2014年7月22日火曜日

子供のための空間 ORANGE

前田紀貞アトリエ設計の住宅「ORANGE」オープンハウスに伺う。
自然には平らな場所は無いのに、家の床はなんで平らなの?と思う子供は多いはず。それを実現した家。床だけでなく、スチレンブロックを切り抜いた形がそのまま家の形になっているのもユニーク。
玄関に入ると洞窟の様。
床は平らでなく、自然の地形に近い凹凸のある床。
見上げるとガラスの床。薄暗い水中から水面を見ている様だ。
壁の裂け目に沿って階段が続く。
階段に沿って配置された窓から入る光は室内を明るく照らし、1階とは別の建築の様。
その反面、キッチン横の部屋は、光が殆ど入らない。
階段を上がっていくと、天井から差し込む光が美しい。
子供のための空間は、光が加わる事で大人のための空間になっていた。

TOTOギャラリー・間「TYINテーネステュエ・アーキテクツ展 Human - Architecture」

乃木坂にあるTOTOギャラリー・間にて「TYINテーネステュエ・アーキテクツ展 Human - Architecture」が7/11より開催中。ノルウェーを拠点に活動する若手建築家ユニット、TYINテーネステュエ・アーキテクツ(アンドレア・G・ゲールセン、ヤシャー・ハンスタッド)の日本初となる展覧会で、ギャラ間で開催されてきた展示会の中でも北欧の建築家ははじめてで、尚且つ最年少の建築家ユニット。ノルウェーを拠点にタイやミャンマーなどの紛争地域でワークショップを行い、地元で調達した材料と工法を使って建築をつくりあげるという建築手法を見出してきた。

展覧会では初期の「バタフライ・ハウス」からノルウェー国内で手掛けた最新のプロジェクトに至るまでの仕事を模型や写真、動画を交えて紹介。作品の他、建築を成り立たせるための不可欠な資源として彼らが「Human Toolkit」(TYIN による造語)と呼ぶ、プロジェクトに関わったさまざまな人々とのネットワークにも、焦点をあて展示をしている。
3F展示会場
バタフライ・ハウス(2008-09)
異国に旅立ちおこなった初めの仕事はタイの24名の子供が暮らす宿舎。
地域の技術とTYINのかきあつめた建築知識で完成した作品は、湿気と腐食を防ぐために古タイヤで型抜きしたコンクリート製基礎を4本入れて、建物を地面から浮かしている。この仕事では苦い経験もし、母国のノルウェーに帰ろうとしていたところ目にした孤児院の1枚のチラシでタイにとどまることを決め「セイフ・ヘイヴン孤児院」を手掛けることになる(こちらも展示有)。
中庭では世界地図に活動してきた場所が人型で記されている。
4F展示会場
ルントホール改装(2007)
ノルウェー科学技術大学(NTNU)在籍時の学生コンペでこれがTYIN結成のきっかけとなった作品。潤沢な予算を費やしたデザイン重視の建築に対して疑問を感じ、自分たちの可能性を求めタイに乗り込むことになる。
TRDハイネマン(2013-14)
最新のプロジェクトであるトロントハイム空港の免税店。
トロントハイムの独自性を出すべく、1880年代に建てられた古民家の丸太を使い、空港の無機質な空間とは真逆の本場の味わいを醸し出している。
関連で出版した本は、物語のように編集がされており特に学生たちに読んでほしいとのこと。
講演会初日の7/11は津田ホールにて講演会も開催された。二人で来日の予定だったが、ヤシャー氏が急遽ノルウェーに残らなければならなかったため、アンドレ氏が一人で登壇。講演会の様子はYouTubeにて後日、視聴可能になる予定。
展覧会は、9/20(土)までの開催。

