2020年10月27日火曜日

東京メトロ銀座線5駅リニューアル

東京メトロ(東京地下鉄)株式会社では、銀座線のリニューアルを進めている。今回は日本橋駅、京橋駅、銀座駅、青山一丁目駅、外苑前駅の5駅をリニューアル(※)したことが発表された。
※バックヤードの工事等は今後も継続して行われる。

銀座線は2017年に開業90周年を迎えた。東洋初の地下鉄として東京の街をつないできた歴史を大切にしながら、今後も末永く利用される銀座線を目指して、「伝統×先端の融合」という路線コンセプトのもと、全駅のリニューアル工事を行っている。
今回は銀座エリアの銀座駅、商業エリアの日本橋・京橋駅、トレンドエリアの青山一丁目・外苑前駅の5駅において、多機能トイレやエレベーターなどのバリアフリー設備整備やホームドアの設置を含めた駅リニューアルを実施。

京橋駅ホーム

外苑前駅出入口

リニューアル内容としては、エリアごとの全駅改装、ホームドアの設置、新型車両の導入がある。
リニューアル計画の一環として実施している銀座線全駅の駅改装においては、銀座線の魅力向上に寄与する様々なアイディアを公募する駅デザインコンペを、2012年から5つのエリアコンセプトごとに開催してきた。

銀座駅 デザインコンセプト『憧れの街』
銀座に漂う「上品さ、優雅さ、高級感」を感じられるように、明るさや洗練さを併せ持った空間を演出。
ホーム(渋谷方面)

銀座線のホーム側壁には、一面に古き良き銀座の街並みのイメージを描く。電車を待ちながら移ろいゆく銀座の歴史を感じさせ、銀座に訪れる多様な人々と街を、世代・国・地域を越えてつなぐ役割を果たす。

日本橋駅 デザインコンセプト『橋の街』
江戸時代、1603年に木造太鼓橋で建造された日本橋。橋は幾度かの改修や改架で姿を変えたが、今でも街のシンボルとして存在感を放っている。その日本橋のある街の駅として、江戸時代から続く日本橋の歴史を伝え、にぎわいと活気が感じられる空間を演出する。
ホーム(渋谷方面)

壁面のアーチや、壁天井の木調の仕上げが、かつての江戸の日本橋を表現する。また、間接照明から降り注ぐ柔らかな光が空間に温かみをもたらす。

京橋駅 デザインコンセプト『時のギャラリー』
歴史的建造物や美術骨董品のギャラリーが残る近代的な街、歴史と近代が共生する街のイメージを表現している。東京のガス灯発祥の地であることにフォーカスし、柱のデザインモチーフとした。ガス灯をイメージしたやわらかな灯りが、温もりのある落ち着いた空間を演出する。
改札口(渋谷方面改札)

ガス灯をモチーフとした柱が改札口の存在感を際立たせ、視認性を高める。また、柱内から漏れる灯りは時間帯で変化し、一日を通して様々な表情を見せる。

外苑前駅 デザインコンセプト『スポーツの杜』
銀杏並木、多くの自然に囲まれた競技場など有名な観光スポットを有する外苑前駅は「スポーツの杜」をテーマとし、駅全体に”神宮外苑に集う人々の中に、爽やかさを感じる”デザインを取り入れている。
改札口(神宮球場方面改札)

艶のある明るい天井にトラックをモチーフとした天井のラインを施すことで、スポーツの軽やかさを演出。垂直に伸びる柱の反鏡面スリットは、行き交う人々を映し出し、空間に彩りを添える。

青山一丁目駅 デザインコンセプト『優雅な街並み』
かつて徳川家康の重臣、青山家の大名屋敷があった青山一丁目には、現在青山家跡地の一部に青山霊園の桜並木が作られ、春になると落ち着いた雰囲気の中で美しく咲き誇る桜を楽しむことができる。その桜並木の要素を抽出し、気品ある街並みのモチーフとしたデザインを取り入れることで、優雅さが感じられる空間を演出。
ホーム(渋谷方面)

床はタイルの組み合わせによって、石畳を表現。柱は、桜の木肌を模した艶のあるデザインとした。

東京メトロ

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