2026年8月21日金曜日

【 ReBuilding Center JAPAN】諏訪市「公共施設解体に伴う古材利活用事業」業務を受注

 ReBuilding Center JAPAN(リビセン)は、長野県諏訪市が実施する「公共施設解体に伴う古材利活用事業」の一般競争入札を経て、諏訪市立城北小学校体育館および諏訪市武道館の床板のレスキュー(分別回収・引き取り)を担うと発表した。公共施設の解体で発生する建築部材を廃棄物として処分するのではなく再利用可能な資源として活用する試みで、解体工事費の削減と資源循環の推進を目指す諏訪市の実証的な取り組みの一環となる。

対象となるのは、諏訪市武道館と旧城北小学校体育館の床板で、リビセンは施設解体に先立ち建材を分別回収する「レスキュー」を実施する。回収した床板は一本ずつ丁寧に剥がし、釘を抜き、清掃やメンテナンスを施したうえで、店舗や住宅の内装材、家具などへ再生していく予定としている。
体育館や武道館は、卒業式や入学式、運動会、部活動、地域行事など、多くの人々の記憶が積み重ねられた場所でもある。なかでも城北小学校は、是枝裕和監督作品『怪物』(2023年公開)のロケ地として知られ、閉校後も地域住民や映画ファンに親しまれてきた。こうした施設で長年使われてきた床板の多くは、従来の解体工事では産業廃棄物として処分されるケースが一般的だったが、今回の事業ではそれらを地域資源として活用することを目指している。

諏訪市は、これまで費用をかけて処分していた建築部材を資源として入札売却する仕組みを導入した。廃棄物削減や環境負荷低減に加え、地域の記憶や歴史を別の形で受け継ぐ効果も期待されており、行政と民間事業者が連携して資源循環を実現する新たな公共施設解体モデルとして位置付けられている。

さらにリビセンでは、今回回収する床板を活用したオリジナルプロダクトの開発も検討しており、将来的には諏訪市のふるさと納税返礼品として展開する構想も視野に入れている。学校や地域施設で使われてきた建材を新たな価値を持つ製品へ再生することで、地域外へ諏訪の魅力を発信する取り組みにもつなげたい考えだ。


作業にはリビセンのスタッフに加え、活動を支援するボランティア組織「リビセンサポーターズ」も参加する。床板を剥がし、運び出し、釘を抜く一連の工程は人手を要する作業であり、地域住民だけでなく県外から訪れる支援者の協力によって成り立っているという。廃棄されるはずだった建材を再び社会へ循環させる過程そのものが、人と人とのつながりを生み出す場にもなっている。

諏訪市武道館の床板レスキューは6月22日と23日に実施済みで、城北小学校体育館については7月16日から18日、23日にかけて作業を予定している。作業内容は床板や壁材のレスキュー、床板の釘抜き、搬出作業などで、解体工事では通常目にすることの少ない建材分別回収の現場として、メディア向けの取材も呼びかけている。

少子化や施設の老朽化を背景に、全国では学校や公共施設の解体が増加している。今回の取り組みは、建築部材を廃棄物ではなく地域資源として捉え直し、行政、民間企業、市民が連携して循環利用を図る試みとして注目されそうだ。地域の記憶を宿した建材を次の世代へ受け継ぐモデルケースとして、今後の展開が注目される。




 ReBuilding Center JAPAN
https://rebuildingcenter.jp

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