2025年6月23日月曜日

【同志社女子大学】図書館建築のパイオニア、鬼頭梓の設計による今出川図書館の改修を発表

同志社女子大学は、創立150周年記念事業の一環として、図書館建築のパイオニアである鬼頭梓によって設計され、1977年に開館した今出川キャンパス図書館の改修を実施する。
今出川図書館の建設計画は、キャンパス景観の保護やジェームズ館南側芝生を保全する観点から難航したが、機能の大部分を地下化し、屋上を庭園にするという鬼頭梓氏の設計によって、周辺の美観地区に配慮しつつ、地下式建築という珍しい構造の図書館となった。

今回の改修は、今出川キャンパスの歴史ある景観を大切にしながら、現代の学修環境にふさわしい機能性と快適性を備えた新しい図書館空間を創出することを目的とし、同志社女子大学のスローガンである「Always rising to a new challenge-いつの時代も、新しきを生きる。」を可視化し、キャンパス全体の魅力向上につなげることで、学生・卒業生・教職員にとって親しまれる場となることを目指す。

写真はいずれもイメージ

今出川図書館は、築後50年近くが経過し、施設の老朽化や学修環境の多様化への対応が求められており、今回の図書館改修では、建物構造や外観の持つ歴史的価値を尊重しつつ、以下の3点を軸に再生を図る。(設計:株式会社類設計室 使用開始:2026年10月1日)
1. 歴史と調和したキャンパス景観の再構築
鬼頭梓氏の設計した今出川図書館に加え、武田五一氏が設計した栄光館とジェームズ館(いずれも国の重要文化財)といった建築遺産を大切にし、前庭やアプローチの整備を通して「同志社女子大学らしい」景観を創出。
2. 快適で開かれた内部空間の実現
正門や栄光館などからのアクセスを向上させ、訪れやすい動線へと再構築。鬼頭梓氏の図書館思想を大切にし、地下空間でありながら、自然光を取り入れた明るく居心地の良い閲覧室やギャラリーを整備し、学びを促進する環境を整える。
3. 未来を見据えた機能強化
設備や建具、内外装を全面的に更新し、快適性・安全性を向上させます。トイレの改修、エレベーターの増設などバリアフリーへの対応に加え、集密書架の導入により収容能力の向上、蔵書スペースの効率化を図る。
 



同志社女子大学

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