2025年10月31日金曜日

【日本建設業連合会】15歳の少女が見た2050年の建設業の未来──長期ビジョンPR動画を公開

一般社団法人日本建設業連合会は、2025年7月に策定した長期ビジョン「スマートなけんせつのチカラで未来を切り拓く -建設業の長期ビジョン2.0-」のPR動画を公開した。
本動画は、長期ビジョンの「第I部 2050年に向けて建設業はさらに進化する」をテーマに制作されており、「2050年の建設業」が若い世代にとって夢と希望を抱ける魅力的なフィールドであることを、ドラマ仕立てでわかりやすく伝えている。
動画は約3分半の本編と30秒のCMで構成されており、YouTube上で公開されている。

動画のストーリーは、15歳の少女が時空を超えて2050年の建設業の世界を体験するという内容。窓の外を眺めながら未来について思いを巡らせていた少女は、壁面ビジョンに映る“女性”に声をかけられ、画面の中の世界へと引き込まれる。その女性は、建設業で働く未来の自分だった。
2050年の建設現場では、ホログラムによるバーチャル打ち合わせ、自律型ロボットの活躍、ドローンやAIを活用したまちづくりなど、先進技術が日常的に使われている。少女は、建設業が人々の快適で安全な生活や社会の実現に貢献する重要な役割を担っていることを知り、「未来をつくるのは、きっと私だ」という強いメッセージを胸に物語を締めくくる。




一般社団法人 日本建設業連合協会


2025年10月30日木曜日

【玄光社】入手困難とされていた幻の写真集『最期の九龍城砦』が復刊

 株式会社玄光社は、かつて香港に存在した高層高密スラム街「九龍城砦」の最期の姿を記録した貴重な写真が、初公開カットを含めて一挙に収録された幻の写真集『最期の九龍城砦 COMPLETE EDITION』を復刊した。
九龍城砦は、かつて香港に存在し、最盛期には約5万人が暮らしていたとされる高層高密スラム街である。1993年から1994年にかけて取り壊されたが、その後も映画やゲームなど様々な創作のモチーフとして取り上げられ、現在に至るまで多くの人々を惹きつけている。
本書は、九龍城砦に魅了された著者が、取り壊しが決定した当時の姿を撮影した写真をまとめた写真集である。前著『最期の九龍城砦 完全保存版』(2009年刊/著:中村晋太郎/ゴマブックス)は現在入手困難となっているが、本書にはその前著にも掲載されていなかった初公開のカットが収録されている。

さらに、『九龍城寨の歴史』(2022年刊/原著:魯金/みすず書房)の翻訳を手がけた倉田明子氏をはじめとする執筆陣による九龍城砦に関する新規コラムも収録されている。特典として、著者・中村氏が撮影した九龍城内部の映像を視聴できるQRコードも掲載されている。


【著者紹介】
中村晋太郎(なかむら・しんたろう)
1969年、長崎県生まれ。東京理科大学理工学部建築学科卒業。大学卒業研究では都市計画研究室のスラム研究チームに所属し、九龍城砦の現地調査を行った。1993年より建築関係の仕事に従事しながら写真家としても活動。主な著書に写真集『最期の九龍城砦』(1996年/新風社)、写真集『胡同(フートン)物語』(2008年/アーカイブス出版)などがある。

【書籍概要】
タイトル:最期の九龍城砦 COMPLETE EDITION
発売日:2025年10月16日
判型:B5判/224ページ/帯付き
定価:本体4,000円+税
ISBN-13:978-4768330791
出版社:株式会社玄光社


株式会社玄光社

2025年10月29日水曜日

【ティーエスピー】瓦型太陽光パネル「ペラペラ太陽光(瓦)」発売

株式会社ティーエスピーは、建材一体型の瓦型太陽光パネル「ペラペラ太陽光(瓦)」の販売を2025年10月より開始した。

本製品は、法人向け自家消費型太陽光パネル「ペラペラ太陽光」シリーズの新モデルであり、和瓦の意匠性を保持しながら高い発電性能を備えている。戸建住宅はもとより、景観保護が求められる神社仏閣や歴史的建築物にも自然に溶け込み、調和の取れた再生可能エネルギーの導入を可能にする。

