2012年10月18日木曜日

「工学院大学125周年記念総合棟」内覧会

八王子に竣工した「工学院大学125周年記念総合棟」の内覧会へ(9/30)。2009年の公募プロポーザルにおいて最優秀案として千葉学建築計画事務所が受賞し、進行されてきたプロジェクト。
建築設計:千葉学建築計画事務所
構造設計:金箱構造設計事務所
設備設計:環境エンジニアリング
施工:大成建設東京支店

建物の全体のプランはL字型の4つのボリュームが寄り添うようなプランとなっている。緑に囲まれた郊外のキャンパスでありながら、外部空間にパサージュを形成し、都市的な要素も組み込んでいる。
L字の屈折部は小さなラウンジスペースになっており、学生たちが溜れる場所が多くある。
サイン計画、ファサードデザインはデザイナーの野老朝雄さんが担当しており、ファサードの有孔折板は落ちる影によって、自分の居場所がわかるようにとのことで4つのボリュームによって違うデザインになっている。例えば下の写真はE棟の有孔折板で4種類の円の大きさを使ってデザインされている。
またこの建物自体が教材になってほしいという思いから、仕上げ・素材・開口部など建物の成り立ちを素直に仕上げに表現している。なので同じ教室でも仕上げが異なったり、窓の大きさも異なっていたり。(デザイン的にどうなのかと議論にもなったそうだが、最終的にはサッシの黒いスチール部分がパンダの目みたいでかわいいということで落ち着いたとか。)
各部屋の空調は基本的には居住域空調の床吹空調となっているが、空調椅子になっている教室がいくつかある。これは同大学・野部達夫先生とコトブキシーティングの共同での研究の一貫となっている。
小さな教室はすべて家具が可動式になっており、フレキシブルに使用できるようになっている。廊下側の木のサッシも全面開閉が可能。
内覧会当日は多くの人が集まり、午前と午後の二回、千葉氏自ら建物の案内をした。

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