出演者左から齋藤 精一氏(株式会社ライゾマティクス 代表取締役)、東 哲也氏(経済産業省 博覧会推進室 博覧会国際企画調整官)、永山 祐子氏(有限会社永山祐子建築設計 取締役)小西 利行氏(株式会社POOL 代表)
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本会は2020年ドバイ国際博覧会日本館広報事務局が主催となり、万博に関心のある全ての方々を対象に、デザインやものづくりなど様々な分野の方々が交わり、万博の在り方や万博に参加する意味について論じ合う機会として開催された。
ドバイ博日本館 クリエイティブ・アドバイザーである齋藤 精一氏(株式会社ライゾマティクス 代表取締役)は「本会は第1回としてシリーズ化し、20年のドバイ博、25年の大阪・関西博まで継続していきたい」と強調し、セッションが始まる。
経済産業省 博覧会推進室 博覧会国際企画調整官 東 哲也氏は「万博とは/2020年ドバイ博、2025年大阪・関西博の概要」について説明。「万博とは、会場・パビリオン・パビリオン内で各国が展示を半年間行うなどフォーマットが決まっているが、2025年でも同じままでいいのか、今日の議論にしたい」と言及。
ドバイ博会場構成 サブテーマである「機会・モビリティ・持続可能性」 3つの地域が繋がっている |
ドバイ博日本館 建築設計を担当する永山 祐子氏(有限会社永山祐子建築設計 取締役)は、日本館の「地球交差点」というテーマから建築に落とし込むテーマとして「文化・環境・持続可能性」を選び、日本の伝統的文様である麻の葉文様を構造としたファサードを構築する仕組みを説明。
昼景と夜景
ドバイ博日本館 クリエイティブ・アドバイザーである小西 利行氏(株式会社POOL 代表)は「心をつないで未来をつくる」というドバイ博のテーマに日本としてどう応えるかを考えたテーマ「地球交差点・出会う・共感する・そして動き出す」について説明。「エンターテイメント性が高いだけで終わる展示ではなく、見た後に実際に行動に結びつくようなものにしたい」との考えを示した。
万博の在り方が変化している点について、何を感じているのかをテーマにしたパネルトークで、東氏は「万博に行かなくても情報が手に入る21世紀に、来場者は何を目的に来るのか、従来通りのコンテンツのままではいけないという危機感を待たなくてはならない。パビリオンがあって、展示があって、人が来ることが当たり前だと思えない」と警鐘を鳴らす。
永山氏は「万博は沢山の国の人が集まるきっかけで、自国を意識しながら参加するシチュエーションが特性。来場者が能動的に参加できる場にならなければならない。ここを起点に議論が展開し、ネット上で続くことも可能なはず。集まるきっかけとなるそのこと自体貴重だ」と万博のみで完結させないことを提言する。
小西氏は「万博はFace to faceで出会う機会として分かりやすい場である。オリンピックがスポーツの祭典であれば、万博は技術の祭典ではなく、知恵の祭典だと解釈している。今の状況でどう知恵を出せば未来が変わるのかを提案されたい、そんな場に変化してほしい」と思いを語った。
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