文化庁の『宗教年鑑』によると、全国には宗教法人単位で約15万社の神社仏閣が存在しており、これはコンビニエンスストアの約2~3倍に相当する。しかし、これらの歴史的建造物や文化財は、景観保護や構造制限などの理由から、これまで太陽光発電の導入が困難とされてきた。また、建物内部の空間が広く、断熱性や気密性が低いため、冷暖房にかかるエネルギーコストが高くなるという課題も長年指摘されてきた。

こうした課題を解決するために開発されたのが「ペラペラ太陽光(瓦)」で、瓦の意匠をそのままに、高い発電性能と設置性を兼ね備えた建材一体型パネルとして、これまで再生可能エネルギーの導入が難しかった場所への新たなアプローチを可能にした。

製品は1枚あたり最大50Wの出力を持ち、サイズは685×420mmで一般的な和瓦2枚分に相当する。屋根の外観を大きく変えることなく、自然な色と形状で神社仏閣や歴史的建造物にも違和感なく導入できる。カラーは黒・灰・赤・金の4色が用意されており、赤やオレンジでアクセントを加えることや、黒で神社仏閣の景観と統一することなど、用途に応じた柔軟な提案が可能となっている。



株式会社ティーエスピー 
https://www.tsp-cg.com/contact

2025年10月28日火曜日

【日比谷花壇】 旧三笠ホテルを5年半ぶりにリニューアルオープン

日比谷花壇が運営する長野県軽井沢町に所在する重要文化財「旧三笠ホテル」が、約5年半にわたる保存修理工事を経て、2025年10月1日にリニューアルオープンした。同社は新たに指定管理者として就任し、歴史的価値の保全とともに、誰もが憩える文化交流の場としての再生を目指す。

旧三笠ホテルは1906年、実業家・山本直良によって創業された。ガス灯のシャンデリアや英国製カーペットなど、当時としては最高級の設備を備え、文化人や政財界の要人に愛された格式あるホテルである。1970年に営業を終了した後、1980年には純西洋式建築として国の重要文化財に指定され、年間約7万人が訪れる軽井沢の代表的観光地となっている。
今回のリニューアルでは、耐震補強を含む保存修理工事に加え、来場者の快適性を高めるための機能強化が図られた。歴史的意匠を損なうことなく、バリアフリー設備の整備や新たな施設の導入が行われている。館内には、ウエディングの前撮りや座談会などに利用可能な貸室、明治・大正期の雰囲気を味わいながらコーヒーやデザートを楽しめるカフェスペース、ホテルの歴史を伝えるオリジナルグッズを販売するミュージアムショップが新設された。また、レトロな衣装を着用して館内を巡ることができる貸衣装サービスも開始され、来場者にタイムスリップしたような体験を提供している。

日比谷花壇は、全国の公共施設運営で培ったノウハウと、花とみどりの事業から生まれるウェルビーイングな発想を融合させ、旧三笠ホテルを単なる観光地ではなく、心身の豊かさを育む文化交流拠点として位置づけおり、今後もその優美な歴史的・文化的価値を守りながら、多様な利用者に親しまれる施設として、地域社会との連携を深めていく方針だ。


施設概要
所在地:長野県北佐久郡軽井沢町大字軽井沢1339番地342
開館時間:9:00~17:00(最終入館16:30)
休館日:水曜日(祝日の場合は翌平日)


2025年10月27日月曜日

【KANADEMONO】半円テーブルを発表 ― ダイニングからワークスペースまで、空間を最大化する新たな選択肢を提供

KANADEMONOは、2025年10月15日(水)より「THE TABLE / 半円」シリーズの全樹種を公式オンラインストアにて発売開始した。
THEシリーズに新たに加わった「THE TABLE / 半円」シリーズは、豊富な天板と脚のバリエーション、1cm単位のサイズオーダーが可能な点が特徴。ダイニングスペースにもワークスペースにも適応する汎用性と、空間を最大限に活用できるフォルムを兼ね備えている。ラウンドテーブルに憧れながらもスペースの制約で導入を諦めていた層にも取り入れやすい設計になっている。

