住宅用スイッチプレートブランド「ZOLBONNE(ゾルボンヌ)」を展開するDOUBLE RAINBOWは、一般消費者向け販売を本格化した。これまで設計事務所や工務店、建材流通を中心に展開してきたが、公式ECサイトの刷新やモデルルームの開設を通じて、住まい手が自らスイッチを選ぶ市場の開拓を進める。
近年、住宅市場ではリノベーション需要の拡大を背景に、床材や建具、水回りだけでなく、住宅を構成する細部のパーツにまでこだわる生活者が増えている。建材や住宅設備を個人が選ぶことも一般化しつつある一方、スイッチプレートは依然として設計者や施工会社が選定する設備部材として扱われることが多く、意匠性や素材に着目した国産ブランドは限られている。
そうした市場の中で、ZOLBONNEは2013年の創業以来、工業用トグルスイッチを住宅向けに再構成した製品を展開してきた。日本国内の町工場で職人が一つひとつ手仕上げを行うことを特徴とし、アルミやセラミック、プライウッドメープルなど多様な素材を採用。現在は約100種類のSKUを展開し、設計事務所や工務店を中心に採用実績を重ねている。
製品は単なる電気設備ではなく、空間を構成するインテリアの一部として提案されている点が特徴だ。登録有形文化財である旧本多邸への採用実績を持つほか、グッドデザイン賞も受賞。建材流通大手の渡辺パイプや住宅パーツ販売で知られるtoolboxへの供給を通じて、建築関係者の間で独自のポジションを確立してきた。
近年は一般消費者との接点づくりも強化している。2025年にはメープル材と真鍮・アルミレバーを組み合わせた新シリーズ「ZS6 プライウッド・メープル」を発売。独自開発の取付枠「鋼の芯」を採用し、天然木の質感と耐久性を両立させた。さらに2026年2月には実際に製品の質感や操作感を体験できるモデルルームを開設し、3月には公式ECサイトを刷新。4月にはJ-WAVEの番組「STEP ONE」内コーナー「CHEER UP WORKERS」に出演するなど、BtoB中心だったブランドは一般市場への展開を本格化させている。
ブランド誕生の背景には、2011年の東日本大震災をきっかけに生まれた「暮らしと電気の関係性を見つめ直したい」という思いがある。グラフィックや映像といったクリエイティブ分野で培った経験を生かし、形状や素材だけでなく、スイッチを操作した際の音や手触りにまでこだわりながら、日常の中で何度も触れる道具としての価値を追求してきた。
住宅設備を「機能」だけでなく「体験」や「デザイン」の視点から見直す動きが広がる中、スイッチプレートもまた空間の印象を左右する要素として注目され始めている。ZOLBONNEが目指すのは、スイッチを設備部材からインテリアへと再定義することだ。設計者に選ばれる建材から、住まい手自身が選ぶプロダクトへ。その挑戦は、住宅づくりにおける価値観の変化を映し出している。
DOUBLE RAINBOW
https://doublerainbow.co.jp/




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