2023年に島根県益田市の島根県立石見美術館(島根県芸術文化センター「グラントワ」内)で開催された「建築家・内藤廣/Built と Unbuilt 赤鬼と青鬼の果てしなき戦い」を再構成した「建築家・内藤廣 赤鬼と青鬼の場外乱闘 in 渋谷」 展が、CAt(小嶋一浩・赤松佳珠子)設計の渋谷ストリーム ホールにて7月25日より開催される。
内藤氏は「今回の展覧会島根県益田にある、島根県芸術文化センター「グラントワ」で開催された展覧会を渋谷で開催するにあたり、展示数や展示方法を変更し、全く違う展覧会になった。益田は過疎という言葉が生まれた場所。そして、渋谷は世界でも有数の過密地帯。この二つを同じ大きさで展示した。展示の中心にある赤鬼と青鬼の掛け合いは、皆さん興味を持っていただいたみたいで、実に展覧会の滞留時間が長い。ここでもそれをやろうと思っている。」と述べた。
展示は3部構成。
【学生時代から代表作まで】ここでは内藤氏の卒業設計から1990年代の主要プロジェクト、2001年の東京大学着任以降に手がけた「日向市駅」(2008年)をはじめとする4つの駅舎、そして「島根県芸術文化センター/グラントワ」(2005年)など、2000年代前半のプロジェクトを展示。また未公開のインタビュー動画を公開。
【近年作・Unbuilt作品】
2006年以降のUnbuilt(実現に至らなかった)プロジェクト8点に加え、「高田松原津波復興祈念公園 国営 追悼・祈念施設」(2019年)など復興関連のプロジェクト4点、さらには「多摩美術大学 新棟・講堂」(2026年予定)など最新プロジェクトを含め、2010〜20年代の9点を展示。
【都市の対比:渋谷と益田】
「渋谷」と「益田」という異なる都市をテーマにした新作模型と映像作品を展示。渋谷は20年後の渋谷駅を中心に、益田は島根県芸術文化センター「グラントワ」を中心に、約300メートル四方、同一スケール(1/200)の都市模型で再現。模型から俯瞰する「渋谷」と「益田」で過密と過疎を疑似体験できる。
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