限られた空間をより豊かに活用したいというニーズは、住空間・オフィス・店舗のいずれにも共通している。KANADEMONOでは、パーソナライズ家具ブランドとして「ちょうど良さ」を重視し、暮らしや空間に応じた多様な選択肢を提案しており、今回発売された半円テーブルは、その柔軟性を象徴するプロダクトとなっている。

商品特徴
ユニークな半月型のフォルム
正円を半分にカットした半月型のフォルムが特徴。フラットな面を壁に沿って設置することで、省スペースを実現しつつ、空間に柔らかな印象を与える。
可変するモジュール性
使用シーンや人数に応じて柔軟に対応可能。単独使用はもちろん、複数台を組み合わせたり、他のアイテムと併用することで多様なレイアウトが可能となる。
自由に選べるサイズとデザイン
横幅100~160cmまでのサイズオーダーが可能。天板はラバーウッド全4色、パイン、リノリウム全32色、突板7種、無垢材5種の計49種から選択可能。脚の形状はTube PinとTriangle Pinの2種類、カラーはブラック・ホワイト・ステンレスの3色展開。

利用シーン例
ダイニングスペース△
カウンターキッチンにテーブルを添えるレイアウトは、料理をしながら家族の様子を見渡せる人気のスタイル。フラット面を持つ半円テーブルなら、スマートな設置が可能。
ワークスペース△
壁付けで省スペースなワークスペースとしての使用はもちろん、シェルフを両側から半円テーブルで挟むことで、プライベート感を保ちつつ、適度な距離感で仕事や勉強が捗る空間を構築。
オープンスペース△
打ち合わせスペースやカフェ什器としても活用可能。他のアイテムと組み合わせやすいフォルムにより、シーンごとに柔軟なレイアウトが可能。


2025年10月24日金曜日

独自意匠と優れた機能性を有するプールサイド用床材「NS遮熱ガーデント」を新発売

東リ株式会社は、2025年10月23日より、プールサイド用床材「NS遮熱ガーデント」を新発売する。 

「NS遮熱ガーデント」は、従来品を大幅に刷新したプールサイド用床材。大小さまざまな色彩のチップと特徴的なエンボスを組み合わせることで、従来品とは一線を画す、独自性の高いデザインを実現。さらに、遮熱性・防滑性・抗菌・防カビ性などプールサイドに求められる機能を備えるとともに、環境にも配慮したエコマーク認定商品。製品の厚みは、公共施設でのニーズが多い2.9mmにリニューアルした。また、NS遮熱ガーデントと貼り合わせできる階段用床材(段鼻部材)「NS遮熱ガーデントステップ」も新発売。床と階段を組み合わせたトータル提案が可能になった。


■商品概要

商品名   : NS遮熱ガーデント

規格    : 全厚2.9mm(凸部)、 幅1820mm×長さ9m

アイテム数 : 12アイテム

価格    : 5,800円/㎡(税抜き価格)

発売予定日: 2025年10月23日


商品名   : NS遮熱ガーデントステップ

規格    : 全厚5mm(段鼻凸部)、 幅1800mm×奥行き170mm

アイテム数 : 2アイテム

価格    : 10,500円/枚(税抜き価格)

