2026年4月2日木曜日

【NOT A HOTEL】BIGが日本で初めて完成させた建築作品「NOT A HOTEL SETOUCHI」が4月1日に開業

 世界的建築家ビャルケ・インゲルス率いる建築設計事務所BIG(Bjarke Ingels Group)が日本で初めて完成させた建築作品「NOT A HOTEL SETOUCHI」が、4月1日、瀬戸内海に浮かぶ広島県三原市の佐木島で開業した。開発・運営を手がけるNOT A HOTEL株式会社によると、本施設は単なる高級別荘にとどまらず、建築、自然、移動、食、体験を一体として設計することで、オーナーの滞在価値を立体的に拡張する拠点となることを目指している。

「NOT A HOTEL SETOUCHI」は、穏やかな海と多島美が広がる瀬戸内海の風景に着想を得て計画され、敷地内には視界の広がりをテーマにした三つのヴィラ「180」「270」「360」が配置された。佐木島の岬や丘陵の地形と呼応するように設計されたこれらの建築は、それぞれ異なる角度から風景を切り取り、円形を基調とした構成によって自然と建築が溶け合う空間体験を生み出している。設計には、日本の平屋建築や障子、畳の思想を現代的に再解釈した要素を取り入れると同時に、現地の土を用いたラムドアースの壁など、土地の風土を感じさせる素材も積極的に用いられた。

施設では滞在そのものを物語として設計する考え方のもと、島へ向かう移動時間も体験の一部と位置づけている。広島本土側には出航前に利用できる専用ラウンジ「NOT A HOTEL CLUB HOUSE SETOUCHI」を整備し、そこから専用クルーザーやヘリコプターで島へアクセスする仕組みを用意。到着後はヴィラ滞在に加え、海に開かれたプライベートビーチやレストランを通じて、陸と海が緩やかにつながる時間を演出する。
食の体験にも力を入れており、瀬戸内の食材を生かしたプライベートディナーや鉄板焼き、ビーチに面したレストランでの食事、滞在スタイルに合わせたミールキットなど、多様な選択肢を整えた。さらに、プライベートクルーズやシーカヤック、SUPといった海のアクティビティに加え、周辺地域の工房や寺院、アートの島々を巡る体験プログラムも用意し、瀬戸内という土地の魅力を多層的に味わえる滞在を提案している。

BIG創業者のビャルケ・インゲルス氏は、「日本で初めて完成した本プロジェクトは、自身の建築観に大きな影響を与えてきた日本文化と真正面から向き合う機会だった」とコメントし、伝統と現代、内向性と開放性といった相反する要素を統合した“ホスピタブル”な建築を目指したと語っている。アートや建築の発信地として存在感を高める瀬戸内に、新たな象徴的建築が誕生した形だ。




NOT A HOTEL
https://notahotel.com/

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