2020年6月に創立80周年を迎えた木工家具メーカー天童木工が80周年を記念し、昨年より取り組んできた「TENDO JAPANISE MODERN/80 PROJECT」。そのメインコンテンツとして進めてきたプロジェクトで、建築、インテリア、プロダクトそれぞれの視点から天童木工の今の体現をしてもらうべく招聘した3名のデザイナーによる新作家具を発表。
会場構成は、下の階が、当プロジェクトの全体ディレクションを担った南木隆助氏が担当。上の階がインテリアスタイリスト作原文子氏が担当した。東京ショールームが入っている東京社屋は、坂倉建築研究所の設計(1964年竣工)。
中村拓志氏デザイン『Swing chair』
成形合板ならではのしなりと柔らかな張りによって、たおやかで美しいフォルムとゆったりとした座り心地を追求したチェア。T字型の背は肘置きの機能も兼ね、快適なデスクワークをサポート。脚部は回転脚、無垢脚、ソリ脚の3つで展開し、ソリ脚タイプは前傾姿勢にスイッチできる。
二俣公一氏デザイン『SAND』無垢材の脚を複数の成形合板のパーツで挟む斬新な構成のチェア。前後どちらも座れる背板のないバックレスタイプをベースとし、パーツの組み合わせにより、背ありタイプや複数脚を連結させたベンチタイプへと展開できるチェアを考案。
熊野亘氏デザイン『PLYPLY』
熊野亘氏デザイン『PLYPLY』
成形合板の魅力をベーシックなシルエットながらも、どこかに新鮮さを放つ一脚に凝縮したチェア。背と一体の滑らかな座面、さらにはそれを支える4本の脚とフレームを成形合板で仕立てる。背裏の手掛け(笠木)など、こだわり抜いたディテールが後姿をより一層引き締めている。
階段をあがったフロアでは、時代やテイストをミックスした独自なスタイリングで様々なシーンの中で新作をみることができる。
関連して、天童木工が80年の歴史の中で協働してきた建築家やデザイナーとの数多の仕事もまとめた書籍「天童木工とジャパニーズモダン」も7月下旬に刊行予定。
展示は、東京ショールーム&ストアだけでなく、7/7より代官山蔦屋書店2号館でも行い、今後各地に巡回する予定。
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