発売予定日: 2025年10月23日

2025年10月23日木曜日

第36回 高松宮殿下記念世界文化賞 受賞者合同記者会見・個別懇談会開催

世界の優れた芸術家に贈られる高松宮殿下記念世界文化賞(公益財団法人 日本美術協会主催)の第36回受賞者と同賞国際顧問による合同記者会見が10月21日、東京・虎ノ門のホテルオークラ東京にて行われた。
建築部門で受賞したのは、アルヴァロ・シザ氏(1998年世界文化賞受賞者)に師事し、ポルトガル建築界を率先するエドゥアルド・ソウト・デ・モウラ氏。モダン建築と自然を融合させた建築を次々と生み出し、世界的に高い評価を得てきた。2011年にプリツカー賞、2018年ヴェネツィア・ビエンナーレ金獅子賞を受賞、2024年には、フランス文科省から芸術文化勲章を授与されている。
代表作には、二つの山のような赤レンガ色の〝ピラミッド屋根〟を持ち、周囲の緑と美しい対照をなす首都リスボン近郊の『ポーラ・レゴ美術館』(2009年)や、廃墟となっていたポルトガル北部の修道院を改修した国営ホテル『ポウザダ・モステイロ・デ・アマレス』(1997年)がある。国営ホテルは、建立された12世紀当時のものと思われる古い石を使い、かつての面影を残す現代建築として再生した。自身の設計活動だけでなく、米ハーバード大学やスイス・チューリヒ工科大学など、世界各地の建築学校で教壇に立ち、若者たちに「懸命な勉強、旅行、猛烈な仕事」の重要性を訴えている。
▲第36回受賞者の記念撮影
中央が建築部門受賞者、エドゥアルド・ソウト・デ・モウラ氏

記者会見の後には個別懇談会が開催され、受賞に関して「これまでやってきたことを認めてもらい、一筋の光が差したように大変嬉しく思う」、また若い人たちに向けて「建築は多くのことを考えなければならない、年々がそれが増えている。学生や若い人たちは、読書して働いて旅行して体感し真似をして、、色々なことにチャレンジしていくことが大切」などと記者たちの質問に答えた。アルヴァロ・シザ氏とは同じ建物の中に事務所があり、今でも一緒に仕事をすることがあるという。
▲建築部門個別懇談会の様子

他、各部門の受賞者は下記の通り。
第36回「高松宮殿下記念世界文化賞」受賞者
■絵画部門:ピーター・ドイグ(イギリス)
■彫刻部門:マリーナ・アブラモヴィッチ(セルビア)
■建築部門:エドゥアルド・ソウト・デ・モウラ(ポルトガル)
■音楽部門:アンドラーシュ・シフ(イギリス)
■演劇・映像部門:アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル(ベルギー)
第28回 若手芸術家奨励制度 対象団体
■ナショナル・ユース・シアター (イギリス)

【東リ】「GA-3600サスティブバック」と「GA-100シリーズ」を改廃

 東リ株式会社は、タイルカーペットのスタンダード製品として、「GA-3600サスティブバック」と「GA-100シリーズ」を改廃し、2025年10月23日より新柄・新色を発売する。

GA-3600サスティブバックは、リサイクル材を利用したサスティブバック(タイルカーペット廃材を分離せずバッキング層に再生利用)仕様の原着ナイロンタイルカーペット。今回の改廃では、新柄が追加され、全10柄67アイテムへとラインアップが拡充される。また、従来のエコマーク認定・SuMPO EPDに加え、JIS認証を取得し、全品自社内製糸化を実現することで商品力が強化された。

GA-100シリーズは、デザイントレンドを反映した新色が追加され、多彩なカラーバリエーションで幅広いニーズに対応。

両シリーズとも、第一種品質基準(刈取目付350g/㎡以上)を満たし、防汚加工を施した安心品質です。オフィス、ホテル、商業施設など、さまざまなシーンでタイルカーペットのスタンダードとして使用される。


商品概要

商品名  :GA-3600 サスティブバック

規格    :全厚6.8mm~7.5mm、寸法500mm×500mm

パイル   :BCFナイロン100%(原着ナイロン)

バッキング:塩ビ樹脂+ガラス繊維布(サスティブバック) 

アイテム数:10柄67アイテム

価格    :7,800円/㎡(税抜き価格)

発売予定日:2025年10月23日


シリーズ名:GA-100シリーズ

規格    :全厚6.5mm~7.8mm、寸法500mm×500mm

パイル   :BCFナイロン100%

バッキング:塩ビ樹脂+ガラス繊維布 

アイテム数:98アイテム

価格    :7,600~9,200円/㎡(税抜き価格)

