NTT出版より、建築・都市レビュー叢書の第6弾として『みんなの建築コンペ論 新国立競技場問題をこえて』が発刊。
本書は、新国立競技場問題を入口とし古今の日本や海外のコンペ事例を見ながら、建築を作るというプロセスにおける「コンペ」の意味、そして、日本の公共建築における設計発注のシステムを検証していく。そしてそこから、社会が共有しうる「みんなの建築コンペ」の可能性と具体的な方法論を導くことを目的としている。(「序」より一部抜粋)
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目次
序 誰がためにコンペはあるのか
第1章 傷だらけのコンペ――新国立競技場コンペをめぐって
1 「新国立競技場基本構想国際デザイン競技」
2 専門家の異議から、白紙撤回へ
3 やり直しコンペの開催
4 社会はコンペで何を得たのか
第2章 コンペの歴史が語ること
1 便益への欲望――便利で利益のあるものをつくりたい
2 美麗への欲望――美しいものをつくりたい
3 継承への欲望――新人に機会を与えたい
4 似姿への欲望――「われわれ」にカタチを与えたい
5 調和への欲望――すでにある環境に合うものをつくりたい
6 公平への欲望――つくるものを公平に選びたい
7 破壊への欲望――いままでにないものをつくりたい
8 みんなの欲望をカタチにする装置としてのコンペ
第3章 日本のコンペの仕組みはどうなっているのか――設計発注方式の変遷
1 日本のコンペのいま
2 設計発注方式の種類
3 入札と随意契約
4 特命から〝プロポーザル〞へ
5 品確法とコンペの消滅
6 建築の専門家はどのように発言してきたのか
7 コンペを継承していくために
第4章 「いい建築」を合意するプロセスへ――ポスト新国立競技場の建築コンペ像
1 「善きもの」としてのコンペ
2 現代社会におけるコンペの弱点
3 コンペという概念を更新する
4 これからのコンペのための三つの提言
5 コンペの再構築に向かって
終 章 コンペがつくる「いい建築」
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著者:山本想太郎・倉方俊輔
発売日:2020.07.17
定価:2,860円
サイズ:四六判
ISBNコード:978-4-7571-6082-8
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