2014年7月18日金曜日

「ナインアワーズ成田空港」内覧・試泊会

2014年7月20日に開業する「ナインアワーズ成田空港」の内覧・試泊会が7月10日~12日の3日間にわたり開催された。
「ナインアワーズ成田空港」は、LCCの発着便増加などによって変容していく旅の形の中で、空港内で宿泊や短時間の滞在の出来る場所を望む旅行者の声に応え、成田国際空港第2ターミナル内に開業する事になった施設で、京都店に続き2店舗目の開業。
利用者は受付でチェックインの際に、ロッカーキーとアメニティグッズの入ったバッグを受け取り施設内へ入場する。受付のあるエリアから扉を開くと、ロッカールーム、洗面スペース、シャワースペースが縦長のプランに、白を基調とし無駄な装飾が廃されたデザインでまとめられている。
店名であるナインアワーズ(9hours)は7時間の睡眠の前後に1時間ずつの休息と身繕いの為の場所を提供するというコンセプトに由来するが、最も長い時間を過ごす「睡眠エリア」には129のスリーピングポットが、上下2段のユニットをずらした形で配置される。
堅牢で自由な構造が可能なFRPを素材に使用することによって、繭の中にいるような有機的な印象を受けるスリーピングポット。外側から見る印象よりも内部空間には余裕があり、圧迫感を感じることはない。
提供すべき機能を徹底的に絞り込んだナインアワーズには、そのコンセプトと同じように無駄なものを一切省き、必要なものをさらに良くすることで、高級感ではなく新しい豊かさが利用者に提供される施設となるだろう。

ナインアワーズ成田空港
〒282-0004 千葉県成田市古込字古込1-1
成田国際空港内 第2旅客ターミナル駐車場棟B1F
http://ninehours.co.jp

2014年7月17日木曜日

2014年日本建築学会賞(作品)受賞講演会

2014年日本建築学会賞(作品)受賞者による記念講演会が東京・三田の建築会館ホールにて、9日行われた。
受賞3組の作品紹介の後、審査員の大野秀敏氏を交え、シンポジウムが行われた。(7月9日)
講演会・シンポジウムでは、各々の設計手法や受賞作品について述べられた。


2014年7月14日月曜日

CSデザインセンター企画展 「LIGHT CUBE EXHlBITION ひらいて むすんで ~解体と集合~」

中川ケミカルが運営する東日本橋にあるCSデザインセンターにて開催中の「LIGHT CUBE EXHlBITION ひらいて むすんで ~解体と集合~」のレセプション(7/4開催)へ。
今回の展示では、会場構成をテキスタイルデザインスタジオのLIGHT CUBEが行う。LIGHT CUBEがこれまでに商品化を手がけたテキスタイル・壁紙・メラミン化粧板を解体し、装飾用シートという媒体に置き換えて再構築する実験的な展示となっている。装飾用シートの特徴を活かし、透過する素材や反射する素材などが用いられており、新たな可能性を感じさせられる。
会場窓面にも、オリジナルの花と、ドットで虫の視点で視たイメージを表現している「BUBBLE FLOWER」で装飾。
「BUBBLE FLOWER」は窓面の他、床面・ガラス板での展示があり、それぞれカッティングシートの貼り方を変えていて同じデザインでも、シートの貼り方でまた違う雰囲気を感じられる。
二つほど他のデザインも紹介。
「NOCTURNE」
2014年新作のテキスタイルで、星空のロマンチックな光と南国の鳥のようなカラーと組み合わせた独創的な世界を表現。

透明感が際立つインクジェット出力の背景の上に、不透明のライトブルーのドットを重ねることで浮かび上がっているような立体感のある演出をしている。
「FOUNTAIN」
シンプルなドットをモチーフに、金箔を用いて光を浴びた水滴が舞い踊る歓びに満ちた情景をリズミカルに表現。

表面にミラータイプの金、裏面に梨地の金、表裏で質感の異なる金色を使った抜きあわせは、ガラスの厚みから隙間ができ、見る角度によってガラス越しの見え方が変化する。
他にもテキスタイルを使ったポーチ、バックなども展示。
展示会は9/12まで開催。