発売予定日:2025年10月23日

2025年10月22日水曜日

【コトブキシーティング】全国の公立学校における空間づくりの取り組みを紹介する情報誌『School+(スクールモア)』Vol.9発行

コトブキシーティング株式会社は、全国の公立学校における空間づくりの取り組みを紹介する情報誌『School+(スクールモア)』を2021年より発行しており、自治体や教育関係者に向けて、現場の声や実例を届けることで、施設整備のヒントとなる情報を提供している。

『School+』では、実際に学校を訪れて取材した事例を、写真とともに紹介。施設づくりの背景や関係者の思いを、利用者インタビューを通じて丁寧に伝え、空間づくりに役立つアイテムやその活用方法も提案するなど柔軟な発想で教育環境を支える工夫が詰まっている。
最新号では「六戸学園」を特集
最新号(Vol.9)では、青森県六戸町に2025年4月に開校した「六戸町立義務教育学校六戸学園」を取り上げている。町内の小中学校を統合した同校は、9学年の児童生徒が共に学ぶ全国でも珍しい木造3階建ての校舎を持ち、県産材を活用した温もりある空間が特徴だ。
学校図書館は町立図書館としても機能し、地域住民にも開かれた交流の場となっている。
異なる学年が自然に関わり合えるよう、校舎にはさまざまな工夫が施されており、六戸町教育委員会はその背景や地域とのつながりについて語っている。

教職員の負担軽減にもつながる設備
Vol.9では、全校生徒が集うアリーナに導入された「移動観覧席」と「壁面収納式ステージ」も紹介されている。これらの設備は、イベント時の準備の手間を軽減し、教職員の働き方改革にも貢献している。

▲移動観覧席:
階段状の客席を展開・収納できる仕様で、体育館や視聴覚室などで活用。
▲壁面収納式ステージ
未使用時はスペースを確保し、使用時には本格的な舞台として機能。


カタログ請求
『School+』の最新号やバックナンバーの請求は、コトブキシーティングの公式サイト「お問い合わせフォーム」から可能。希望号数を明記のうえ、「スクールモア vol.9 請求」と記載して送信する。 
お問い合わせフォーム https://www.kotobuki-seating.co.jp/contact/





コトブキシーティング株式会社


2025年10月21日火曜日

【NUNO】展覧会「ウィーン・スタイル ビーダーマイヤーと世紀末 生活のデザイン、ウィーン・劇場都市便り」展示空間のためのオリジナルテキスタイルを制作

 テキスタイルスタジオNUNO(株式会社 布、代表:須藤玲子)が、パナソニック汐留美術館で開催中の展覧会「ウィーン・スタイル ビーダーマイヤーと世紀末 生活のデザイン、ウィーン・劇場都市便り」に向けて、展示空間のためのオリジナルテキスタイルを制作した。展覧会は2025年12月17日(水)まで開催されている。
展示空間には、NUNOが制作した《Wiener Werkstatte ロゴ柄》などのテキスタイルが展示台や壁面に使用され、作品の背景として空間全体を支えている。これらのテキスタイルは、ウィーン・スタイルに対する独自の解釈に基づき、6種類のジャカード織で構成されている。
展覧会の展示空間にオリジナルテキスタイルを導入するという発案は、ゲストキュレーターである新見隆(武蔵野美術大学教授)によって提案されたもの。ウィーンの生活文化における二つの時代、ビーダーマイヤー期と世紀末期を取り上げる本展では、伝統と革新の実践が重要なテーマとなっている。NUNOのテキスタイルは、日本における同様の精神を象徴するものとして採用された。

