペ〉テーマ「和える」
■グランプリ(賞金100万円) ※下写真が作品
『和網』hitoe/榎本 大輔、横山 織恵
■準グランプリ(賞金50万円)
『鎧カッパ』85/毎熊 那々恵、澤田 彩乃、杉山 理子、根津 唯
■優秀賞(賞金30万円)
『kokki』山本 悠平
■小山薫堂賞(賞金5万円)
『origami tale』遠藤 可奈子
■佐藤卓賞(賞金5万円)
『HARMONACA』wunit design studio 橋本&松井/橋本 莉緒、松井 美名子
■柴田文江賞(賞金5万円)
『婚鑑 -KONKAN-』前田 紗希
■原研哉賞(賞金5万円)
『金継ぎ煎餅』泉 美菜子
■水野学賞(5万円)
『おみく枝』土屋 寛恭
また受賞者に授与されるトロフィーも魅力のひとつで、毎年違ったデザイナーにより個性あふれるトロフィーが生み出されている。今回はアートコンペの審査員でもある土屋公雄氏のデザイン。月が満月へと満ちるイメージで、素材にはイタリア産ビアンコ・カラーラの大理石を用いて制作したトロフィーは、受賞者にこのアワードをステップにさらなる活躍を願ってつくられた。
入賞作品は11/9まで東京ミッドタウンのプラザB1Fオープンスペースにて展示。あわせて11/3までは一般投票で人気作品を選出するオーディエンス賞も実施している。

2014年10月24日金曜日

「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2014」関連  「スワリの森」

東京ミッドタウンで開催されている「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2014」のメインコンテンツ「スワリの森」では、思わず座ってみたくなる、デザインと科学がコラボした多彩なイスが登場。 ゲストクリエイターの作品として大西麻貴氏+百田有希氏(o+h)のイスもあり。
●デザイン×科学で生まれたイス
「硬そうなのにやわらかいイス」
一見硬そうな岩の椅子だけが、座ってみると柔らかく視覚とのギャップを感じることができる。
「ハートバランスイス」
心地よく座るには、一緒に座る二人の絶妙なバランスが必要。
●ゲストクリエイターによる作品
「視点を変えるイス」大西麻貴氏+百田有希氏(o+h
座って筒をのぞくとまわりの景色が変わって見える、さまざまな視覚のしかけがしてある。
「水滴のイス」鈴木啓太
芝生にコロンとこぼれた透明なしずく。“水に座る”という夢のような感覚を体験できる。
その他、音が見えるイスや紙でできた動物の形をしたイス、樹齢2000年分の木の切り株のイスなど様々なイスを楽しむことができる。企画は11/3まで。

2014年10月23日木曜日

「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH2014」関連 「MAKEHOUSE 木造住宅の新しい原型展」

東京ミッドタウンにて開催中のエヌ・シー・エヌが主催する「MAKEHOUSE 木造住宅の新しい原型展 ~SE構法とパーツ化が可能にする、木の家の新しいつくり方~」へ。
木造住宅の「耐震構法SE構法」を開発した同社は、次なるプロジェクトとして木材の「パーツ化」に取り組んでいる。プロジェクトを進めるにあたり、「パーツ化」が可能にする木造住宅の新しいつくり方を7組の建築家と一緒に住宅にかかわる分野の専門も交え考えてきた。今回の展示はその最初の報告会で、今後の住宅ビジネスの仕組みまで含めた提案を図面や模型などで展示している。
(以下、作品について資料より抜粋)
「開かれた家」 鈴野浩一・禿真哉 トラフ建築設計事務所
生活の変化に合わせて部屋を増やせる、減らせる。
多様なライフスタイルを許容する骨格と、家具のようにつくれる部屋。
「高床の低い家」 谷尻誠 
斜面にも水上にも。高床だから様々な敷地に建てられる。
天井高を抑えてエネルギー効率を高め、コンパクトで豊かな空間を安価に。
「つくる家」 長坂常
シンプルな躯体を買ったら、あとは作りながら住む。
DIYが好きな人たちのための、自分で作れる家と、それを助けるパーツです。
「大中小の家」 中山英之
巨大なテーブル、大きなテーブル、ふつうのテーブル。
大きな屋根の下で、家具を並べるように生活の場をつくる。
「柱と梁の家」 藤村龍至
SE 構法の原点に戻り、必要なパーツを見直し、柱と梁の2 種類に。
室内に現れる大黒柱が 、新しい暮らしのよりどころになります。
「内と外の家」 藤原徹平
二重線のグリッドで光や風の通り道をつくる。
自然を無理なく内部に取り込む家 。