2014年7月10日木曜日

巣鴨信用金庫 中青木支店

エマニュエル・ムホー氏が手掛ける巣鴨信用金庫シリーズの5作目「巣鴨信用金庫 中青木支店」内覧会が行われた。(7月3日)
「巣鴨信用金庫 中青木支店」は、エマニュエル・ムホー氏が手掛ける巣鴨信用金庫シリーズ5作目。西川口駅から車で5分ほどの場所にあり、十字路に面し交通量の多い場所に建つ。
その独特な外観は交差点を通るドライバーや歩行者の目を引く。地元の方に話を聞いたら、きれいな建物が出来て良かったと言っていた。

ムホー氏の作品の特徴は「色」
ファサードから浮かび上がるキューブは24色に彩られ、キューブの色に合わせた植栽が植えられた小さな庭は、季節の植物で彩られ、建物の外と中から「色」を楽しむことが出来る。
店内の椅子はムホー氏自ら布を選択。ファサードのイメージをそのまま再現した。
銀行内も色が溢れ、気分を楽しくさせる。
社員食堂の窓から、庭の緑を楽しむことが出来る。

2014年7月9日水曜日

日本ペイント「ROOMBLOOM」大阪ショーケース

6月に大阪市内にオープンした、日本ペイントの住宅内装用ペイントブランド「ROOMBLOOM」大阪ショーケースへ。 「ROOMBLOOM」の水性ペイントは、落ち着いたトーンからアクセントカラーまで144色のカラーがあり、それぞれのネーミングも「雪解け」「パリの朝」など特徴的で選ぶのも楽しい。ペイント缶もかわいらしいデザインで、塗り終わった後も部屋に飾っておける。

ショールームでは随時、壁を塗るワークショップやポストカードをつくるイベントが開催していたり、初めてで不安な人のためのペイントサポートサービスも行っている。

ROOMBLOOM大阪
〒541-0056 大阪市中央区久太郎町3-5-5丸忠第1ビル601
営業時間:10:00-18:00 定休日:日曜日・月曜日
TEL:06-6455-9291
info-rb@npc.nipponpaint.co.jp
http://room-bloom.com 
Facebook:ROOMBLOOM.jp

2014年7月8日火曜日

第2回新商品発表会「YAMAGIWA LIGHTING UNIVERSE 2014」

3月に開催されたYAMAGIWA新商品発表会に引き続き、第2回目となる発表会へ。今回の展示会は、2014年9月に港区南青山にYAMAGIWA東京ショールームとなる場所を会場にし開催。
(第一回目の様子はこちら http://kenchiku-blog.blogspot.jp/2014/03/yamagiwa-2014.html

◎デザイナーコラボ商品「systemX LED version.L」「systemX LED version.M」
前回の展示会とはまた違い、球体に組み合わさったものも展示。接合部が柔軟性のあるシリコン素材で、建築家やデザイナーのアイディア次第でまだまだ他の組み合わせが生まれそうな商品。
また3月に発表した「systemX LED version.L」(上写真)を約60%に縮小した「systemX LED version.M」(下写真)が今回新たに発表。住空間・商環境サイズにリデザインされたもので、ペンダントタイプとシーリングタイプのバリエーションがある。
◎YAMAGIWAオリジナル新商品ペンダント照明「ICICLE(つらら)」
不定形にデザインされた2種類のクリスタルガラスで形作られたシャンデリアのシリーズ。
ランダムに光が屈折し、ゴージャスな雰囲気を演出する商品。
◎1966年~68年デザインのヤコブソンランプの復刻品
じっくり自然乾燥させた北欧産のパイン(マツ)材を薄くスライスした材料を活かしたデザインが特徴。天然素材を使用しているので、木目や色が多少異なることがあるが使い込むほど味わいが深くなる商品。木のシェードを通した明かりは、焚火のような温かみがある。
またマガジン形式の住宅用照明カタログ「BON APPÉTIT」が発刊。タイトルはフランス語で“どうぞ召し上がれ”の意味で、光を食材に例えてその料理法を紹介。光に関するエッセイの他にダイニング、リビング、寝室、書斎、和室などの照明のポイントをわかりやすく解説するとともに、各シーンに応じた照明器具が掲載されている。