須藤玲子は、NUNOのメンバーとともに、ウィーン・スタイルを再解釈した6種のジャカード織テキスタイルを開発。ウィーン工房のロゴを連続模様に展開した《Wiener Werkstatte ロゴ柄》、コロマン・モーザーの椅子から着想を得た《アームチェア》《格子》、チャールズ・レニー・マッキントッシュの家具やファブリックにインスピレーションを受けた《マッキントッシュ》などが含まれている。これらのデザインは、ウィーン世紀末の幾何学的造形を基盤としている。
テキスタイルの制作にあたっては、作品保護の観点からコットンや麻などのセルロース素材を使用。展示空間に適した配色への調整も行われ、細心の注意が払われた。製織は埼玉県飯能市の専門工場・マルナカが担当し、全長250メートルに及ぶテキスタイルが完成した。
《Wiener Werkstatte ロゴ柄》は象徴的な存在として、トートバッグ、プレイスマット、コースター、シルクスカーフなどの限定グッズに展開。これらは展覧会会場およびNUNO店舗で販売されている。NUNOは今回の展覧会を契機に、これらのテキスタイルを新たなコレクションとして位置づけ、インテリアやファッションへの展開も予定している。

展覧会では、19世紀前半のビーダーマイヤー期と世紀転換期のウィーン生活文化を紹介。銀器、陶磁器、ガラス、ジュエリー、ドレス、家具など約270点の作品が展示されている。両時代に共通する美意識として、実用性と快適さ、誠実で節度ある装飾、自然への眼差し、詩的な遊び心が挙げられる。これらの要素を空間構成と相互比較によって体感できる構成となっている。

【展覧会概要】
会場:パナソニック汐留美術館
(東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック汐留ビル4階)
会期:2025年10月4日(土)~12月17日(水)
※土・日・祝は日時指定予約制(平日は予約不要)
※会期中に一部展示替えあり
(前期:10月4日~11月11日、後期:11月13日~12月17日)
休館日:水曜日(12月17日は開館)
開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
※11月7日、12月5日、12日、13日は夜間開館
(20:00まで、入館は19:30まで)
入館料:一般1,500円




NUNO

2025年10月20日月曜日

都市景観大賞「都市空間部門」において、「虎ノ門ヒルズ・新虎通り地区」が大賞(国土交通大臣賞)を受賞

 新虎通りエリアプラットフォーム協議会として、官民連携によるまちづくりを推進してきた、「虎ノ門ヒルズ・新虎通り地区」都市景観大賞「都市空間部門」において大賞(国土交通大臣賞)を受賞した。
新虎通りエリアプラットフォーム協議会は、港区と一般社団法人新虎通りエリアマネジメントが共同で設立した官民連携の枠組み。令和2年12月に発足し、新虎通り地区の賑わい創出と価値向上を目的として活動を続けている。

今回の受賞にあたり高く評価されたのは以下の点
●約10年にわたる都市再生の取り組み。環状第2号線の整備や虎ノ門ヒルズ駅の開業など、インフラ整備を含む大規模開発が進められた。
●地下や上空デッキによって各施設をつなぎ、歩行者ネットワークを構築。緑地や公園、広場との一体感も実現された。
●新虎通りで継続的に行われてきたエリアマネジメント活動により、公共空間の魅力が向上し、地域への期待感が高まった。

応募は連名で行われ、以下の団体・企業が参加した:
森ビル株式会社、東京都、港区芝地区総合支所、独立行政法人都市再生機構、国土交通省東京国道事務所、東京地下鉄株式会社、一般社団法人新虎通りエリアマネジメント、新虎通りエリアプラットフォーム協議会、株式会社日本設計、株式会社入江三宅設計事務所、株式会社竹中工務店、株式会社久米設計



詳細(国土交通省HP)

2025年10月17日金曜日

【アステック】新ユニットバス「CL-LINE SEREN」を発売

株式会社アステックは、規格型ユニットバスの新シリーズ 「CL-LINE SEREN(セレン)」 を2025年10月20日より発売する。

「SEREN(セレン)」は、“静けさ・穏やかさ”を意味する名の通り、シンプルで洗練されたデザインと落ち着きある空間演出を特徴としている。檜と十和田石を組み合わせたWABURO (石貼り浴槽) を標準仕様とし、価格を抑えながらも贅沢な素材感を実現。ドアや水栓、壁・床材に至るまで、シンプルながらも高級感ある仕様を厳選。耐久性と機能性を兼ね備えている。

 サイズ: 1616(1600×1600)と1620(1600×2000)の2サイズが用意されます。

■発売概要

商品名:CL-LINE SEREN(シーエルライン セレン)

