乃木坂にある
TOTOギャラリー・間にて開催中の「伊東豊雄展 台中メトロポリタンオペラハウスの軌跡 2005-2014」へ。同展覧会150回目となる節目の展示会で伊東豊雄氏が2005年のコンペから9年の歳月を経て、完成像をみせはじめている「台中メトロポリタンオペラハウス」のプロジェクトに焦点をあてた展示会。(※「台中メトロポリタンオペラハウス」の正式名称は「台中国立歌劇院」に最近変更になっている。)
第1会場(3F)
2005年のコンペティションでの最優秀案から今にいたるまでのスタディ模型や図面を展示。
通常一般には見せない工程表やコンセプト模型などの資料もあり、これまでの過程をありのままで公開。
設置されたパソコンではリアルタイムの現場映像がみれ、マウスをクリックするとその部分がズームし現場で動いている人の様子まで見れる。この日(2014.10.16)は屋上部分で緑化の植えつけ作業をしている様子が確認できた。
中庭
「カテノイド」と名付けられた三次元曲面の構造体の原寸大モックアップを展示。写真の赤で囲われた部分をほぼ現地と同じ材料で作っている。壁厚は当初80㎝の予定だったが、何度も検討をし最終的に40㎝まで抑えることができたという。
第2会場(4F)
2014年1月に現場の2階で様子を360°全方位の3D 映像を見ることが出来るヘッドマウントディスプレイ(HMD)という鑑賞機材が設置。実際に装着してみると上を向けば現場の上部が、下を向けば現場の下が見え、施工中の現場の疑似体験ができる。夢中になりすぎると周りの人にぶつかったりする危険性もあるので要注意。
奥のスペースでは見学会の映像と写真が展示。映像は約30分で、レム・コールハース氏や藤森照信氏のインタビュー、内部空間構造のCG 映像などが収録されている。
写真は、カメラマンのイワン・バーン氏が撮影したものでこの展覧会が初公開のもの。
プレス発表では伊東氏をはじめ、同事務所スタッフの郷野氏・東氏、Arapの金田氏の4名が集まり、話をした。伊東氏はいつできるのか最終的にどんなものができるのか、毎日雲海の中をさぐるように過ごしてきて、今年の夏に外壁の足場が外れときは言葉に表せない感動を感じたと最初にで話した。コンペの要項では2010年が完成だったが、2015年6月がこけら落とし公演の予定。一言でいうと“人間のからだみたいな建築”を使う人には体感してほしいとのこと。
関連の講演会は10/29によみうりホールにて開催。申し込みはすでに締め切っているがUSTREAMにて配信予定。