伊東氏は「今まで神谷町で森ビルの好意で場所を借りて伊東建築塾を開催したが、子供たちが良い雰囲気で集まって来てくれたので、暖かい雰囲気のところで子供と一緒に建築を考えたくなり、シルバーハットの跡地を売却しここを購入し、このような形になった。」と述べた。
建坪は40坪程。テラス部分まで開放すると100名ほどが入れる空間になる。
壁に使用されている煉瓦は蓄熱性・調湿性があり、冷暖房を殆ど使用しなくても大丈夫なように自然エネルギーを活用する。
建物地下には空気ピットを設け、一年を通して空気の温度を一定に保つ。空気は屋根近くの窓下から二重の煉瓦壁を通して地下空気ピットとつながる。夏は建物地下に設けられたピットで冷やされた空気を床から吹き出し、屋根近くの窓を開き、下から上への空気の道を作る。併せてテラス部分の壁からドライミストを噴出し、壁を冷やし、気化熱で室内の温度を下げる。
冬は天井部分に溜まった温かい空気を屋根・壁を通して床下に吸い戻し建物全体を暖める。
天窓下の隙間から空気を吸い込む。
中央に見えるのが吸気ダクト
伊東建築塾 恵比寿スタジオ建設にあたり、多くの企業から協賛・協力を受けた。
協賛・協力企業は下記の通り。
協賛
LIXIL(レンガ・アルミサッシ・キッチン・衛生器具・水栓金具・太陽光発電システム・囲炉裏テーブル・プランター)
田島ルーフィング(アスファルトルーフィング)
四国化成工業(珪藻土左官)
原田産業(床空調吹出口)
環境エンジニアリング(ミストノズル・配管)
協力
コイズミ照明(照明計画・照明器具)
ニュースト(木格子引き戸)
東京ガス(ガス暖房・温水ラジエーター)
四倉製瓦工業所(屋根天然スレート)
イノウエインダストリィズ(1F本棚)
安東陽子デザイン(カーテン)
レセプションパーティーでは伊東氏のローマ字(ITO)をデザインした特製のパイが用意され、来場者に饗された。