2014年6月6日金曜日

「窓学“WINDOWSCAPE”展 ~窓の研究プロセスからミラノサローネまで~」

東京ミッドタウンのデザインハブにて開催中「窓学“WINDOWSCAPE”展 ~窓の研究プロセスからミラノサローネまで~」(主催:YKK AP 窓研究所)のプレス向け内覧会へ。

この展覧会は国内では初めての窓に関する“窓学”の研究展示で、東京工業大学塚本研究室とYKK APの約7年間にわたる共同研究成果を豊富な資料とエピソードを交えて紹介している。
“窓学”という言葉は窓を学問として探求していくことを目的にYKK AP代表取締役会長の吉田忠裕氏が発案したもの。
世界約100都市を対象とした窓学の展示は10のゾーンに分かれており、展示場の半分を占めるこちらは“窓と旅のコーナー”。
窓学の調査旅行の資料・写真・ドローイングを展示。その他、現地での思い出深い品々も一緒に展示されている充実した内容でその地域の雰囲気も感じとれる。
壁面の“窓と街並みの系譜学”では、地域ごとに特徴ある窓が反復することで形成されている街並みが展示。
また本展覧会は、ミラノサローネで発表した“WINDOWSCAPE”展の帰国展も兼ねており、会場の一番奥のスペースでアトリエ・ワン設計の窓のインスタレーションや現地での模様を模型や記録映像などにより紹介している。
ミラノサローネの展示舞台となったミラノ大学は、もともと12~13世紀に修道院として建てられたのものが病院となり、大学に改修された歴史ある建物。中庭に面するポーティコ(回廊)のアーチをつなぐようにつくられたもうひとつ回廊のインスタレーション。内部に入るといくつもの窓と様々な角度のガラス面が空間を構成しており、万華鏡のように窓やうつりこむ人が反射して映し出される空間。連日、撮影をする多くの来場者で賑わったという。
インスタレーションの他、自由に持ち帰れる世界の窓のポスターも設置。現地イタリアの窓のポスターが一番人気があった(下写真、一番右のポスター)。その窓のポスターも展示されており持ち帰ることができる。
内覧会の後は、オープニング記念講演「“窓学”の始まり」が開催され、研究をはじめた当初の話や今後の窓学の展開についても語られた。
(右から、東北大学大学院教授 五十嵐太郎氏、東京工業大学大学院准教授 塚本由晴氏、YKK AP代表取締役会長 吉田忠裕氏、YKK AP専門役員 窓研究所 所長 山本絹子氏)
会期中は、窓に関する講演やトークセッション、ワークショップもあわせて開催する。詳しい情報は公式ホームページにて。展示会は6/15まで。

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