本展では、過去の主要プロジェクトや現在進行中のプロジェクトを通じて、藤本氏の思考、創作の過程を紹介すると共に、これからの「建築の未来」の可能性が示されている。
3階の第一会場から中庭にかけては、藤本氏がこれまでに手掛けたプロジェクトや進行中のプロジェクトから 100を超える模型が時系列や関連するプロジェクトに関わらず森の木々のように展示されており、会場に入ると模型という木が果てしなく続いている森の中を彷徨うようなイメージで配置されている。
模型の中には、なにか予感めいたものから現実的なもの、その中間に位置するものなど、藤本氏の試行錯誤の軌跡が垣間見える。また、ひとつのアイディアが他の様々なプロジェクトに活かされていたり、いくつかのアイディアから新たなアイディアが生まれたりするなど、思考の連続性も感じることができる。
4階の第二会場のテーマは「architecture is everywhere」で、「見いだされる建築」をコンセプトに、普段よく目にするまだ建築ではない「物」と実際の建築の写真が展示されており、現在の藤本氏が模索する次の時代へ向けた建築の未来像を示している。
展示されている写真の中には、物から建築を見いだされたことを想像させるものもあり、建築の可能性を感じさせる。
このような建築の種から建築が生まれたらどうなるのだろうか。面白くなるのではないかという藤本氏の建築を発想するプロセスを感じることができる。
藤本壮介展 未来の未来
4月17日(金)~6月13日(土)11:00~18:00
※ 月曜・祝日休館(本年度より日曜日も開館)
詳細はhttp://www.toto.co.jp/gallerma/
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