2020年9月16日水曜日

青木茂建築工房「(仮称)篠マンション リファイニング工事」完成見学会

練馬区氷川台にて、青木茂建築工房三井不動産グループが手がけた「(仮称)篠マンションリファイニング工事」完成見学会が開催された。青木茂氏は、“リファイニング建築〈再生建築〉”の提唱者。リファイニング建築については、事務所HP内コンセプト参照。
青木茂建築工房と三井不動産グループは、2016年より業務提携しており、本計画は5つ目となる(6つ目も進行中)。
今回の計画は、老朽化するも既存建物に思い入れを強く持ったオーナーが、解体を悩んでいたところ、2017年に竣工した同氏が手がける「アンソレイユ氷川台 (旧早宮サンハイツ)」をみて、今回のプロジェクトを依頼。建物をすべて解体せずとも、新築同等の仕上がりをするリファイニング建築のかたちをとることとなった。
もともとの共用部を可能な限り専有部化し、貸付面積を増やすため、南側道路に面して配置されていたエントランスを北側に設ける変更をしている。
▼既存建物のエントランス通路となっていた住戸は、以前のつくりを活かし、テラスに面したアイランドキッチンを配置した構成で、他の住戸とは違う間取りとなっている。
既存不適格をなっていた日影規制は、屋上階段室塔屋を解体することで現行法に適合。このことで増築が可能になったたため、エレベーターの外増築、屋外廊下の屋内廊下化等をし、建物の利便性の向上及び建物の快適性の向上を図っている。
南側外壁にはカーテンウォールを採用。外壁より500㎜突出させた袖壁と庇を設けることで、通常の建物よりも細かく防火区画を形成し、専有部内の開放性や快適性を向上させた。  
袖壁及び庇の内側は木調の金属板とし、室内部の壁と天井を外壁と同じ色合いのシナ合板とすることで、内外の連続的なつながりを形成し、空間的な広がりを感じられるようにしている。
リファイニングは、工期が短いため、その時に合ったニーズをすばやく反映できることも利点。今回の工期は9か月間で、モデルルームでは、在宅ワークが増えていることにあわせた空間提案もしている。
8月下旬から入居者の募集をしており、すでに半分以上は申込が決まっているとのこと。
事務所HPでは、動画もアップされている。

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