発売日:2025年10月20日(発売予定)

販売価格:

1616サイズ(1600×1600):本体価格 210万円(税込231万円)

1620サイズ(1600×2000):本体価格 230万円(税込253万円)

株式会社アステック

公式HP:https://www.ustech-jp.com

公式instagram :https://www.instagram.com/waburo.bathroom

2025年10月16日木曜日

2025年度グッドデザイン賞発表 大賞は坂茂建築設計「DLT木造仮設住宅」

公益財団法人日本デザイン振興会は「2025年グッドデザイン賞」受賞結果を10月15日に発表した。

授賞作品ベスト100から各カテゴリーから1点20作品を金賞として、また、特別賞を含む33作品を選出。金賞から最も優れたデザインに送られる「グッドデザイン大賞」が選ばれた。

今年の「グッドデザイン大賞」は、能登地震における仮設住宅の建設で、解体せずに恒久的に使い続けることが出来る「DLT木造仮説住宅」(受賞者:坂茂建築設計+株式会社家元+株式会社長谷川萬治商店)が選ばれた。

グッドデザイン大賞を受け、坂氏は「今回の仮設住宅は新しい仮設住宅として開発を続けてきて、今回の能登地震にすぐに対応することが出来た。今回の仮設住宅で使用しているDLT工法はCLTの様な接着剤を使用せず、地元の木を使い、特殊な技術が無くても作ることが出来る工法。3か月ほどで組み上げることが出来る。これからは復興に向け、被災した古民家の瓦や古材を使用した復興住宅と、万博のリングを使用して復興住宅を作るプロジェクトを続けていく。これで終わりではない」と述べた。

通常、仮設建設は早く建てるために緩和処置があるが、今回の「DLT木造仮説住宅」は、最初の段階で仮設の緩和を受けず、一般の確認申請と同じ要件で設計し、それを仮設住宅として建設している。費用は県の基準の仮設住宅と同じになっている。

永山佑子審査副委員長は「継続と進化を感じた。どんどん形を変えて継続していく。続けて社会を変えていくということが素晴らしいこと。今年は特にそのような作品が多かった。いま当たり前だと思っていることは、昔、誰かの思いで変えられたものかもしれない。グッドデザイン賞は未来の当たり前を作るという意味でそれを継続し、皆で守り、進化させていくものだと思う」と述べた。


今年度は5,225件の審査対象の中から、1,619件の受賞を決定した。
2025年度グッドデザイン賞結果はこちら

関連イベント

グッドデザイン賞受賞展「GOOD DESIGN EXHIBITION 2025

https://kenchiku.co.jp/event/evt20251006-2.html



2025年10月15日水曜日

開催中!「TOKYO MIDTOWN DESIGN LIVE 2025」

六本木の東京ミッドタウンにて、10/10~11/5までの期間で、デザインの祭典「TOKYO MIDTOWN DESIGN LIVE 2025」が開催中。東京ミッドタウンが新しく発信するデザインイベントで、「あたりまえの日常が、おもしろくなるデザインイベント。」をスローガンに、国内外で活躍するクリエイターによる作品展示やワークショップ、トークセッションなど多彩なプログラムを通し、日常を覚醒させる新しいかたちのデザイン体験を届ける。
今年のテーマは「ゆさぶる」で、常識や時流にとらわれず、あたりまえを超えていくような多様なデザインが、東京ミッドタウンの芝生広場と館内各所に設けられた。
「TOKYO MIDTOWN DESIGN LIVE 2025」は、昨年まで同時期に開催されてきた「TOKYO MIDTOWN DESIGN TOUCH」をベースに名称を変えて新たに今年スタート。クリエイティブディレクターに佐藤卓氏、エキシビションのキュレーターに土田貴宏氏を迎え、あらためて「そもそもデザインとは何か?」という問いに立ち返るところから企画が始動した。プレス発表では両氏によるトークイベントも開催された。
▲中央:佐藤卓氏、右:土田貴宏氏

