2022年3月2日水曜日

早稲田KMビル リファイニング見学会

青木茂建築工房は「早稲田KMビル」リファイニング完成見学会を行った。

昭和48年に建設された当建物は既存不適格のため、増築を伴わなず、大規模模様替え及び用途変更を行い、新築同等の耐震性能を確保(耐震診断評定書取得)耐用年数は100年超と評価された。

本計画では下階を事務所から共同住宅に用途変更、1フロア2住戸から3住戸へと変更とした。改修後の集合住宅では東京都建築全条例第19条の規定に基づき避難のための2m角の窓先空地が必要なため、建物東側に吹き抜けを設けている。建物西側には階段(2箇所)を設けている。階段には穴があけられ東側吹き抜けと共に換気量向上に役立っている。

新設ボイド(下から)
新設された階段
階段に開けられた穴が分かる

新設ボイドや既存エレベーターや階段部分等、構造上不要な部分解体によって23%の建物重量が軽量化され、耐震性能向上に役立っている。

既存建物は建物のバランスが悪く、重心と剛心の距離が離れていて地震の際にねじれが発生する懸念があり、袖壁補強の配置で剛心を重心に近づけ建物の耐力向上とバランスを改善している。

クローゼット左側面が袖壁補強。居住性を考慮。
 
室内から見た新設ボイド

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