2026年7月15日水曜日

【SWANTILEグループ】国内初となる大判インクジェットタイル量産ラインを本格稼働開始し、新シリーズ4製品を発売。

大判タイルは、いまや住宅やホテル、商業施設の空間品質を左右する重要な建築素材の一つになっている。目地を極力消し去り、床や壁を一枚の面として見せることで、空間に静けさや伸びやかさをもたらす。しかし国内の設計実務においては、その選択肢の多くを海外製品に頼らざるを得ない状況が続いてきた。そうした中、日東製陶所などを擁するSWANTILEグループが、国内初となる大判インクジェットタイル量産ラインを本格稼働させ、新シリーズ4製品を発売した。

△リムストン施工イメージ (品番:PM-600/RS-101G)
△テラナ施工イメージ (品番:PM-600/TN-202G)
近年の建築設計では、素材そのものの存在感よりも、むしろ「面」としての完成度が求められている。住宅では内外の連続性を高めるために床材をシームレスにつなげ、ホテルや商業施設では空間そのもののスケール感を際立たせるために大判化が進む。

こうした流れの中で600角タイルは、建築家やインテリアデザイナーにとってもスタンダードな選択肢になりつつある。一方で、その多くは輸入製品であり、納期や供給、ロット管理、追加発注などに課題があった。プロジェクトの終盤になって品番が廃番になったり、輸送遅延によって工程全体が影響を受けたりするケースも少なくない。設計者が求めるのは意匠性だけではなく、プロジェクトを最後まで成立させる供給体制でもある。

SWANTILEグループが導入した新ラインは、3,800トンプレスと最新のデジタルインクジェット施釉技術を採用し、最大1200×600ミリサイズまで対応する。24時間あたり約1600平方メートルを生産できる能力を持ち、設計者や施工者が求める安定供給にも応えられる体制を整えた。注目したいのは、技術スペック以上に表現力の進化だ。近年の建築空間では、天然石そのものよりも、石の表情を持ちながら施工性やメンテナンス性に優れたセラミック素材が選ばれる場面が増えている。今回発表された「ベリッシモストーン」「リムストン」「テラナ」「クォーツァ」は、いずれも天然石が持つ柄のゆらぎや質感をデジタル技術によって再構築したシリーズである。

△ベリッシモストーン施工イメージ (品番:PM-600/BEM-1G
△クォーツ
施工イメージ (品番:PM-600/QZ-300G)
なかでも「リムストン」は、ライムストーン特有の穏やかな表情を持ち、住宅やホテルラウンジなどで求められる柔らかな空気感を演出する。「テラナ」は自然石の素材感を備えながらも過度な主張を抑えており、植栽や木質素材との相性が良い。「クォーツァ」は陰影の深い石目によって空間に重厚感を与え、高級住宅や商業施設のエントランスにも対応できそうだ。

さらに設計者にとって見逃せないのが、屋内外をまたぐ使い方を想定している点である。マット仕上げとグリップ仕上げを用意することで、リビングからテラスへ、エントランスから外構へと素材を連続させる設計が行いやすくなった。建築とランドスケープの境界を曖昧にしようとする近年の設計潮流にも合致する提案といえる。

加えて、国産化の意義は環境性能の面でも大きい。高効率焼成炉や排熱利用、太陽光発電の導入に加え、輸送距離の短縮によるCO₂削減も見込まれる。建築業界で脱炭素への要求が高まる中、素材選定そのものが設計テーマとなる時代において、こうした背景はますます重要になるだろう。





日東製陶所
https://swantile.jp/



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