「アプリの家」 吉村靖孝
自分で設計できる。すぐに値段が分かる。
住み手が家づくりに参加できる新しい仕組み。
会場には、無地のトートバックに7組の建築家の似顔絵スタンプなどが自由に押せるコーナーがあり、来場者がオリジナルのトートバックを作成していた。
プレス発表では、7組の建築家が全員揃い作品についての説明を行った。
展示は、今週10/26(日)まで。

2014年10月22日水曜日

「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2014」関連  「Salone in Roppongi」

東京ミッドタウン アトリウムにて開催の「Salone in Roppongi」。
「Salone in Roppongi」は、世界最大の国際家具見本市「ミラノサローネ」で活躍する日本人デザイナーや企業に焦点を当て、世界で高く評価されている「日本のデザイン」を六本木で体感をしてもらおうと昨年よりはじまった企画。
今回は、日本を代表するデザイナー吉岡徳仁氏がイタリアのプラスチック家具メーカーKartell社から発表した輝くスツール「SPAEKLE」をを用いて「SPARKLE LOUNGE」を手がけた。
プリズム効果により光が屈折し、輝きを放つ、スツールとサイドテーブルのコレクションによりラウンジをデザインしており、自由に座ることが出来る。
企画は今週10/26まで。最終日の10/26はカードゲームの特別イベントも開催。詳細はHPより。

2014年10月20日月曜日

TOTOギャラリー・間「伊東豊雄展 台中メトロポ リタンオペラハウスの軌跡 2005-2014」

乃木坂にあるTOTOギャラリー・間にて開催中の「伊東豊雄展 台中メトロポリタンオペラハウスの軌跡 2005-2014」へ。同展覧会150回目となる節目の展示会で伊東豊雄氏が2005年のコンペから9年の歳月を経て、完成像をみせはじめている「台中メトロポリタンオペラハウス」のプロジェクトに焦点をあてた展示会。(※「台中メトロポリタンオペラハウス」の正式名称は「台中国立歌劇院」に最近変更になっている。)
第1会場(3F)
2005年のコンペティションでの最優秀案から今にいたるまでのスタディ模型や図面を展示。
通常一般には見せない工程表やコンセプト模型などの資料もあり、これまでの過程をありのままで公開。
設置されたパソコンではリアルタイムの現場映像がみれ、マウスをクリックするとその部分がズームし現場で動いている人の様子まで見れる。この日(2014.10.16)は屋上部分で緑化の植えつけ作業をしている様子が確認できた。
中庭
「カテノイド」と名付けられた三次元曲面の構造体の原寸大モックアップを展示。写真の赤で囲われた部分をほぼ現地と同じ材料で作っている。壁厚は当初80㎝の予定だったが、何度も検討をし最終的に40㎝まで抑えることができたという。
第2会場(4F)
2014年1月に現場の2階で様子を360°全方位の3D 映像を見ることが出来るヘッドマウントディスプレイ(HMD)という鑑賞機材が設置。実際に装着してみると上を向けば現場の上部が、下を向けば現場の下が見え、施工中の現場の疑似体験ができる。夢中になりすぎると周りの人にぶつかったりする危険性もあるので要注意。
奥のスペースでは見学会の映像と写真が展示。映像は約30分で、レム・コールハース氏や藤森照信氏のインタビュー、内部空間構造のCG 映像などが収録されている。
写真は、カメラマンのイワン・バーン氏が撮影したものでこの展覧会が初公開のもの。
プレス発表では伊東氏をはじめ、同事務所スタッフの郷野氏・東氏、Arapの金田氏の4名が集まり、話をした。伊東氏はいつできるのか最終的にどんなものができるのか、毎日雲海の中をさぐるように過ごしてきて、今年の夏に外壁の足場が外れときは言葉に表せない感動を感じたと最初にで話した。コンペの要項では2010年が完成だったが、2015年6月がこけら落とし公演の予定。一言でいうと“人間のからだみたいな建築”を使う人には体感してほしいとのこと。
関連の講演会は10/29によみうりホールにて開催。申し込みはすでに締め切っているがUSTREAMにて配信予定。