メインコンテンツとなる本格的なデザインのエキシビション<DESIGN LIVE EXHIBITION>は芝生広場、ガレリアB1・1Fで展開。毎年のテーマに基づいて時代を担う多くのクリエイターが参加し、一般の来場者からプロフェッショナルまでを満足させる内容を目指すもので今回は27組の出展者が「ゆさぶる」というテーマに基づいて参加。激しくゆさぶるもの、そっとゆさぶるもの、それぞれのユニークな表現に込められたメッセージを感じとれる作品が展示された。

芝生広場で展示がされている、3組の作品を紹介。
●「0% SURPLUS」AtMa 
内装設計を主に手掛けるAtMaがこれまで手掛けてきた仕事で、施工に使われなかった大理石やタイルの余剰材を引き取り、つくられた椅子やベンチを展示。本来は破棄されてしまうものをそのままの形状も活かし、最小限の金属パーツで連結して、座るための機能をもたらしている。
●「SO-Colored」we+
リサーチと実験に立脚した手法で、新たな視点と価値をかたちにするコンテンポラリーデザインスタジオのwe+。その土地の藻類から色を抽出し、その土地で使われる家具をつくる「SO-Colored」のプロジェクトを今回は東京ミッドタウンで展開。ミッドタウン・ガーデンで採取した微細藻類を培養し、天然由来の樹脂とブレンドしてタイルの一部に使用した作品を展示。藻類と聞くと緑のイメージをする人が多いと思うが培養途中で緑から赤や黄色になったすることもあり、そのような色のタイルも使われている。
協力:株式会社アルガルバイオ、株式会社MagnaRecta、MOLp®︎by 三井化学 、カリモク家具株式会社
●「drawing chair」山田 紗子 
建築設計を手掛ける建築家の山田紗子氏は、線で描いたような家具を出展。人と周囲の境界線としての家具から発想された、自由なアウトラインによって構成した作品で、一見、家具の形をしていないように見えるが、シート・テーブル・フラワーベースが一体になったもの。場の捉え方をゆさぶることが意図された。
そのほか参加クリエイター(敬称略):秋山 かおり、荒牧 悠、MD2V、小野 栞、小泉 創、小関 隆一、小宮山 洋、坂下 麦、sasamoto natsuki、SHOKKI、鈴木 元、SO TANAKA、SOHMA FURUTATE、TAKT PROJECT、竹下 早紀、TOSHIKI YAGISAWA、西本 良太、長谷川 依与、松山 祥樹、May Masutani、盛永 省治、柳川 えいみ、山田 裕人、吉添 裕人
このエキシビションを軸にライブパフォーマンスやワークショップ、トークイベントなどの期間限定コンテンツが館内各所で開催。
同期間中には「TOKYO MIDTOWN AWARD 2025」の受賞作品展示や「DESIGNART TOKYO 2025」の作品展示(一部)などもされている。

日建設計「暮らしのアイデア55展」開催

株式会社日建設計は、「暮らしのアイデア55展」を2025年10月7日(火)より日建設計東京ビルにて開催される。

本展覧会では、人口減少、高齢化、世帯構成の変化、テレワークの定着など、日本の住宅を取り巻く環境が大きく変化し、「ライフスタイルに応じて姿を変えられる柔軟さ」が住まいに求められている。集合住宅の課題に55年間取り組んできた日建ハウジングシステムが日建設計に合流(日建設計ハウジングシステムグループとして再出発)することを受け、これまでの取り組みを結集し、社会課題解決に向けた「暮らしのアイデア55」を、現物・模型・映像など多角的な手法で紹介する。

また、日本で問題になっている放置竹林に対し、日建設計では竹を持続可能な建築建材に使用する取り組み進めており、これまでの研究成果やプロジェクト事例を紹介している。

開催概要

暮らしのアイデア55展

開催日時: 2025年10月7日(火)〜12月5日(金)9:00~17:00 ※土日祝日は閉館

会場:日建設計東京ビル1・2F(東京都千代⽥区飯⽥橋2‐18‐3)

主催:株式会社 日建設計

企画:ハウジングシステムグループ

https://kenchiku.co.jp/event/evt20251010-1.html