東京大学本郷キャンパスにて進行中の新図書館計画「アカデミック・コモンズ」現場見学会へ。
本計画は、東京大学が教育と研究のための新たな拠点として、本郷キャンパス総合図書館を大幅に拡充する計画で、図書館前広場の地下に新館を建設し、伝統ある本館は外観を保存したまま内部を全面改修するというもの。
地下にできる新館には約300万冊収容可能な巨大な自動化書庫となる。
この新館は四方を建物に囲われた敷地に、地下約50mを掘って建物をつくるため、まず建物を地上でつくり、それを重さで沈めていくという土木技術の「ニューマチックケーソン工法」で進められた。建物の床下に最初は人、最終的にはロボットが入り、掘削をし建物を沈めていく。
今回の見学会では、「ニューマチックケーソン工法」での工事が終わり建物が支持地盤に着底し、書庫が入る前の巨大な地下空間をみることができた。
設計監修をしている、川添善行氏による計画概要説明。
地下1Fには「ライブラリープラザ」が入り、地下2~4階が「自動化書庫」となる。
いよいよ、現場へ。左手が現存の総合図書館。
現存の総合図書館のエントランスを背に新館を見下ろす。
地下1F「ライブラリープラザ」
仕切りのない円形スペースで、様々な学部から集う人々の活動が何気なく目に入り、声も聞こえるという地の円形劇場となるよう設計されている。
「ライブラリープラザ」イメージ模型のスライド
中央の天井からは、地上からの明かりと噴水の水の揺らぎが差し込む。
地下2F「自動化書庫」
この空間に100万冊の本が保管される。高さは約11mでこの階の下にさらに2フロアある。
本を保管する空間のため、水・湿気には充分に配慮しており、地下躯体外周をジョイント部を全溶接したした厚さ6㎜の止水鋼板で覆い、壁は二重になっている。
朱色の開口部から本が運ばれていく。館内のコンピューターで読みたい本を検索し、指示すると約3分で本が手元に届くシステムになるという。
2015年2月からの現場写真。
新館は2017年、本館の改修工事を含めたすべての計画は2019年に完了予定。
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