老朽化に伴う改修工事が進められていた、東京・墨田区錦糸町にある創業88年の銭湯「黄金湯」が8/22にリニューアルオープンする。(写真はオープンに先駆け、開催された8/4に内覧会時に撮影したもの)
「黄金湯」は墨田区太平、オリナス錦糸町の近くにある銭湯であり、東京の下町エリアを代表する銭湯「大黒湯」の姉妹店。新しい銭湯のかたちを常に追い求めるオーナーの新保夫妻は、新しい「黄金湯」では、グローバルでありながらローカルな“グローカル銭湯”を作りたいとの思いで、総合プロデュースをアーティストの高橋理子氏、内装設計をスキーマ建築計画の長坂常氏に依頼をし、今回の改修工事が進められた。
工事中は、新型コロナウィルスの影響を受け、姉妹店「大黒湯」の経営状況は逼迫。黄金湯の改装工事にも苦難が訪れたが、クラウドファンディングで多くの支援を受け、オープンする運びとなった。
内装設計を担当したスキーマ建築計画の長坂常氏。
内装設計では、銭湯に必ず存在しなければならない男女の境界に着目し、訪れた人がその境界(天井高5000㎜弱のスケルトン空間に、高さ2250㎜の壁を設定)に思いを寄せるようなデザインがされている。老若男女が皆同じように一日の疲れを洗い流す銭湯での出来事が特別なものとなるよう思いを込めた。
脱衣所に入ると、銭湯の掛け声「お~い」を模した巨大なのれん(デザインは、美術家でアーティストの田中偉一郎氏)。
浴場の壁絵は、『きょうの猫村さん』のほしよりこ氏が担当。下町の江戸を舞台に「黄金湯」を交えた絵巻物図を描いた。
洗い場には、一つだけ越境してしまったという遊び心のある手すりも。
男性サウナの水風呂(水曜日のみ女性と入れ替わり)は、もともと火焚き場だったスペースを活用。生まれ変わり、神秘的な空間となった。
温まった身体を休めるために、屋外スペースの椅子に腰を下すと、銭湯ならではの煙突の風景が広がる。
エントランスには、コミュニティスペースとしてのビールも飲める番台バーを設置。
DJブースが併設され、風呂上がりのリラックスした時間を過ごすことができる。
8/22(土)よりオープン。
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