2019年11月1日金曜日

「吉田鉄郎の近代 モダニズムと伝統の架け橋」内覧会

国立近現代建築資料館にて、11月1日(金)から開催中の「吉田鉄郎の近代 モダニズムと伝統の架け橋」内覧会へ。


吉田鉄郎(1894—1956)は、東京中央郵便局(1931)や大阪中央郵便局(1939)などの日本近代建築の名作を残した「逓信省の建築家」として知られている。
本展では、吉田の住宅作品に鮮明に現れるモダニズムと伝統の相克と、この両者への「架け橋」を追求する彼独自の思想と手法を明らかにしようと努めている。



エントランス

展示は大きく4テーマに分かれている。
第1章「様式の模索」では、東京帝国大学入学以前の作品「富山県立農学校全景」や、大学時代の課題 立面図や断面詳細図から、大学卒業後逓信省で設計した電話局や郵便局の図面が展示。


第2章「住宅における「架け橋」の思想と手法」では、吉田の住宅作品にみる特徴である、上流層のライフスタイルに対応して様々な住様式への取り組みが見て取れる。
「馬場氏牛込邸」では和風の外観に洋室、庭園に面する室を雁行状に配置するなどの手法が取り入れられ、「朽木氏銷夏荘」では木造でモダニズムに挑戦している。「馬場氏烏山別邸」はフラットな屋根、水平性を強調する庇、白タイルを貼った外観をもつRC造で、和室には日本建築の伝統素材を用いられている。


第3章「逓信建築にみる「日本的な近代」」では、吉田の代表作「大阪中央郵便局」、「東京中央郵便局」を中心に、逓信モダニズムの精神が貫かれた、外務省や東京都庁のコンペ案も展示。
大阪中央郵便局 模型
外務省庁舎計画案 模型

第4章「近代の探求」では、震災記念堂や忠霊塔などの設計競技案や、海外交流の軌跡が辿れる。
吉田の著書とパスポートや手紙


川向正人氏(当館主任建築資料調査官、東京理科大学名誉教授)
当館主任建築資料調査官 川向氏は本展の開催の理由を「1つは吉田の生誕125周年という節目に当たること。2つ目は、吉田が自邸に保管していた2,000枚に及ぶ建築図面が当館に寄贈される運びになったことだ」と説明。
「建築図面は近づいて細部まで見る方が多いが、一巡し最後に中二階で展示全体を俯瞰してみてほしい」と話した。


中二階から全体を見る

展示は2月11日(火・祝)まで。
期間中ギャラリートークも開催予定。
詳細はこちらを参照のこと。

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