神奈川大学は、2020年4月に「世界、日本、そして地域の架け橋となる人材」を育成すべく「国際日本学部」を開設し、2021年4月には、みなとみらい地区に都市型の新キャンパスを開設しグローバル系の3学部を集結させる。
キャンパス以外の日常生活においても、異文化交流とコミュニケーション力を養う国際的な環境として準備された「新国際学生寮」の内覧会へ参加。設計プロポーザルにより、株式会社オンデザインパートナーズを選定し、萬玉直子氏(神奈川大学工学研究科建築学専攻博士前期課程2010年修了)を意匠担当主任として、キャンパス整備計画委員会の専門委員(本学工学部建築学科建築デザインコース教員)の監修のもと設計された。
西田司氏(オンデザインパートナーズ代表)、萬玉直子氏 |
萬玉直子氏は「2016年に行われたプロポーザルから『まちのような学生寮』というコンセプトのもと、生活を通した交流空間がどう実現できるのかを3年間進めてきた」と振り返る。また、オンデザインパートナーズ会長の「生涯現役」という言葉に倣い、「建築というのはずっと学び続けるものだと考えている。2年間学んだこの神奈川大学を卒業し、またこうして母校のプロジェクトで学びの多い3年間を過ごせたことに感謝している」と語った。
本建築は、RS+S造、地上4階建、延べ床面積は6,065㎡。低層階には3つの多目的スタジオ・多目的和室や課外活動の部室などをテーマ別に配したワンフロアのストリート仕立てで、なだらかに丘陵地に溶け込む。
B棟4階から見下ろす |
2階バルコニーから丘陵地と建物外観を望む |
1階から4階までの吹き抜け部分には複数の階段を配置し、踊り場など周辺部分には少人数で作業や会話ができる「キッチンポット」や「人工芝ポット」「畳の小上がりポット」などのオープンな出会いのスペースを全館に約20個設置している。
様々な規模のキッチンポットは17ヵ所に点在
人工芝ポット |
畳の小上がりポット |
2階以上には209室の居室を配置。各個室の前には住人の個性や自己PRなどにも使えるメッセージボードが設置され、相互理解のための工夫も。歩くだけで、人と出会い、笑顔が行き交う、楽しい演出が施されている。
男女とも入寮可能となっており、寮生の半数は海外からの留学生であるため、寮生活を送るなかで多様性を体感し国際的感覚を養うことができる。
個室入口とメッセージボード |
1階にある案内標識 |
様々な居場所が生まれる共用部
詳細は以下。
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