2019年4月1日月曜日

MADE IN KYOTO Design Lab「隠れた都市の姿──文脈と創造を架橋する映像」展

2019年2月22日(金)よりKYOTO Design Lab 東京ギャラリー(アーツ千代田3331)にて開催中の隠れた都市の姿──文脈と創造を架橋する映像」展へ。
KYOTO Design Lab(D-lab)では、2017年と2018年の2回にわたり、スイスの建築家ユニットMade in Sàrl(ETH Zürich教授)との共同ワークショップを開催した。本展はその成果を展示するものである。



2017年に実施した「Inside and Outside of Kyoto」では、京都における見える境界/見えざる境界の探求をテーマにワークショップがおこなわれた。建築を専攻する学生らは4つのグループに分かれ、ビデオカメラを活用したリサーチ、既存の映像コンテンツに表象される京都の再解釈などを経て、最終的にサウンド、テキスト、イメージを駆使したムービーを完成させた。



2018年のワークショップのテーマは「Subtraction」である。デザイナーの創造行為は、基本的にはなにかを「加える(add)こと」である。「加えること」は、新しい価値の付与、問題の改善のように、なにかを施すことを意味する。本プロジェクトで参加学生は、フィールドリサーチとランドスケープの撮影、そして画像合成という一連の流れを通じて、何かを「引くこと(subtract)」で明らかになる、京都という都市の隠された特性を見出した。


左映像:2018年「Subtraction」、右映像:2017年「Inside and Outside of Kyoto」
2018年「本性」
ここに展示された写真とビデオによる成果物は、何らかの帰結としての「作品」と言うよりも、新たな創造に向かうための「コンセプト」と位置づけられる。図面でも無い、模型でも無い、文章でも無い形式、すなわち映像メディア上の表象そのものがコンセプトなのである。

展示は5月12日(日)まで。

4月6日(土)には、冨永美保氏、伊藤孝仁氏(建築家/tomito architecture)、中村健太郎氏(プログラマー、建築理論家/NPO法人モクチン企画理事、東京大学学術支援専門職員、なかむらけんたろう事務所主宰)をゲストに迎え、デザイン・建築領域において、リサーチとデザインを架橋する役割としての映像作品が評価される今、その教育的価値や実践についての可能性を探るギャラリートークも開催予定。

詳細はこちらを参照のこと。

0 件のコメント: